エアガン

2023/09/11

フィクションの銃を作る「“9ミリ口径制圧型馬上筒”後編」

 

武運長久

 

 

 こんにちは、結利晴信ゆうりはるのぶです! 本コーナーでは「ストーリーと世界観を持った空想カスタムを製作してみよう」をコンセプトに、一作品の企画から完成までを前後編に分けて詳しく解説していきます。

 

前回はこちら

 

 前回に引き続き「9ミリ口径制圧型馬上筒」を作っていきましょう。

 

用意する塗料

 

  • 染めQテクノロジィ「ミッチャクロン マルチ」
  • GUNショップ インディ「ブラックパーカー」
  • キャロムショット「ステンレスシルバー」
  • アサヒペン「メッキ調スプレー ゴールド」
  • キャロムショット「ジルコニアクリスタル」

 

 

 

パーツの塗装

 

まずは全パーツにプライマー(素材との密着剤)として染めQテクノロジィ「ミッチャクロン マルチ」(20分乾燥)を使用。薄く塗るのがコツです

 

フロントサイトはまずキャロムショット「ステンレスシルバー」(48時間乾燥)

 

アサヒペン「メッキ調スプレー ゴールド」(30分乾燥)→キャロムショット「ジルコニアクリスタル」(乾燥3~4日)の順で塗装。塗装の基本は缶をよく振って「薄く・何度も・重ね塗り」です(゚∀゚)

 

フォアグリップはGUNショップ インディ「ブラックパーカー」(30分乾燥)で塗装&乾燥。この時細かい亀裂や表面の荒れが浮き出てくるので接着剤やヤスリを使ってリカバー&再塗装します

 

完成したものの、和風っぽさが足りない……

 

そこでアサヒペン「多用途水性スプレー黒」(40~50分乾燥)を追加塗装

 

 

プッシュノズルをちょい押しすると液が大き目の粒状になって噴き出し、刀の鞘でよくある「黒石目」風になります。仕上げに再度ブラックパーカー塗装で完成!

 

各部パーツの仕上げ

 

トカゲ革合皮シートを前回グリップに彫った形状に合わせて切ります

 

接着剤で左右面に貼り、それ以外の部分には両面テープを貼ります

 

0.5mm厚のコットンヘリンボンテープを刀の柄巻き風に巻きます。巻き方はネットで「刀・柄巻き」とかで検索すると吉

 

最後に小花のメタルチャームを接着すればグリップ完成(´ω`)

 

グリップ下にはFAB DEFENSEのランヤードプラグを取り付け予定でしたが大幅に切削しないとマルイグロックには取り付けられませんでした。FABの下あたりまでカット、上の半円部分と反対面の曲面も大幅に切削して……

 

 

やっと装着(;´Д`)取り付けされる方はご注意あれ

 

スライドに家紋シールも貼ります

 

前回の分解と同じく「トイガン解体新書」(ホビージャパン刊)等を参考に銃全体を組み立てます。予定にはなかったのですが、馬上で片手でも操作しやすいようにうちで余っていたエクステンデッドスライドストップも組み込みました

 

最後にランヤードプラグに紺色の江戸打ち紐を取り付ければ完成です

 

 

完成!!

 

 

銃口は黒染めが施されておりリアリティが増している。アンダーレール部に取り付けられたフォアグリップがグロック本来のマズルフェイスと相まって迫力を増している

 

新たに製作されたフロントサイトは金色に染められており視認性が高い。騎馬戦において揺れ動く馬上でも正確に敵を狙える作りだ。また、金色のアクセントが雅である

 

本銃のなかでも最も印象的なのがこの大型のフォアグリップだ。しっかりと固定されており荒事の多い戦場でも大いに役立つだろう。親指を通せるサムホールを備えているので、構えた際の安定性も抜群だ

 

スライドには家紋が備わっている、武将は刀や槍に自身の家紋を印して武功を競った。それは馬上筒にあっても同じこと

 

ランヤードプラグには江戸打ち紐が結ばれており、和風ランヤードとして機能している。機能性と装飾美を兼ね備えたパーツだ

 

 というわけで“9ミリ口径制圧型馬上筒”完成です。東京マルイのガスブローバックガン・グロック18Cをベースに「和風マシンピストル」にアレンジしてみました。こんな風に明確なイメージと結び付けて製作すると工夫次第でとても存在感のあるオンリーワンなカスタムガンを作ることができます。もしお家に使わずに眠っているエアガンがあれば、ちょっと想像力を広げてあなただけの「空想銃」を作ってみてはいかがでしょう?(*´ω`)

 

 本作品はYuriCustom WorksのHPでもストーリー設定付きで詳しく紹介しています。よろしければご覧ください。

 

 

作例製作・文:結利晴信

 

この記事は月刊アームズマガジン2023年10月号に掲載されたものです。

 

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