サバゲー

2022/08/11

【エアガンスキルアップへの道】安全管理がデキる奴は仕事もデキる【毛野ブースカに訊く!】

 

LESSON 1 安全管理がデキる奴は仕事もデキる

 

 お座敷シューティングからサバゲーまで、たとえエアガンであってもプロが行なっているような銃の扱いができるとカッコいいもの。というわけで今回から、かのラリー・ヴィッカーズにも師事した経験がある毛野ブースカ指導の下、銃をよりカッコよく、より安全に扱えるシューティングテクニックを学んでいこう。第1回となる今回は何よりもまず注意するべき「銃の安全管理」をみっちり学んでいくぞ。


1.フォーファイアアームズセーフティルールを徹底せよ!

 

 銃を扱う際、フォーファイアアームズセーフティルール、つまり「守るべき4つのセーフティルール」というものがある。

 

1.すべての銃は絶えず装填されているものと思え

2.破壊したくないものには絶対に銃口を向けるな

3.サイトがターゲットに向くまで、トリガーに指をかけるな

4.ターゲットを確認し、その背後に何があるか認識せよ

 

 この4つのルールのうち2つ以上が同時に破られると、重大な事故が発生する危険性が跳ね上がってしまう。これは実銃はもちろん、エアガンを扱う上でも同じこと。周囲の人や自分自身の安全に配慮できるイカしたシューターとなれるよう、しっかり意識しておきたい。

 

装填されていないからといって安全管理を疎かにするのはNG。常に装填されていると思って銃を扱おう

 

「破壊したくないもの」には自分も含まれているぞ。自分に銃口が向いてしまわないよう注意しよう。銃口を覗き込むなんて絶対NGだ

 

トリガーに指をかけっぱなしにしていると、転倒したり不意に力が入ったときに発射してしまう危険がある

 

たとえばシューティングレンジでも、ターゲットの近くにターゲットを交換したり調整する人がいることもある。ちゃんと自分が撃つ方向に人などがいないか、しっかり目視確認しよう

 

2.銃の状態を把握し、周囲にアピールせよ!

 

 例えば、このように置かれた銃があるとしよう。この銃は安全と言えるだろうか?

 

 

 答えは「安全とは言えない」だ。マガジンが挿さったまま放置された銃は、周りの人が一目見ただけでは安全かどうか判別できず、とても危険に映る。だからこそ、射撃する時以外は安全な状態と一目でわかるようにしておくのが「デキる」シューターなワケだ。

 

スライドやボルトをホールドオープンしておくと安全だとわかりやすい。人に銃を貸す場合なんかにも自然にできるとカッコいいぞ

 

撃たないときはマガジンを抜いておくのが基本。サバゲーフィールドのセーフティでも徹底されている

 

リボルバーの場合はシリンダーをスイングアウトしておくことで安全とアピールできる

 

3.マズルコントロールを意識せよ!

 

 マズルコントロールという言葉がある。フォーファイアアームズセーフティルールでも言われているように、銃口が破壊したくないものに向かないように管理することだ。
 シューターやサバゲーマーの方々は普段から心がけているはずだが、例えばフィールド内でしゃがんだり、移動する際にマズルコントロールがおろそかになってしまうことはよくある。常に周囲に気を配り、適切な方向へマズルコントロールができてこそ1流のシューターと言えよう。

 

落としたマガジンを拾おうとして、近くの人に銃口が向く…なんてミスはよく起こりがちだ

 

 上図のような時はトリガーから外した人差し指の向く方向=銃口の向く方向と考えるといい。人差し指が安全な方向に向いていれば、銃口も危険な方向に向いていないからだ。

 

人差し指で安全な方向を指さすようにすることで、

 

銃口も安全な方へ一緒に向いてくれる



 銃口は常に「上(マズルアップ)」「下(マズルダウン)」「斜め上(ハイレディ)」「斜め下( ローレディ)」、あるいは「ターゲット方向」を向くように心がけよう。シチュエーションに応じて相応しい方向へ向けられるのが理想だ。

 

マズルアップ

 

マズルダウン

 

ハイレディ

 

ローレディ

 

4.トリガーに指をかけるタイミングを見極めよ!

 

 さて、ではいよいよターゲットに向けて銃を撃つとなったとき、どのように構えるだろうか? いわゆる「指トリガー」を意識して、下図のように構える人が結構いるのではないだろうか。

 

ターゲットに銃口を向け、指をトリガーから離した構え。映画やドラマでもたまに見られる

 

 安全管理を意識してトリガーに極力指をかけないという考え自体は正しいのだが、この構えの問題は、狙いを付けているがトリガーには指がかかっていない、ちぐはぐな状態であること。つまり、「撃つ」のか「撃たない」のかあいまいな状態であるのだ。
 ここで覚えておいてほしいのは、トリガーに指をかけるべきなのは「狙いを定めて撃つ」と決めた瞬間のみで、狙うということは撃つことと同義だということ。つまり、トリガーから指を外しているのなら狙いも付けるべきではないのだ。

 

「狙いは付けないが、何かあればすぐに撃てるよう備えておく」といった状況では、ターゲットのつま先少し前ぐらいの地面に銃口を向けておくとターゲットの動きに即応できる。その際、目線は下げずにターゲットに向いたままにしておく

 



 以上で安全管理についてのレクチャーは終了だ。安全管理というのは銃を扱う上で必須となる知識であり、これを疎かにしてしまうようでは銃を扱う資格がないと言っても過言ではない。たとえエアガンであろうとそれは同じ。誰かに恐怖を与えたりケガを負わせたりしないカッコいいシューターになれるよう、しっかり頭に入れておきたいところだ。

 

LESSON2はこちら

 

TEXT:ポスカ/アームズマガジンウェブ編集部

監修:毛野ブースカ

 

この記事は月刊アームズマガジン2022年7月号 P.84~87をもとに再編集したものです。

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