エアガン

2022/03/27

【シーズン2】最終回:ガスブローバックマシンガン 89式5.56mm小銃 固定銃床型【再注目! 東京マルイ名銃コレクション】

 

 

 東京マルイの製品の中から歴史的な1挺を紹介していく「再注目! 東京マルイ名銃コレクション」のシーズン2。シーズン2ではこれまで東京マルイ公式のプロモーションビデオで取り上げられたエアガンをご紹介します。動画の方ではこれまで通り「月刊アームズマガジン」で声優サバゲ部として活躍中の小森未彩、ナナランドの峰島こまき、そして東京マルイの広報島村優といったメンバーでPVの製作秘話や裏話を交え、おもしろおかしくエアガンの楽しさを伝えるトークバラエティーとなっています。

 そしてこちらのWEB限定記事パートでは「月刊アームズマガジン」ライターの毛野ブースカがあらためて銃の性能や特徴をわかりやすくご紹介します。

 

再注目! 東京マルイ名銃コレクション

動画一覧はこちら

 


 

ガスブローバックマシンガン
89式5.56mm小銃 固定銃床型

 

 

 衝撃的なデビューを飾った東京マルイのスタンダード電動ガン89式小銃シリーズの誕生から約10年の時を経て発売されたガスブローバックガン89式5.56mm小銃固定銃床型。ディテールは最新型が選ばれ、亜鉛ダイキャスト一体成型のレシーバー、アルミ切削によるフラッシュハイダーやアウターバレル、スチールプレス+樹脂製のハンドガード、実銃同様に可動するダストカバー、左右非対称のグリップやストック、標準装備となった左方切り替えレバーなど、リアルさでは電動ガン版を凌駕する。
 内部メカはボルトオープンやボルトストップボタンの摩耗や破損を防止するZシステムをボルト前部左側に設置。ロアレシーバー内はフルオートシアやハンマー、トリガー、ノッカーなどが組み込まれた「ハンマーユニット」と、発射弾数を制御する「送り腕」や「カウント板」などを組み込んだ「バーストメカ」に分割されている。3発制限点射は機械式で制御されている。レシーバーのテイクダウン方法は実銃に近いプロセスを再現。ボルトアッセンブリーには専用ブローバックエンジン、ロングストロークタイプのボルトキャリアやロッキングラグの形状が再現されている。

 アッパーレシーバーとロアレシーバーの分割(テイクダウン)方法は限りなく実銃に近いプロセスを再現している一方、テイクダウンパーツ(リコイルスプリングガイドやテイクダウンラッチがセットになったパーツ)下部にロックピンを追加することで、分割時にテイクダウンパーツが飛び出ることを防いでいる。細かい箇所にも「エアガンとしての実用性」が配慮されている。ボルトアッセンブリーは先ほど述べたZシステム搭載以外にも専用ブローバックエンジン、ロングストロークタイプのボルトキャリアやロッキングラグの形状も再現されている。ガスシリンダーには穴が開いており、ボルトシャフトが前後動する様子が伺える。

 実際に手にしてみると、電動ガン89式の3,700gに比べてガスブロ89式は4,000gと重くなっており、ずっしりとした手応え。さらにボディ全体の剛性感も向上しており、電動ガン89式とはまったくの別物に仕上がっている。実射してみると、M4A1 MWSとは異なる作動フィーリングとリコイルショックが明確に体感できる。3バーストはメリハリがあって小気味よく発射される。3発発射後の初速の低下も極力抑えられている。M4A1 MWSの特徴でもあった命中精度の高さは、ガスブロ89式でも受け継がれており、吸い込まれるように遠距離のターゲットにヒットする。3バーストでも命中精度は高く、ターゲットに対して効果的に弾を送り込める。

 他の追随を許さない高い完成度を持つ東京マルイのガスブローバックガン89式5.56mm小銃固定銃床型。自衛隊マニアならずとも一度は手に取ってほしい傑作だ。

 

フラッシュハイダーはアルミ切削製。ダブルナット式の固定方法によりバレルに固定されている

 

バイポッドは実銃同様に展開・折りたたみが可能、バイポッド基部左側にあるロックレバーを解除すればワンタッチでバレルから着脱可能

 

ハンドガード内部は実銃同様プレス製ヒートカバー+樹脂製カバーの二重構造になっている

 

新規製作の亜鉛ダイキャスト製アッパー/ロアレシーバー。各部の溶接跡などリアルに再現

 

 

エジェクションポート後方にはスライド式のダストカバーが備わる。手動で開閉できるほか、ボルトキャリアが後退すると自動的に開く(後退する)

 

アッパーレシーバー左側の刻印は現行の「89R」仕様を再現。刻印近くにあるボルトストップボタンはライブで作動する

 

標準装備される左方切り替えレバーは右側とはポジションが異なっており、アは3時方向、レは6時方向、3は9時方向、タは12時方向とア⇔レへ素早く切り替えられる

 

リアサイトはエレベーションダイヤルを回すとピープ部分が収納されるギミックを再現。リアサイト調整ダイヤルには刻印、リアサイトの目盛は白入りとなった

 

特徴的な左右非対称のグリップは新規に製作。グリップ底は実銃同様に開閉可能だ

 

グリップと同様に左右非対称の固定型ストック。バットプレートはラバー製となっている

 

残弾確認孔が再現されたアルミダイキャスト製マガジン。装弾数は35発。表面はセミグロスブラック。同社のM4A1 MWSシリーズのマガジンと互換性がある

 

ホップアップの調整はハンドガードを外して行なう。可変ホップアップ調整用ダイヤルはバレル基部左側に設けられている

 

ボルトキャリアの前後動に合わせて、ガスシリンダー内のガスピストン(銀色のパーツ)が可動しているのが穴から伺える

 

アッパーレシーバー後部にあるテイクダウンラッチを押しながら前方にスライドさせ、アッパーレシーバーを持ち上げるとテイクダウンできる。テイクダウンパーツ&リコイルスプリング、コッキングハンドルを外すとボルトアッセンブルがアッパーレシーバーから引き出せる

 

ロングストロークタイプのボルトキャリアやロッキングラグの形状もリアルに再現されたボルトアッセンブリー。ブローバックエンジンは89式専用に開発。ボルト左側には「Zシステム89式Ver.」の要となるボルトストップダンパーが追加されている

 

ロアレシーバーにはハンマーやシア、フルオートシアが内蔵されたハンマーユニットと、バーストメカが別体で組み込まれている。3発制限点射は「送り腕」と呼ばれるパーツと、発射をカウントする「カウント板」によって制御されており、確実かつ安定した3バースト射撃を実現している

 

ボルトキャリアはもちろんフルストロークする。アサルトライフルらしく安定した作動の中に鋭さを秘めたフィーリングだ

 

20m先からセミオートで10発撃った結果。電動ガンに匹敵する命中精度を叩き出す

 

DATA

  • 全長:916mm
  • 重量:4,000g(空マガジン、バイポッド含む)
  • 装弾数:35発
  • 価格:¥71,280
  • お問い合わせ先:東京マルイ

 

TEXT:毛野ブースカ

 

 

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