エアガン

2022/03/23

フィクションの銃を作る「“V10ウルトラコンパクト・閃”前編」

 

前代未聞の居合カスタム

 

 

 こんにちは、結利晴信ゆうりはるのぶです! 本コーナーでは「ストーリーと世界観を持った空想カスタムを製作してみよう」をコンセプトに、一作品の企画から完成までを前後編に分けて詳しく解説していきます。

 

 今回の作品コンセプトは「ホルスターから素早く抜き撃つ居合カスタム」の銃です。早速、作っていきましょう。

 

コンセプトを完成イメージ図に

 

 まずはベース銃の画像で「完成イメージ図」を作ります。アイデアを視覚化すれば製作ポイントや完成像を意識しながら作れるのでクオリティが上がりますよ(`・ω・´)

 

 

 A4用紙にほぼ原寸大でベース銃の側面写真を印刷し、色を塗ったりメモを書き込んでイメージを形にします(´∀`)

 

準備した材料

 

  • 東京マルイ「V10 ウルトラコンパクトブラック」。
  • イーストA「コンバットコマンダー用シルエットホルスター」
  • 桜花弁の金属チャーム
  • NOVA「マルイ1911系用トリガー SAIシルバー」
  • アクリサンデーの低発泡塩ビ板「フォーレックス/3mm厚/SS/黒」
  • 木馬レザーテープ10mm
  • 紫色の平紐×1.5m
  • A4サイズのクリアファイル(型紙用)

 

 

 

分解洗浄​​​​​​

 

 まずはベース銃を分解して洗浄します。月刊アームズマガジン2020年7月号に掲載されたV10分解方法を参考にして分解します。分解し終わったパーツは中性洗剤でしっかり洗って油分を落とし、水ですすいだ後しっかりと水分をきって乾燥させましょう。

 

 

 

パーツの角を丸める

 

 各金属パーツを棒ヤスリ#180 ~ #400耐水ペーパーを使ってメルトダウン加工します。具体的には抜き差しした際にホルスター内部に当たる部分、握った際に手に当たる部分を重点的に削って丸めましょう。

 

 

 

 

 

 

スライドは赤線部分の角を割り箸に貼った#180 ~ #400耐水ペーパーで丸めます

 

フレームも同じように加工

 

角を綺麗に丸めるには(断面図/青線が目標曲面だとすると)まず①のように浅く面取りして→②③で左右を削り落とし→滑らかになるよう丸く仕上げ研磨してやると均一な曲面を出しやすくなります

 

スライド加工

 

 スライド側面に白ペンで"閃"の字を書き、学校机に名前彫るみたいに先の尖った棒ヤスリで何度もなぞって彫りましょう。もちろん学校机でそんなことしちゃダメです(`・ω・´;)

 

 

 抜き撃った後のフロントサイトの視認性を上げるためドット穴を開けます。ケガキ針で慎重に中心点を打って直径1mm→1.5→2とピンバイスで少しずつ穴を拡げると綺麗に穴を開けられます。

 

 

グリップ製作

 

適当な大きさに切ったクリアファイルをグリップ裏面に固定してなぞり、型紙を作ります。ネジ穴位置も忘れずに!

 

3mm厚の低発泡塩ビ板(この素材は柔らかいのでカッターでも切れます)を100×45mmにカットし瞬間接着剤で2枚貼り合わせます

 

型紙を両面テープで仮固定してケガキペンでなぞり、ラインに沿ってカット&直径7mmのネジ穴を開けましょう

 

断面がかまぼこ型になるようにカッターで荒削りして、ブロックに固定した耐水ペーパー#180・240・400の順に磨いて滑らかに仕上げましょう

 

表面が日本刀の鮫革風に見えるよう先を丸めた割り箸や竹串を強く押しあてて凹みをつけます。根気と握力がいりますので、ゆっくり少しずつやりましょう(;´Д`)

 

ホルスターに紐巻き

 

 黒革ホルスターを日本刀の鞘風に見せるため紫色の平紐を巻きます。巻き方はお好みのものを調べて巻いてみてください。

 

 

 以上、前編ではコンセプトと完成イメージ図作成から各パーツの加工までを紹介しました。次回後編では塗装から作品完成までを詳しく解説します。お楽しみに! (*´ω`)ノシ

 

 本作品はYuriCustom WorksのHPでもストーリー設定付きで詳しく紹介しています。よろしければご覧ください。

 

後編に続く

 

作例製作・文:結利晴信/アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2022年4月号 P.134~138をもとに再編集したものです。

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