実銃

2026/09/04

【実銃レポート】SIG SAUER P320-XFIVE LEGION CA GRAYGUNS【Gun Pro A.T.】

 

 P320最上位モデルのCAバージョン 

SIG SAUER
P320-XFIVE LEGION California
with Grayguns Trigger & Grip Module

Text & Photos by Yasunari Akita

 

写真はGraygunsのカスタムパーツを組み込みアップグレードされたXFIVE LEGION

 

SIG SAUER P320
XFIVE LEGION CA Compliant

口径:9×19mm
全長:216mm
全高:147mm
銃身長:127mm
全幅:41mm
重量:1,233g
装弾数:カリフォルニア仕様:10発+1
スタンダード仕様:21発+1
メーカー希望小売価格 $1,129.99

 

 

P320の光と影

 

 現在のSIG SAUERのハンドガンラインナップにおいて主力モデルとして最前線を走り続けているのがP320シリーズだ。2014年の登場以来、近年の銃器開発史の中でも、類を見ないほど栄光と論争に彩られながら、現在に至っている。
 SIGの新世代ストライカーファイアードピストルとして大きな期待を背負い、世界の主要軍隊にサービスピストルとして採用されるという快挙を成し遂げる一方、構造上の問題から暴発を巡る論争や訴訟に揺れ、自主アップグレードプログラムの実施など幾多の転機も経験してきた。それでもなお、安全性を巡る議論が現在も肯定派・否定派の間で続いている。
 P320は、シリアル番号を刻印した金属製シャシーフレームであるFCU(Fire Control Unit/ファイアコントロールユニット)を中核とし、グリップモジュールを容易に着脱・換装できる革新的なモジュラー構造による高い拡張性と発展性、そして圧倒的な自由度が最大の特徴だ。
 そんなP320の発展型が、2017年1月17日、アメリカ陸軍のサービスピストルを選定するMHS(Modular Handgun System)コンペティションで勝利を収め、ベレッタM9の後継に決まった。これはSIGの歴史の中でも屈指の快挙であったといえる。フルサイズモデルはM17、キャリーサイズ(セミコンパクトサイズ)はM18として採用され、10年間で5億800万ドルの契約を結び、まさにP320シリーズは軍用コンバットオートとして最高峰の栄誉を獲得した。
 その後もカナダ軍、オーストラリア軍、デンマーク軍に採用され、さらにSIGのルーツであるスイスでもサービスピストルとして選定されるなど、その評価はアメリカ国内にとどまらず、世界各国へと広がっていった。
 こうしてP320シリーズは名実ともに現代を代表するサービスピストルの1つとしての地位を確立した…はずだった。
 しかし、その輝かしい歩みの一方で、発売からしばらくするとユーザーからの暴発事故が相次いで報告され、安全性を巡る議論が巻き起こった。SIGは自主アップグレードプログラムを実施して事態の収束を図ったものの、その後も暴発事故のニュースが世界中に拡散され、数多くの訴訟へと発展した。P320の安全性を巡る議論は現在もなお決着を見ていない。
 P320シリーズは革新性と成功を象徴する存在であると同時に、大きな論争の渦中に立たされたモデルでもあり、まさに光と影の両面を背負いながら進化を続けているのだ。良し悪しはさておき、屈指の話題性を持つハンドガンであることは間違いない。
 そんな折、全米有数の銃器市場を抱えるカリフォルニア州でも、連邦裁判所の判断を受けた規制緩和によって2023年には遂にP320-M18の販売が実現した。それだけでなく2024年5月にカリフォルニア州の認定ハンドガンリスト(Roster of Certified Handguns)へ登録されたのが、今回紹介するP320 X-FIVE LEGION CA(320X5-9-LEGION-MS-CA)だ。
 さらに今回は、SIG製品のカスタムパーツで知られるオレゴン州のGraygunsから新製品として発売された、P320用のカスタムトリガーをはじめ、各種カスタムパーツの提供を受けた。これらを組み合わせた仕様で実射テストを行ない、P320 X-FIVE LEGION CAのポテンシャルに迫ってみたい。

 

 

 

続きは「月刊アームズマガジン2026年10月号」でどうぞ。

 

 

 

Text & Photos by Yasunari Akita

 

この記事は月刊アームズマガジン2026年10月号に掲載されたものです。

 

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