エアガン

2025/06/08

個性的なフォルムや構造を忠実に再現「ハートフォード 九四式自動拳銃中期型 モデルガン」

 

第二次世界大戦・日本の軍用ピストル

 

ハートフォード 九四式自動拳銃中期型 モデルガン

 

 日本陸軍によって準制式採用された1934年(昭和9年)が皇紀2594年にあたることから九四式の名称が与えられたこのモデル。使用するカートリッジは十四年拳銃と同じ8mm南部弾、ロッキングブロックによるショートリコイルシステム、インナーハンマーメカニズムを採用し、陸軍造兵廠名古屋工廠(名古屋陸軍造兵廠)鳥居松工場で製造された。

 

 

ハートフォード 九四式自動拳銃中期型 モデルガン
スライドをホールドオープンさせたところ。一見するとスライド固定式のように見えるのが九四式の特徴

 

ハートフォード 九四式自動拳銃中期型 モデルガン
九四式はフレーム左側にトリガーバーが露出している。このことから海外では「スーサイドピストル」と揶揄されることがある(実際にはそんなことはなかったという)

 

ハートフォード 九四式自動拳銃中期型 モデルガン
フレーム左側後部に設けられたマニュアルセーフティはトリガーバーを直接固定する

 

 九四式は製造時期により初期型、中期型、後期型に大別でき、ここで紹介するモデルは中期型の中でも昭和18年12月に製造されたモデルを選んで再現。前期型との大きな違いは、さらにグリップのチェッカリングのパターンが荒くなっているところだ。その他の特徴は後期型に準じており、リアサイトとフレーム後部のアーチ形状は前期型と同じ。

 

ハートフォード 九四式自動拳銃中期型 モデルガン
各タイプの比較。左から初期型、中期型、後期型。後期型は中期型をベースとして全体的に角ばったデザインとなり、グリップの形状が最も異なる

 

ハートフォード 九四式自動拳銃中期型 モデルガン
フロントサイトは同じドーブテイル式ながら左側からのみ着脱する方法を採用。フロントサイトポストも四角断面形状となった

 

ハートフォード 九四式自動拳銃中期型 モデルガン
グリップは全体の形状は変わらないものの下端のカットが変更され、チェッカリングのパターンが荒くなっている

 

ハートフォード 九四式自動拳銃中期型 モデルガン
フレーム右側面の刻印は昭和18年12月製を再現。前期型に比べてシリアルナンバーや南部銃製造所の「南」の刻印が移動している

 

 中期型は前期型から後期型に移行する、まさに過渡期的なモデルである。マガジンは前期型のニッケルメッキ仕上げからガンブルー仕上げとなり、フォロアーのボタンも変更されている。もちろんハートフォードはこれらの特徴を忠実に再現している。

 

ハートフォード 九四式自動拳銃中期型 モデルガン

 


 

ハートフォード
九四式自動拳銃中期型 モデルガン

 

DATA

  • 全長:187mm
  • 重量:530g
  • 装弾数:6発
  • 価格:¥29,480
  • お問い合わせ先:ハートフォード

 

※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

 

TEXT:アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2025年4月号に掲載されたものです。

 

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