エアガン

2025/08/01

ドイツ軍の傑作小銃をタナカ独自のエアコッキングメカで再現「タナカ Kar98k AIR」

 

第二次世界大戦の銃器たち:ライフル編

 

 月刊アームズマガジン2025年4月号で特集された拳銃編に続いて1900~1940年代に活躍したライフルを再現したエアガンをピックアップ。名銃たちの歴史や特徴、魅力について迫る。

 

ドイツ軍の傑作小銃を独自のエアコッキングメカで再現

 

 ドイツ軍のモーゼルKar98K(以下Kar98k)はナチスドイツ政権下の1935年に制式小銃として採用され、1945年まで製造された。もともとは帝政ドイツ時代に登場したGew98をベースに、Karabiner(カラビナ=騎兵銃)98k(クルツ=短い)という名称のとおりGew98 のバレルを短くして各部を改良したモデルだ。

 

 

 口径は7.92mm×57、装弾数は5発。世界初の実用的な連発式ボルトアクションライフルの始祖とされるドライゼ銃を起源とする通称「モーゼルアクション」と呼ばれるボルトアクションシステムは、シンプルな構造と信頼性の高さ、優れた命中精度から多くのボルトアクションライフルに影響を与えた。

 

リアサイトベース左側には専用のライフルスコープを装着するためのマウントベースがあらかじめ設けられている

 

タンジェントサイトは実銃同様に可動できる。リアサイトの下にホップアップ調整用のスライド式レバーが隠されている

 

クロームメッキが施されたボルトが特徴的なレシーバー周辺

 

ガンブルー仕上げのレシーバーには1943年製のモーゼルbyf刻印が施されている

 

ボルトエンドにはレバー式のマニュアルセーフティが備わっている。写真はセーフティオフ状態(コッキング状態でセーフティオンにできる)

 

 ここで紹介する2013年に発売されたタナカのKar98k AIRはタナカが独自に開発した給弾方式を採用することで、実銃同様のポジションにボックスマガジンが収納できるだけはなく、オーソドックスなプルコック式ながらショートストローク化と軽い引き心地を実現している。リアサイト下部にホップアップ調整用のスライド式レバーが設けられており、リアルさを損ねないように工夫されている。各部に金属製パーツを多用していることから手にした時の重量感は実銃を彷彿とさせる。スムーズで軽いコッキングと高い実射性能、美しい木製ストック、1943年製のモーゼルbyf刻印仕様を再現したモデルガン譲りのリアルなディテールは多くのファンから支持されている。

 

独自の給弾機構によりショートストローク化を実現したことで素早くコッキングできる

 

装弾数24発のボックスマガジンは実銃同様のポジションに収納される

 

オールドテイストな濃い茶系の木製ストック。アドラーマークが入ったバットプレートは金属製

 

 


 

タナカ
Kar98k AIR

 

DATA

  • 全長:1,103mm
  • 重量:3,500g
  • 装弾数:24発
  • 価格:¥69,300
  • お問い合わせ先:タナカ

 

※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

 

TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部

撮影協力:ビレッジワン

 

この記事は月刊アームズマガジン2025年8月号に掲載されたものです。

 

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