2020/11/08
フィクションの銃を作る「V10和カスタム 紅紫・前編」
“究極の和装美術拳銃”に挑戦
こんにちは、結利晴信です! 今回は東京マルイのガスブローバック 「V10 ウルトラコンパクト」をベースガンとし、「外装を極めた和風カスタム」をコンセプトに作っていきたいと思います。かつての武士の時代から“銃”がステータスとなっていった別の世界。和の伝統と最新の銃が結びついた究極の和装美術拳銃とは?
そんなイメージを実際に形にしていきましょう!
イメージ図でアイデアを視覚化する
まず製作前にベース銃の画像を使い「完成イメージ図」を作ります。脳内イメージだけで製作するのもアリですが、アイデアを視覚化することで完成像や目標をハッキリ意識して製作ができ、結果的に完成品のクオリティが上がるのです(`・ω・´)。
A4用紙にほぼ原寸大でベース銃(V10 ウルトラコンパクト)の側面写真を印刷し、各種色ペン、ハサミ、のりなどを用意。お持ちならPCの画像編集ソフトを使うのもアリです
イメージを膨らませて色やパーツを重ねていきます……
完成させたイメージ図がこちら。カスタムするポイントを忘れないようにメモ書きしておくと、後で見返した時にわかりやすいですよ(´∀`)
イメージ通りに塗装していく
まずは材料を準備。つづいてベースガンを分解、洗浄した後に塗装工程に進みます!
ベースガンの東京マルイ V10ウルトラコンパクトをはじめ、青砥屋「ほつま高蒔絵シール/琳派・河と蓮(金)」×2枚、扇形の金属チャーム×2個、直径2.7mmの金ビーズ、9mm幅のサテンリボン(ワイン)、アクリサンデーの低発泡塩ビ板「フォーレックス/3mm厚/SS/黒」、型紙用にA4サイズのクリアファイルを用意
塗装のためベースガンを分解。V10の分解方法は月刊アームズマガジン2020年7月号に掲載の「トイガン解体新書~特別編~」が参考になります
塗装するパーツは中性洗剤でしっかり油分を落としましょう。油分が残っていると後の接着で失敗したり、塗料がうまく乗らなかったりします
パーツを洗浄し乾燥させたら、マスキングして塗装棒を取り付けます。マスキングはスライドの内側やフロントサイト部、各パーツの動作で擦れる部分に塗料がかからないようにしています
今回使用するスプレー塗料はこちら。アサヒペン「メタルプライマー」、染めQテクノロジー「ミッチャクロン マルチ」、ガンショップ・インディ「ブラックパーカー」、キャロムショット「ステンレスシルバー」「ジルコニアクリスタル」、アサヒペン「メッキ調スプレー ゴールド」、タミヤ「ポリカーボネートスプレー メタリックパープル」、GSIクレオス「Mr.カラースプレー クリアーレッド」
塗料の密着性を高めるプライマーとして、樹脂製スライドには「ミッチャクロン マルチ」、それ以外の金属製パーツやメッキ面にはメタルプライマーを塗装
スライドの下地色に「ステンレスシルバー」を塗装。V10のスライドはシルバーながら微妙なツートンになっているので、これで全体の色調を統一しています
トリガーとハンマーは「メッキ調スプレー ゴールド」、スライドストップ、マガジンキャッチ、サムセーフティ、グリップセーフティなどは「ブラックパーカー」で塗装します
スライドには「ポリカーボネートスプレー メタリックパープル」を吹いた上から、好みの赤紫色に近づけるため「クリアーレッド」を重ね塗りしました
ブラックパーカーで塗装した部品以外のパーツに「ジルコニアクリスタル」でクリアーコートします
今回はここまで。後半ではオリジナルグリップ作成から完成までを詳しく解説しますのでお楽しみに! ちなみに本作品はYuri Custom WorksのHPでもストーリー設定付きで詳しく紹介しています。よろしければご覧ください。
作例製作・文:結利晴信/アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2020年12月号 P.98~101より抜粋・再編集したものです。