エアガン

2023/01/13

L1A1の初期型を忠実に再現した限定バージョン「ARES L1A1 SLR電動ガンウッドストックver.」

 

イギリス軍が採用したFALのライセンス生産モデル「SLR」

 

ARES L1A1 SLR電動ガンウッドストックver.

 

 イギリス軍が1950年代に制式採用したL1A1は、ベルギーのFNが開発したFALライフルをライセンス生産したものだ。ベルギーではFALをセンチメートル単位で設計し製造していたが、イギリスにて製造する際にインチ単位にて再設計された。このことにより、FALにはセンチメートル単位とインチ単位両方の設計図が存在し、ヨーロッパ全域でライセンス製造が盛んに行なわれていった。センチメートル単位にて製造されたモデルは「LAR」(ライト・オートマチック・ライフル)と呼称されており、インチ単位の製造モデルは「SLR」(セルフ・ローディング・ライフル)と呼ばれて区別されている。

 

ARES L1A1 SLR電動ガンウッドストックver.

 

 LARとSLRには製造時の寸法単位の他にも違いがあり、代表的なものとしてはLARライフルにはフルオートシアが備わっているのに対しイギリス軍のL1A1SLRではオミットされておりセミオート射撃しかできない点が挙げられる。他にもフラッシュハイダーの形状が異なっており、SLRにはボルトキャリアに異物を弾くための溝が彫られているなどと細かい仕様の違いが多い。1982年に勃発したフォークランド紛争ではイギリス軍がL1A1SLRを使用し、アルゼンチン軍もLARを装備して戦ったため、歴史上でも珍しい同型銃による戦闘が発生した。

 

木製パーツを纏った初期型を電動ガンで再現したARES

 

 そんな特徴が多いL1A1SLRがARESから製品化されている。黒い樹脂製のハンドガードやストックの印象が強いL1A1SLRだが採用初期には木製のパーツが装着されており、それを限定のウッドストックバージョンで忠実に再現した電動ガンだ。

 

ARES L1A1 SLR電動ガンウッドストックver.
樹脂製バージョン同様に放熱孔が開けられたおにぎり型の断面をした木製ハンドガード

 

ARES L1A1 SLR電動ガンウッドストックver.
構えやすい直銃床タイプの木製ストック。バットプレートにはトラップドアが設けられている

 

ARES L1A1 SLR電動ガンウッドストックver.
FAL/L1A1を象徴するといっても過言ではないキャリングハンドルのグリップ部分も木製に換装

 

ARES L1A1 SLR電動ガンウッドストックver.
マガジン寄り中央にボルトリリースレバー、その左隣にレバー式のマガジンキャッチが設けられている

 

ARES L1A1 SLR電動ガンウッドストックver.
セレクターレバーのポジションは実銃同様セーフとセミオートになっている

 

ARES L1A1 SLR電動ガンウッドストックver.
実銃では7.62mm×51弾が20発装填できるマガジン。BB弾の装弾数は120発

 

 軍用銃としての無骨さを持つレシーバーと美しい仕上げが施された木製パーツの対比が面白く、どこか優雅なイメージすら抱かせる。セレクターのポジションもセミとセーフのみとなっており、再現性へのこだわりを感じられる1挺だ。

 

ARES L1A1 SLR電動ガンウッドストックver.

 


 

ARES
L1A1 SLR電動ガンウッドストックver.

 

DATA

  • 全長:1,143mm
  • 重量:3,800g
  • 装弾数:120発
  • 価格:オープン
  • お問い合わせ先:キンワ e-mail:sales@kinwa-co.jp

 

TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2023年1月号 P.46~47をもとに再編集したものです。

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