エアガン

2019/05/05

エアガンカスタムで再現‼「マグナポートカスタム」

 

心を揺さぶるカスタムガンは人それぞれにあるが、それが必ずしも製品化されているわけではない。例えばたった1枚の写真からその銃の背景を探り同じものを造ってみることもカスタムなのだ。ここでは有名、無名にかかわらず気になった銃を製作、紹介したい。

 

 

キャリーガンの定番カスタム「マグナポート」

 

エアガンカスタムで再現‼「マグナポートカスタム」

 

 

 ハイプレッシャーな弾丸を使う大口径銃ライフルやレースガンにはコンペンセイターを兼ねたマズルブレーキが存在するが、ハンドガンではバレルに直接穴を開ける「マグナポート」加工が広く知られている。マグナポートは最初に作った会社の商品名がそのまま通称として広がり、バレル自体にポートを開けることで、形状を変えずに反動を抑えられるので、キャリーガンのカスタムとしては定番だ。砂塵や泥などが入りやすくなることから軍用には向いていないが、ポートから噴き出すマズルブラストの派手さもあいまって民間市場では好評を得ている。

 今回はそんなカスタムキャリーを2挺、エアソフトで再現してみることにした。

 

 

U.S.M9 FLAT

 

U.S.M9 FLAT

 

 

 ベレッタM92シリーズは米軍の制式拳銃となってからは様々な軍・法執行機関で採用されてきたサービスピストルの傑作だ。操作性に優れたレバー配置に、確実に指にかかるように膨らんだレバーはイタリアらしい優雅なデザインだ。ところがこの飛び出したレバー類が様々な理由で引っかかり操作中に誤作動を起こす原因となる場合がある。
 そこでベレッタらしさを残しつつ、レバー類をフラットにしたモデルを製作。ライバルのポリマーオートの長所であるロープロファイルデザインを強襲したタクティカルガンに仕上げた。

 

 

U.S.M9 FLAT

マグナポートはシンプルなスリットタイプをチョイス。複雑なデザインのベレッタのスライドの中で唯一プレーンな箇所にはいいアクセントにもなっている

 

U.S.M9 FLAT

バレルの先端をカットしてフラットに仕上げた。ノーマルのフロントサイトは除去して新たにパートリッジタイプを製作、接着した

 

U.S.M9 FLAT

テイクダウン、スライドストップ、セーフティなどのレバー類は指かけ部分をフラットに仕上げてある

 

U.S.M9 FLAT

フォルムをポリマーオートに近づけるべくデホーンドハンマーに加工。リアサイトはKSCのエリートⅡから流用したノバックタイプに変更

 

U.S.M9 FLAT

F型トリガーガードを削りSB型トリガーガードに整形し直した。オールドスタイルだが、現在でも充分通用するスタイルだ

 

 

U.S.M9 FLAT

 

 

S&W M13カスタム“SHAMO”

 

S&W M13カスタム“SHAMO”

 

 

 S&W M13通称“FBIスペシャル”は1970年代後半から支給が始まった最高のサイドアームと言われたリボルバーだ。もともとトータルバランスの取れたリボルバーであったが、キャリーガンとして特化させるためのカスタムを実施。ハンマーのスパーをカットしデホーンドハンマーやテーパードクラウンに変更するなど、シンプルで攻撃的なリボルバーとなった。
 真っ黒なボディに赤のフロントサイトが軍鶏(しゃも)を彷彿とさせることから、名称もそれになぞらえて「SHAMO」と命名した。

 

 

S&W M13カスタム“SHAMO”

V6タイプのマグナポートは楕円状の段落をつけてから6つのポートを空け立体感を演出

 

S&W M13カスタム“SHAMO”

マズルにはテーパーをつけシャープな印象にする。フロントサイトブレードは赤い樹脂からの削り出しだ

 

S&W M13カスタム“SHAMO”

デホーンドハンマーはスパー部を切り落としてからヤスリで形を整えガンブルー仕上げを行なった

 

S&W M13カスタム“SHAMO”

グリップはパックマイヤー製SK-CPタイプをセレクト。小型だがホールド感は素晴らしく、良く手に馴染むグリップだ

 

 

S&W M13カスタム“SHAMO”

 

 

TEXT:IRON SIGHT

 

 


この記事は月刊アームズマガジン2019年6月号 P.90より抜粋・再編集したものです。

 

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