現代に蘇ったコンバットオートの傑作

こんにちは、結利晴信です! 本コーナーでは「ストーリーと世界観を持った空想カスタムを製作してみよう」をコンセプトに、一作品の企画から完成までを前後編に分けて詳しく解説していきます。
前回はこちら
前回に引き続き「現代改修型トカレフ拳銃」を作っていきましょう。
オリジナルグリップの製作
フレーム/グリップ部分の肉抜きと製作予定のグリップの形状を透明プラ板にケガいて型紙にします
5mm厚ABS板に型紙に沿ってケガき、先にラインチゼルで滑り止め部分の溝を彫っておきます
肉抜き部分を2.5mm厚板で切り出します。その後、型紙に沿ってケガいた5mm厚ABS板+1mm厚板とともに位置を合わせて貼り合わせます
角を丸めてヤスリで形を整えましょう
仮組してみたところ、裏面の肉抜きに差し込む部分が上部幅10mmほどトリガーバーに干渉するので深さ1mmほど彫りこんでおきます
塗装準備
塗装するパーツに棒を取り付け、塗装したくない部分をすべてマスキングして塗装準備完了!
今回使用するスプレー塗料は
染めQテクノロジー「ミッチャクロン マルチ」
GUNショップ インディ「ダークパーカー」
GUNショップインディ「コヨーテタン」
イチネンケミカルズ「黒染めスプレー JIP179」
パーツの塗装
まずは全パーツにプライマー(素材との密着剤)として染めQテクノロジー/ミッチャクロン マルチ(20分乾燥)を使用。薄く塗るのがコツです
グリップにはGUNショップ インディ/コヨーテタン(30分乾燥)
スライドとフレームにはGUNショップ インディ/ダークパーカー(30分乾燥)、リアサイトパーツにはイチネンケミカルズ/黒染めスプレー JIP179(20分乾燥)を塗装。すべて塗装の基本は缶をよく振って「薄く・何度も・重ね塗り」です(゚∀゚)
各部パーツの仕上げ
グリップ前部に日進ゴム/ハイパーVシート PX-10H15という滑り止めゴムシートをカットしてゼリー状多用途接着剤で接着
同じ接着剤でフロントサイトに白い半球型ビーズを埋め込み接着
同じくリアサイト前に追加パーツを接着。イモネジをつけていますがこれはダミーです(´ω`)
組み立て
先月号の分解と同じくネットと記録撮影写真を参考に銃全体を組み立てれば完成です
完成!!

スライド前方に彫りこんだセレーションとアンダーレール、そして3ポートコンプの組み合わせは大昔の軍用銃の性能を現代でも通用するものに引き上げた。一体感のある造形は性能だけでなく外観へのこだわりも感じさせてくれる
新規で作られたグリップは純正グリップよりも肉厚となっており両手でのホールド感が向上している。グリップ側面のテクスチャーとグリップ前部の滑り止めも効果的で、射撃時にガンコントロールを失うようなことはないだろう
マガジンウェルの角もテーパー状に加工されていてマガジン脱着がスムーズに行なえるようにカスタムされている。普段は目につきにくい部分だが、丁寧に作業して外見も綺麗に仕上げられている
というわけで"TT33 モダナイズドカスタム"完成です。KSCのTT33 Xコンプをベースに「現代改修型トカレフ拳銃」にアレンジしてみました。こんな風に明確なイメージと結び付けて製作すると工夫次第でとても存在感のあるオンリーワンなカスタムガンを作ることができます。もしお家に使わずに眠っているエアガンがあれば、ちょっと想像力を広げてあなただけの「空想銃」を作ってみてはいかがでしょう?(*´ω`)

本作品はYuriCustom WorksのHPでもストーリー設定付きで詳しく紹介しています。よろしければご覧ください。
この記事は月刊アームズマガジン2023年8月号に掲載されたものです。
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