2019/10/05
エアガンで再現!「SIG P226 Elite」
心を揺さぶるカスタムガンは人それぞれにあるが、それが必ずしも製品化されているわけではない。例えばたった1枚の写真からその銃の背景を探り同じものを造ってみることもカスタムなのだ。
ここでは有名、無名にかかわらず気になった銃を製作、紹介したい。
プロフェッショナルが好むSIGのクラシックPシリーズ
ミリタリーや法執行機関のサービスガンがポリマーフレームとストライカー式のハンドガンに切り替わろうとしている今、しのぎを削っているのはGLOCKとSIGの2社であろう。
米軍制式拳銃にSIGのM17が採用されたが、今から30年以上前の切り替え時期にはベレッタとSIGで争われベレッタに敗れている。その時のSIGの銃がP226であり、その後SIGのフラッグシップとなったモデルである。
P226はマニュアルセーフティを持たない構造から、ハンドガンの扱いに長けたエージェントや特殊部隊の隊員などプロに好まれた。ハンマー露出型の金属フレームオートはハンマーが落ちるタイミングが可視化でき、丈夫なフレームはウェポンアクセサリーを付けても作動不良を起こさないことからグロックに代表されるポリマーオートにない長所を持つことから現在でも支持されている。
P226の登場した時代から進化を遂げたシューティングスタイルに合わせた最終形態モデルがP226エリートだ。完成形でありながらアーリーモデルや特殊部隊採用モデルしかトイガン化されていない。
「SIG SAUER」のロゴは位置を変更し最新の書体をレーザー刻印で新たに彫った。フロントセレーションはフライス加工で削ったものだ
モデル名になっているスライドの「P226 Elite」ロゴとセレーションが加わったことで、華やかな印象を与える
チャンバーにも「SIG」の文字を追加し、最新のSIGの規格に合わせた
SIGのフラッグシップモデルが今後はP320に移ることから、トイガンのSIGもP320が主流になるだろう。クラッシックSIGの魅力を掘り下げるために今回は東京マルイのSIG P226E2をベースにP226エリートを製作した。
トリガーはE2タイプから、肉厚の226Rのものに変更した。トリガーガードの形状をP228タイプのラウンド型に整形している
ビーバーテールはG&Gアーマメント製のコッキングガンからの移植。接着後に繋ぎ目が自然なラインになるように整形してある
フロントとリアのサイトはDCI Guns製のハイブリッドサイトをチョイス。シューティングフォームの癖からマイクロドットは相に合わないので、ハイブリッドサイトとした
形状の変更はビーバーテールの増設とセレーションの追加、トリガーガードの修正加工とトリガー、サイトの交換を実施。元々のオリジナル刻印をパテで埋め、リアルガンの資料を元にシャープなロゴを新たに入れた。完成したP226エリートは玩具らしさが消えたハイエンドモデルらしい外観に変身した。
TEXT:IRON SIGHT
この記事は月刊アームズマガジン2019年11月号 P.102~103より抜粋・再編集したものです。