エアガン

2023/08/12

日本の軍用小銃エアガン5選【2023年版】

 

 日本の軍用銃は日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、シベリア出兵、満州事変、支那事変などを経て、大東亜戦争に至る幾多の戦争で使用され続け、60年近くに渡って十三年式、十八年式、二十二年式、三十年式銃、三八式銃、九九式小銃と代を重ねて製造され続けてきた。まさに日本の国防の第一線にあった産業文化遺産ともいえる。今回はその特徴を再現した日本の軍用小銃エアガンをピックアップしてご紹介しよう。

 


 

タナカ

三八式歩兵銃

Ver.2 Black 鬼胡桃銃床仕様ガスガン

 

タナカ 三八式歩兵銃 Ver.2 Black 鬼胡桃銃床仕様ガスガン

 

 

DATA

  • 全長:1,280mm
  • 全高:180mm
  • 全幅:99mm
  • 重量:3,080g
  • 装弾数:10発
  • 価格:¥107,800
  • お問い合わせ先:タナカ

 

 

 第一次世界大戦から第二次世界大戦まで日本軍の主力小銃として活躍した三八式歩兵銃は、1897(明治30)年に陸軍で採用された三十年式歩兵銃をもとに南部麒次郎が中心となって問題点を洗い出し、改良されたものだ。使用弾は6.5mm×50SR、軍用銃とは思えない美しい仕上げとシンプルな構造、優れた命中精度を備え、陸軍はもとより海軍でも採用された。ドイツ軍のモーゼルKar98kや旧ソ連のモシンナガンM1895/30、アメリカのスプリングフィールドM1903、イギリスのリー・エンフィールドライフルといった同時代の軍用ボルトアクションライフルと比較しても、充分に優秀な小銃だったと言えるだろう。

 そんな日本の兵器史を語るうえで不可欠な存在である三八式歩兵銃を、タナカはガスガンで再現。リアルなディテールに加えてガスガンならではの軽快なボルト操作が味わえることから、発売以来多くの支持を得ている。このモデルはストックに実銃の三八式歩兵銃にも使われた木材である「鬼胡桃(オニグルミ=国産のウォールナット材)」を採用。もちろん特徴的な合わせ式の銃床も再現されている。なおボルトのみオリジナル仕上げのグレースチールフィニッシュとなっている。

 手にした時の質感・重量感は実銃を彷彿とさせる。実射するとガスガンらしい軽快さと、金属製のパーツによる作動音が撃つ者の気持ちを昂らせてくれる。持ってもよし、飾ってもよし、撃ってもよしの3拍子揃った三八式歩兵銃Ver.2ガスガン。ぜひ実際に手に取って完成度の高さを体感してほしい。

 

▼詳しいレポートはこちら▼

 


 

タナカ

三八式騎銃

Ver.2 Black 鬼胡桃銃床仕様ガスガン

 

タナカ 三八式騎銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン

 

DATA

  • 全長:990mm
  • 全高:180mm
  • 全幅:90mm
  • 重量:2,795g
  • 装弾数:10発
  • 価格:¥107,800
  • お問い合わせ先:タナカ

 

 

 軍用ボルトアクションライフルには取り回しをよくするためにバレルとフォアエンドを短縮化して全長を短くしたモデル、いわゆるカービン銃がラインアップされている。たとえばKar98kはk=クルツ(kurz)という名称のとおりGew98を短くしたモデルだし、モシンナガンM1891/30(M1907)やリー・エンフィールドNo.4 Mk1(No.5 Mk1、通称ジャングルカービン)にもショートバージョンが存在し、日本軍が誇る三八式歩兵銃にも、騎兵向けに開発された三八式騎銃、つまりカービン(=騎兵銃)である。

 バレルとフォアエンドを短くして、射程距離も短くなったことから小ぶりな照尺が付いたリアサイトに換装され、馬上時に背負いやすいように前後のスリングスイベル(負環)が左側に移設されている。全長が1,200mm近くある三八式歩兵銃に比べて軽くて取り回しやすいことから騎乗部隊だけではなく砲兵部隊、輜重兵部隊、空挺部隊などで使われた。タナカはその三八式騎銃をブラックフィニッシュ&鬼胡桃銃床仕様のVer.2ガスガンとして再現した。ストックに使われている鬼胡桃の質感や色合いも素晴らしく、ブラックフィニッシュの金属製パーツとのコンビネーションも申し分ない。三八式歩兵銃と同様、買っておいて損はないはずだ。

 

▼詳しいレポートはこちら▼

 


 

タナカ

四四式騎銃

Ver.2 Black 鬼胡桃銃床仕様ガスガン

 

タナカ 四四式騎銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン

 

DATA

  • 全長:970mm(銃剣展開時1,300mm)
  • 全高:165mm
  • 全幅:95mm
  • 重量:3,230g
  • 装弾数:10発
  • 価格:¥123,200
  • お問い合わせ先:タナカ

 

 

 三八式歩兵銃のバリエーションの中でも特に個性的なのが四四式騎銃である。三八式騎銃をベースに明治42(1909)年に開発が開始され、明治44(1911)年に制式採用された。制式制定の経緯は一風変わっている。それは、先に制式が制定された三八式騎銃には着剣装置があり、これを騎兵が装備する場合、騎兵は軍刀だけでなく銃剣も腰回りに装着せねばならない。これを嫌った騎兵側は、折り畳み式の銃剣を固定装備した新騎銃の開発を陸軍省に上申し、開発されたというわけだ。なお、当時日本陸軍の騎兵が装備していた三十年式騎銃には着剣装置がなく、当時の騎兵銃としては一般的なものだった。

 日露戦争において当時世界最強の騎兵と呼ばれたロシアのコサック騎兵に正面から対峙することなく、主として機動歩兵として戦った日本陸軍の騎兵は、下馬して着剣で戦う局面もあり、そうした要求から銃剣付きの騎銃が必要となっていた。これを受けて、陸軍技術審査部によって固定折り畳み式銃剣を装備する騎銃の試作と審査がなされ、四四式騎銃の制式が制定された。

 ちなみにモシンナガンカービンやSKSカービン、五六式自動歩槍など折り畳み式の銃剣を装着した小銃は複数存在するが四四式騎銃はその先駆けであり、騎兵はもちろんのこと歩兵や砲兵、輜重兵、憲兵、挺進兵が使用した。

 タナカはこれもまたブラックフィニッシュ&鬼胡桃銃床仕様のVer.2ガスガンで再現。折り畳み式銃剣は実銃同様に展開・折り畳み可能。銃剣はガタツキなく固定でき、展開すると三八式歩兵銃に匹敵する長さになる。三八式騎銃をベースとしているためスリングスイベルやリアサイトは同じ位置、形状となっている。撃ってもよし、飾ってもよしの四四式騎銃は日本軍小銃ファンならコレクションに加えるべき1挺である。 

 

▼詳しいレポートはこちら▼

 


 

タナカ

九七式狙撃銃

Ver.2 Black 鬼胡桃銃床仕様ガスガン

 

タナカ 九七式狙撃銃 Ver.2 Black 鬼胡桃銃床仕様ガスガン

 

DATA

  • 全長:1,280mm
  • 全高:175mm
  • 全幅:98mm
  • 重量:3,650g(スコープ含む)
  • 装弾数:10発
  • 価格:¥154,000
  • お問い合わせ先:タナカ

 

 

 日露戦争(1904-1905 明治37年-38年)で日本軍が使用した光学兵器は、ほぼすべて外国製だった。当時の光学兵器とは、正確に砲の照準を合わせるために敵までの距離を測る測距儀や、望遠鏡、双眼鏡などを指す。これらの光学兵器は、戦場の眼と呼ばれ、特に測距儀は勝敗を決する重要な武器であった。だが、第一次世界大戦が勃発した際には光学兵器の輸入は途絶してしまい、日本はその国産化を推し進める必要性を痛感することになる。

 九七式狙撃銃の開発は、第一次世界大戦の戦訓に基づいて日本陸軍が策定した「陸軍技術本部兵器研究方針」に基づき、ドイツのカール・ツァイスから射撃用光学照準装置(狙撃眼鏡:いわゆるライフルスコープ)を購入、研究することから始まった。射撃時に瞬間的な衝撃(反動)が発生する小銃に装着するとすぐに故障してしまうという問題を解決できず、狙撃眼鏡の開発は困難を極めた。

 やがて支那事変が勃発すると、中国軍は望遠照準器付きの狙撃銃を多用し、日本陸軍の指揮官を狙い撃ちする戦法をとった。これを受けて日本陸軍は、急遽既成の三八式歩兵銃に日本製狙撃眼鏡を装着した小銃を製造して対抗する。それが通称三八式改狙撃銃として知られるものだ。
 その後、三八式歩兵銃の中から特に命中精度の良いものを選び出し、そのレシーバー左側面にスコープマウントを増設、これで2.5倍の狙撃眼鏡を装着して、本来ストレートであるボルトハンドルを40°下方へ折り曲げたものを作り出し、これを九七式狙撃銃として配備したのだった。

 このように三八式歩兵銃の姿を色濃く残す九七式狙撃銃を、タナカはブラック仕上げの鬼胡桃銃床仕様となったVer.2ガスガンとしてラインアップ。九七式狙撃銃を象徴する照準眼鏡は実銃同様のプロセスで着脱可能。レティクルも実物をイメージしたものとなっている。実銃は希少なだけにぜひコレクションに加えておきたい1挺だ。

 

▼詳しいレポートはこちら▼

 


 

タナカ

九九式短小銃

Ver.2 Black 鬼胡桃銃床仕様ガスガン

 

 

DATA

  • 全長:1,120mm
  • 全高:175mm
  • 全幅:96mm
  • 重量:3,020g
  • 装弾数:10発
  • 価格:¥108,900
  • お問い合わせ先:タナカ

 

 

 三八式歩兵銃とともに、特に太平洋戦争期における日本軍の主力小銃であった九九式短小銃(以下九九式)。昭和14年(1939年、皇紀2599年)に制式採用されたことから九九式という制式名称が付けられた。三八式歩兵銃では6.5mm実包が使われていたが、九九式では7.7mm実包が使われている。基本的な構造は三八式歩兵銃から継承されているものの、三八式歩兵銃が職人によるハンドメイド的な製造方法を取り入れていたのに対して、九九式は生産性や整備性向上のために工業規格を導入し、ある程度の互換性を備える工業製品として設計された。短期間で大量に生産された九九式小銃ではあるが、その生産の始まりは対米戦開始とほぼ同時であったため、従来装備していた三八式6.5mm系と入れ替えることはできず、九九式7.7mm系と併用する形でこの戦争に臨むことになってしまった。そこで陸軍は、内地と満州に7.7 mm系を重点配備し、南方と支那派遣軍の主力装備は6.5 mm系という二本立てとする方針を打ち出した。このため、最も激しかった戦闘正面の主力銃は依然として三八式6.5mm系のままであったわけだ。

 タナカはこの九九式を様々なバリエーションの中から対空照尺や単脚が備わっている初期型をブラックフィニッシュ&鬼胡桃銃床仕様のVer.2ガスガンでリリースしている。

 

▼詳しいレポートはこちら▼

 


 

日本の軍用小銃を詳しく知りたい方はこちら

日本の軍用小銃

 

 

日本軍小銃 究極の研究書

 

 明治13年から昭和20年の敗戦まで、日本陸海軍が制式制定したすべての小銃についての研究書。最初の国産小銃である村田銃から、昭和19年の海軍四式小銃まで、アジア歴史資料センター等に残されている公式記録を詳細に精査し、その開発から採用、運用に至るまでを詳しく分析、それを元に解説している。近代日本が対外戦争で用いた道具に対し、いたずらに賛美したり、あるいは貶めたりすることなく、可能な限り主観を排し、事実のみをここに記した。現時点でこれは、日本軍小銃に関する究極の研究書であると自負している。気になる方はぜひご覧いただきたい。

 

 


 

 Arms MAGAZINE WEBでは気になるエアガン&サバゲー情報を毎日発信中!! 気になる方は公式Twitterを要チェック♪

 

 

※当サイトで掲示している情報、文章、及び画像等の著作権は、当社及び権利を持つ情報提供者に帰属します。無断転載・複製などは著作権法違反(複製権、公衆送信権の侵害)に当たり、法令により罰せられることがございますので、ご遠慮いただきますようお願い申し上げます。

Twitter

RELATED NEWS 関連記事

×
×