ミリタリー

2022/06/24

【陸上自衛隊】奪われた島を奪還せよ!! 水陸機動団演習に密着取材!!

 

第1連隊上陸隊による島嶼奪還作戦

 

 昨年10月、熊本県の大矢野原演習場で陸上自衛隊の水陸機動団による「令和3年度 第2回水陸機動団演習」が実施された。今回はAAV7に乗車した水陸機動連隊の普通科に同行し、その訓練の様子を密着取材した。

 

令和3年度 第2回水陸機動団演習についてはこちら

 


 

 

第1連隊上陸隊

 

 第1連隊上陸隊とは、第1水陸機動連隊を主力とした水機団隷下各部隊で編成された諸職種協同部隊(水陸機動連隊、戦闘上陸大隊、特科大隊、後方支援大隊、施設中隊、通信中隊)である。水機団の島嶼上陸の方法は遊泳、偵察用ボート、AAV7、LCAC(海自)による海上からの潜入、そしてヘリコプター等を用いた空路潜入などがある。今回はそのうちのAAV7に乗車した水陸機動連隊の普通科に同行した。

 

AAV7に搭乗し出撃を待つ隊員。上陸作戦を目前に、皆寡黙になる

 

上陸開始

 

 AAV7の上陸前に施設中隊が海岸付近の障害処理を行ない、進入ルートを確保する。そして、彼らが開設した通過口から、普通科中隊が乗車するAAV7(8輌)が着上陸する。この際、通過口には施設中隊の誘導員が配置され、安全な上陸地点へと誘導する。上陸時は狙われやすく作戦のウィークポイントとなるため迅速な行動が求められ、部隊は停滞することなく一挙に上陸していく。

 

進入ルートを確保する隊員

 

通過口からAAV7が進入

 

続いて連隊の施設小隊の小型ショベル、資材運搬車等が海岸に上陸。海自のLCAC(エアクッション型揚陸艇)から上陸するトラックなど装輪車輌が砂浜で脚をとられないよう、地面を均しマットを敷設するという重要な役割がある

 

敵の攻撃を警戒しつつ、重機で均された海岸の砂浜(想定)にマットを素早く敷設する。時間との勝負だ

 

障害処理

 

 前線では敵の仕掛けた障害が待ち受ける。その処理は敵から狙われる危険な任務だ。監視態勢を厳にして我(味方)の障害処理を援護。施設小隊は手作業で敷設された地雷などの処理を行なっていく。

 

障害処理を援護する隊員

 

梱包爆薬を用いて道路に敷設された地雷を処理する連隊の施設小隊。手作業で危険な任務だが、彼らの動きは機敏かつ的確であった

 

待機するAAV7が砲塔を敵方に指向し、連隊の施設小隊を援護する

 

 上陸した彼らは陣地を構築し、速やかに目標地域へ前進する。次回はその対抗部隊との交戦の様子をご覧いただこう。

 

続きはこちら

 

Text & Photo : 笹川英夫
取材協力:陸上自衛隊 水陸機動団/陸上総隊

 

この記事は月刊アームズマガジン2022年5月号 P.200~204をもとに再編集したものです。

Twitter

RELATED NEWS 関連記事

×
×