エアガン

2023/02/11

東京マルイ「VSR-ONE」を徹底カスタム!!【Armsカスタムガレージ】

 

 月刊アームズマガジン編集スタッフとライター陣がマイガンのカスタムに挑戦するコーナー「Armsカスタムガレージ」。今回からは月刊アームズマガジンのライターにしてガンスミスとしても卓越した腕前を持つIRON SIGHTが数回にわたって、VSR-ONEをサバゲー向けにカスタムしていく。

 

前回はこちら

Part1から読む方はこちら

 


 

ベースガン

 

 

東京マルイ

VSR-ONE

  • 全長:614mm/800mm
  • 重量:2,100g
  • 装弾数:30発
  • 価格:¥32,780


 弾道に関するカスタムが前回で一区切りついたので今回は「素早いアクションとアンビ化」と「接近戦への対策」のカスタムをまとめてご紹介する。

 

 


 

コッキングハンドルの加工

 

 このカスタムガンはサバイバルゲームへの投入を決めているので操作性の向上は必須だ。そのためレバーを上げて引くという2工程の操作を、引くのみで完了する1工程に減らしたい。そのためにはハンドル形状の変更が必要であるため、ハンドルの交換を行なう。

 

今回使用するのは工業用のT字ハンドルとM4×40のネジだ

 

ボルトハンドルのレバー部を金ノコを使って切り落としてしまう

 

レバーを落とした箇所は怪我をしないように形を整えておく

 

ボルトスリーブとT字ハンドルを合体させるためにボルトスリーブ後端部をエンドミルで広げる

 

ボルトスリーブをシリンダーに固定させる必要があるので貫通させていない

 

T字ハンドルに4mmの貫通穴とボルトの頭が収まるように7mmの段差をつける

 

これでT字型ボルトハンドルになったが、ハンドルのシャフト部分が長いようだ

 

ハンドルのシャフトをボルトスリーブの加工穴に収まる長さに短くカットする

 

シリンダーアッシーのパーツ構成はノーマルにT字ハンドルが増えただけとシンプルなものだ。ボルトハンドルのクリックピンは回転防止のために残しておく

 

レシーバーに組んでみるとT字ハンドルの後方への出方が最小限になっているのがわかる

 


 

サイドホルスター加工

 

 VSR-ONEはいくら速射性を上げてもボルトアクションの構造上として速射に限界がある。そこで接近戦にも対応できるように、コンパクトキャリーガスガンであるLCPをVSR-ONEに装着する。

 

 

東京マルイ製LCPとホルスター、2mm厚のアルミ板、マイクロドットサイトのマウント部を使用する

 

アルミ板はホルスターとマウントのジョイントに使うのでそれぞれビスを付ける箇所をマーキングする

 

アルミ板にそれぞれのネジの太さに合った穴をドリルなどで開ける

 

怪我を防止するためにアルミ板の角をすべて丸く削っておく。引っ掛かり防止にもなるので一石二鳥だ

 

最初にマウントを取り付けてからホルスター本体を取り付ける

 

マウント側のネジは別途用意したものだがホルスター側は付いていた物をそのまま流用した

 


 

VSR-ONE IRON SIGHTカスタム

 

 

ボルトハンドルはT型に変更したことで左右どちらからでも操作が可能だ

 

グリップはホーグのラバーグリップをチョイス。なにかと握りなおすことの多いボルトアクションの性質に合わせて確実に同じグリップができるフィンガーチャンネル付きを選んでいる

 


 

まとめ

 

 筆者は左利きのため、ボルトアクションの操作には常に不満を覚えていた。そのためボルトのストレートプル化とハンドルの変更は絶対条件としていた。今回、T字ハンドルへの改良を行なったことにより、オプティクスから目を離さずに操作できるようになったのは私としては大変満足している。
 LCPを収めたCQB用のサイドホルスターについては、メーカーから発売された頃から温めていた構想を形にすることができた。実のところLCPはかねてよりセカンダリウェポンとして使用したいと考えていたのだが、小型すぎて体への装備が難しかったので銃側に装着するという裏事情があったりもするのだ。サイドホルスターのアイデアは、過去にはもっと大型のサイドアームで試してみたこともあったがどうしてもバランスが悪くなってしまうので今回のコンパクトキャリーガスガンぐらいが限界であることもわかった。またこのホルスターシステムなら他のライフルへの転用も利くので使い慣れれば戦力になるであろう。

 CQBへの対応に設計思想が窺えたVSR-ONEであるが、自分なりのカスタムでオールラウンダーなライフルへと生まれ変わらせられたことを嬉しく思う。

 

TEXT:IRON SIGHT

 

この記事は月刊アームズマガジン2023年3月号 P.92-95をもとに再編集したものです。

 

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