2021年8月号

2025/07/02

【NEW】Beretta ディーラーミーティング at 群馬【動画あり】

 

 

ベレッタSL2 ディーラーミーティング at 群馬

Satoshi Matsuo 

 

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 Berettaの民生用銃器の日本総代理店であるサイトロンジャパンは、2025年6月27日、ディーラーミーティングを開催した。これはベレッタが2024年に発売した新型ショットガン SL2の日本における販売促進を目的としたものだ。

 

ベレッタSL2 この銃はベレッタPBセレクションにカテゴライズされるハイエンドモデルだ。


 会場はサイトロンジャパンの関連会社であるサイトロンパイロテクニクスが運営するぐんまジャイアント総合クレー・ライフル射撃場で、この日は全国からベレッタショットガンを扱っている銃砲店34社が参加し、新製品であるSL2についてのプレゼンテーションがおこなわれると共に、希望者はSL2などベレッタのショットガン、およびライフルの実射をすることができた。

 

▲ぐんまジャイアント総合クレー ライフル射撃場ゲート。ベレッタののぼりがはためいている。
▲ゲートから中に入ってもベレッタののぼりがずっと続く。


 当初の予定ではイタリア ベレッタ本社のインターナショナルセールスマネージャーであるMarcos Fernandez(マルコス・フェルナンデス)氏が来日し、本人からのプレゼンテーションが実施される予定であったが、来日のためのフライトの当日、イランが中東カタールのアメリカ軍基地をミサイル攻撃(日本時間24日午前1時半過ぎ)したことを受け、搭乗予定便が欠航となってしまった。これは日本時間22日朝にアメリカ軍がイラン核関連施設を攻撃したことに対する報復攻撃だ。
 この中東での緊迫した状況により、代替のフライトが確保できず、マルコス・フェルナンデス氏は来日を断念、ネットによるリモートプレゼンテーションとなった。

 

▲マルコス・フェルナンデス氏のメッセージはディーラーミーティングの冒頭、プロジェクターで投影された。


 これは非常に残念なことであったが、代わりに用意されたプレゼン資料には、新製品であるSL2が、他のベレッタショットガンと明らかに違う、よりグレードの高い製品であることを明確に謳っていた。

▲マルコス・フェルナンデス氏のプレゼンテーションに合わせ、プロジェクターで資料が投影された。SL2について、既存のベレッタショットガンとの違いが詳しく述べられている。


 現在、ベレッタはクレー射撃競技の分野で圧倒的に優位な位置に立っている。昨年(2024年)に開催されたパリ2024オリンピックでベレッタショットガンを使用した選手は、クレー射撃競技で用意されたメダル15個の内、14個(金5個、銀5個、銅4個)を獲得した。その3年前に行なわれた東京2020オリンピック(実際は2021年開催)では、9個(金、銀、銅3個ずつ)、さらに4年前のリオ2016では10個(金4個、銀4個、銅2個)だった。
 この直近15年の間、ベレッタショットガンは、驚異的な強さを発揮してきたが、それがパリオリンピックでは圧倒的なものとなったわけだ(パリオリンピックでのベレッタの活躍については、2024年10月に発売したGuns & Shooting Vol.26でも詳しくご紹介している)。
 パリオリンピックでのベレッタの快挙は、主にベレッタ競技用ショットガンの主力製品であるDT11(2012年発表)を用いた結果だ。登場から12年が経過しても、他社はDT11を凌駕する競技用ショットガンを市場に送り出すことはできていないのだ。この状況に対し、ベレッタは他社をさらに引き離すべく、新型SL2の製品化を2022年末に発表、2024年にはこれを製品化した。
 SL2は、パリ2024オリンピックでも最強であったDT11のさらに上を行く存在なのだ。

▲SL2 Launch Edition。SL2の発売を記念して全世界に向けて50挺だけ作られた特別仕様だ。日本には3挺だけ入荷した。写真はその中の1挺で、販売される前に撮影させていただいたものだ。
通常販売されるSL2とはやや仕様が異なるが、今後入荷するSL2はDLCコーティングが施され、このLaunch Editionに近いものとなる。
▲DLCコーティングのレシーバー側面、そしてグレード4のストック&フォアエンドが美しい。

 

▲プレゼン終了後はネットを通じて、マルコス氏との質疑応答の場が設けられた。


 この6月27日のプレゼンテーションは、SL2の優位性を伝えるためのものだったが、文字と言葉だけでは、頭では理解できても実感は持てない。このディーラーミーティングが射撃場で開催されたのは、今後SL2の素晴らしさを日本のシューターの皆さんへ伝える最前線に立つ銃砲店の皆さんに、SL2の良さを実際に撃って体感して貰うためだ。
 ベレッタの日本総代理店であるサイトロンジャパンは、グループ会社であるサイトロンパイロテクニクスが運営する、ぐんまジャイアント総合クレー・ライフル射撃場に新製品であるSL2の貸し銃を常設した。これにより、条件さえ整えば、SL2をここで試射できるのだ。
 このディーラーミーティングに集まった全国の銃砲店の皆さんは、その条件を満たしている。
 条件とは、本人が12GAのショットガンの所持許可を取得していることだ(装弾を併せて購入する場合は、12GA装弾についての火薬類譲受許可証を保有し、購入可能弾数にまだ余裕があることと、その時点で自宅に保管している弾数が法的上限である800個マイナスその日の購入弾数以下であることも条件となる)。

 通常の貸し銃の場合は、これだけで銃を借りて撃つことができる。但し、SL2に限っては、全国の銃砲店を通じて申し込みを受け付ける形となった。

 

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