2018/09/02
ショウエイ GEWEHR43 エアブローバックライフル 製品レビュー【2018年10月号掲載】
※実射シーンとインプレッションはこちらの動画をご覧ください。
マガジン内にエアをチャージする
エコロジカルなブローバックエンジンを採用
ショウエイと言えばFG42やMP44、MG42などのWWⅡドイツ軍の銃器をリアルに再現したモデルガンで、日本だけではなく世界中から高い評価を受けているメーカーだ。そんなショウエイがエスコートとのコラボレーションにより数年の歳月をかけて開発・製品化したのが、今回紹介するGewehr43エアブローバックBBライフル(以下G43)だ。今回リリースされたG43の最大の特徴は、エスコートの基本コンセプトによる独自のエアブローバックシステム(新型ASCSシステム)が採用されていることだ。一般的なエアガンのブローバックモデル(=ガスブローバックガン)はマガジン内にフロンガスをチャージし、気化させてスライドやボルトを作動させ、BB弾を発射させている。それに対してエアブローバックシステムはフロンガスを使用せず、マガジン内に空気入れなどを使ってエアをチャージ(蓄気)し、チャージされたエアの力でボルトの作動とBB弾の発射を行なっている。1回のチャージ(約10気圧)で発射できる弾数は10発前後。フロンガスに比べて季節や気温に左右されないだけではなく、経済的かつエコロジカルだ。
エアブローバックの要となるマガジン。リアルなスチールプレス製アウターケースにマガジン部分とエアタンク部分が内蔵されている
マガジン上部には自転車に使われている米式バルブが付属しており、圧力ゲージ付き空気入れを用いてエアをチャージする。最大で10気圧までチャージできる
エアタンク後部にはブローバックエンジン側にエアを送り込むための放出バルブが設けられている
マニュアルセーフティはレシーバー後部に付属。L字型のレバーを左に倒すとオフ、右に倒すとオンとなる
ボルト後部にあるスプリングガイドを押して、ボルトアッセンブリーを斜め後方に引き上げながら外す
ボルトアッセンブリーを外したところ。メンテナンスは容易だ
ボルトアッセンブリーからシリンダー、エアシャフト、エアターミナル、スプリングガイドなどを取り出したところ。パーツ構成はシンプルだ
実射してみると、重量級のボルトが激しくブローバックし、BB弾は安定した弾道を描いて飛んでいく。頻繁にマガジンにエアをチャージしなければならないが、それを補って余りあるフルサイズライフルならではの撃ち応えが体感できる。基本分解も容易で、ホップアップの調整はバレル上部にあるホップアップドラム部分を回転させて行なう。もちろん外観はモデルガンをベースにしており、圧倒的な存在感を放つ。
ブローバックタイプのエアガンの新たな道を切り開いたショウエイのG43エアブローバックBBライフル。ぜひ一度実射して完成度の高さを味わってほしい。
DATA
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全長:1,120mm
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全高:190mm
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全幅:60mm
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重量:5,000g
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装弾数:10発
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価格:¥226,800
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お問い合わせ先:ショウエイ
TEXT:毛野ブースカ
この記事は2018年10月号 P.26~27より抜粋・再編集したものです。