2019/12/25
ハンドガンの構え方【基本編】ワンハンドシュート
車やオートバイと同様に、銃にも正しい撃ち方が求められる。正しい構え方・撃ち方を行なわないと的に当たらないばかりか、他人に危害を加えてしまう恐れがある。しかし、おもちゃであるエアガンは実銃と違って威力も弱く、気軽に撃てるがゆえに、構え方・撃ち方に関して意外と自己流の方も多いのではないだろうか。ここでは実銃に即したハンドガンの構え方(基本編)を数回にわたって解説している。最終回はワンハンドシュートだ。
第1回「ハンドガンの構え方【基本編】グリップの握り方」はこちら
第2回「ハンドガンの構え方【基本編】トリガーの引き方」はこちら
第3回「ハンドガンの構え方【基本編】サイティングの仕方」はこちら
第4回「ハンドガンの構え方【基本編】シューティングフォーム」はこちら
第5回「ハンドガンの構え方【基本編】シューティングポジション」はこちら
第6回「ハンドガンの構え方【基本編】アドミンロード」はこちら
第7回「ハンドガンの構え方【基本編】ホルスタードロウ」はこちら
第8回「ハンドガンの構え方【基本編】マガジンチェンジ」はこちら
第9回「ハンドガンの構え方【基本編】レディポジション」はこちら
「ワンハンドシュート(=片手撃ち)」は片方の腕がケガして使えなくなった場合や、片手で荷物を持った状態で撃つ場合、スリングのないライフルでショルダースイッチする場合に用いる。サバゲはもちろんシューティングマッチなどでもツーハンドホールド(=両手撃ち)で撃つことが圧倒的に多く、あまり体得する必要はないかもしれないが、覚えておいて損はない。なお、一般的に利き腕側のことを「ストロングハンド」、利き腕ではないほうの腕のことを「ウイークハンド」と呼び、例えばシューティングマッチやタクトレで「ストロングハンドオンリー」と指示されたら利き腕だけで撃つことを意味している。
まずは右腕だけで構えたところ。ワンハンドシュートの基本は銃を持っている手のほうの足を前に出し、身体をやや前のめりにして前に出した足で体重を支えるようにする。こうすることで腕ではなく身体を使ってリコイルショックを抑えることができる。銃を持っていないほうの腕は胸の前に添える。
次に左腕だけで構えたところ。先に述べた右腕だけの場合と逆の態勢になる。サイティングは利き目で行なう。常に銃を握り、トリガーを引いている利き腕に比べて利き腕でないほうの腕だけで撃つのはかなり難しい。もちろん利き腕側と同じ握り方、トリガーの引き方をしないと意味がない。単独でのトレーニングが必要になる。
素早くワンハンドで撃たなくてはならない時は銃を握っているほうの足を出さずに撃つ。銃を身体に引き付けるようにすると安定して撃てる。この場合も銃を持っていないほうの胸の前に添える。
銃を持っていないほうの腕はブラブラさせずに脇を絞めて胸の前に添えたほうが上体がふらつかない。手は握っていてもいいし開いていてもいい。
実銃だと銃を傾けて撃つほうがサイトと視線に近くなり、かつリコイルショックがコントロールしやすくなるが、エアガンはホップアップシステムが搭載されており、傾けてしまうと弾がまっすぐ飛ばなくなってしまう。そのため銃を斜めに構える方法はあまりお薦めしない。傾けずに構えるようにしよう。
シューティングマッチやタクトレで銃を持ち換えて(右→左、左→右)連続して撃つシチュエーションが見られる。ここでは右手→左手に持ち替えるまでの一連の流れを見てみよう。
まずは親指を離して3本の指だけで保持する。もちろんトリガーからは指を離しておく。
3本の指で銃を保持しながらグリップを浮かして手のひらからグリップを離したところで左手を添え始める。
右手の3本の指で支えながら左手の親指をグリップ上部に当て、左手の親指と人差し指の間で銃を保持できるようになったら徐々に右手の指を離し始める。
左手すべてでグリップを握ったら構えて撃つ。持ち替えのポイントとしては、確実にグリッピングするために持ち替え中も必ずどちらかの手で銃を握っていることだ。スムーズな持ち替えや、利き腕ではないほうの腕で撃てるようになるにはトレーニングしかない。
これでハンドガンの構え方【基本編】は終了だ。次回は番外編として「マイクロドットサイト付きハンドガンの撃ち方」のついて紹介していく。ぜひチェックしていてほしい。
TEXT:毛野ブースカ
撮影協力:ビレッジ2