日本警察 年頭視閲式フラッシュ 愛知県警、千葉県警、埼玉県警の視閲式をピックアップ!

 

年初めの警察イベントをピックアップ

 

整列する愛知県警警備部銃器対策部隊。機関けん銃MP5を体の正面でかまえている。それぞれドットサイトをハイマウントでセットアップ。日本警察SATでもお馴染みのスタイルだ

 

 日本警察では、毎年「年頭視閲式」を実施している。ここでは、本誌が厳選した愛知県警、千葉県警、埼玉県警の3つの視閲式をピックアップ! 普段なかなか見ることのできない銃器対策部隊やレアパトカーを中心にご紹介していく。

 

 

一般人も見学できる年頭視閲式

 

 日本警察では、年初めに「年頭視閲式」を実施している。これは、いわゆる官公庁が実施している仕事始めの儀式であるが、主だった警察本部においては、公開行事として大々的に開催している。自治体の長である知事を招き、招待客のみならず、一般客も見ることができる。ちなみに公開してない警察本部でも、部内行事として行なっているケースは多い。
 式では、警察官による分列行進、パトカー等車輌のパレード、そして訓練展示という内容で行なわれていく。警察本部によっては、訓練展示を行なわないケースもある。

 

千葉県警は、幕張メッセのイベントホールで実施。屋内で式典を実施する警察本部は多い

 

名古屋ドームをバックに並ぶ2台のGTOパトカー。手前が新潟県警、奥が愛知県警。警察では珍しいコラボレーションだ

 

 警察官やパトカーは、ふつうに街中で目にはするが、改めてゆっくり見たり写真に撮ったりは、なかなかしづらい…。そんなことをしようものならば、逆に職務質問をかけられることもある。それが、年頭視閲式では、ほとんど制限はない。銃器対策部隊など日頃見られない部隊も登場し、訓練展示まで行なうこともあり、絶好の機会だ。


 今回は、本誌が厳選した愛知県警、千葉県警、埼玉県警の3つの警察本部による年頭視閲式をお届けしよう。

 

 

愛知県警

 

警護課SPによる要人警護訓練。SPたちが持つカバンは広げると防弾の盾となる

 

 今年の年頭視閲式の中で、SNSにて大きな話題となったのが、1月8日にバンテリンドームナゴヤ駐車場(名古屋市東区)にて行なわれた「愛知県警年頭視閲式」だ。
 その理由は、レアパトカーとなった三菱GTOが参加したから。警察では、「高速Ⅱ型」パトカーとして、スポーツカータイプのパトカーを配備している。その中でGTOは、1990年代に警視庁や大阪府警など主要な警察本部へと配備されており、愛知県警には1997年に配備された。しかし、寄る年波には勝てず、ほとんどの警察本部で引退していき、残るGTOパトカーは2台のみ。その1台こそが後期型GTOを配備する愛知県警だ。そして残るもう1台は、中期型GTOを配備する新潟県警である。


 そこで、愛知県警年頭視閲式に新潟県警GTOパトカーがゲスト出演し、貴重な現存するGTOパトカー2台によるコラボが実現した。大事に使い続けられてきたものの引退間近となったGTOが見られるとあり、大きな話題となったのだ。
 その他にも特筆すべきことはいくつも。まず銃器対策部隊が参加したこと。MP5をかまえて堂々たる行進を披露した。また、警護課SPによる要人警護の訓練が公開された。到着したVIPが襲撃され、それを守る迫力あるシーンが繰り広げられた。

 

警護車の左右に立ち、警戒しながら移動するSP。場合によっては、車と一緒に全速力で走ることも

 

銃器対策部隊が使用する特型遊撃車。銃眼が装備されており、そこから銃口を出して乗車したまま警戒警備に当たることができる

 

 

千葉県警

 

成田国際空港警備隊銃器対策部隊による行進。千葉県警では、MP5を肩に担いで行進するスタイル

 

 「千葉県警年頭視閲」は1月15日、幕張メッセイベントホール(千葉県千葉市)にて行なわれた。例年この場所で開催されている。視閲“式”としていないのは決して脱字ではなく、これが千葉県警における正式名称だ。


 会場は屋内となっているので、天候に左右されない。広さの制限はあるが、車輌も含めた行進がしっかりと行なわれる。参加部隊の中には成田国際空港警備隊の姿があった。空港建設に反対する成田闘争の中で、左翼運動家による管制塔占拠事件(1978年)が発生。こうした凶悪犯罪に対するため、同年、成田国際空港警備隊が新編された。編成上、千葉県警警備部に内包されているが、全国の警察本部より集められた警察官による特別部隊となっている。時代の変化に伴い、かつてのような大規模な暴動が発生する可能性が低くなったことを受け、2019年にそれまでの1,500名体制から1,000名体制へと縮小された。2020年にはさらに縮小し、750名体制となった。しかしながら、銃器、NBC(核、生物、化学兵器)、爆発物への対策にかかる装備は拡充されている。
 併せて千葉県警警備部銃器対策部隊も行進した。

 

警察版装甲車である特型警備車。主として銃器対策部隊が使用する

 

イベントホールの外では、警察官によるさすまたや大盾を使った逮捕術が披露された

 

式典が終わり撤収中の銃器対策部隊。使用したのは東京マルイの電動ガンMP5Jであった

 

 

埼玉県警

 

行進する埼玉県警機動隊。陸上自衛隊朝霞駐屯地に隣接する場所に機動隊本部を置いている

 

 1月16日、さいたまスタジアム2002駐車場(埼玉県さいたま市)において「埼玉県警年頭視閲式」が行なわれた。埼玉県警といえば、知る人ぞ知る日産「スカイラインGT-R」をパトカーとして配備している。もちろん、GT-Rをパトカーとして配備している警察本部はいくつかあるが、埼玉県警は県の予算で歴代GT-Rを購入しており、中でもR34型のGT-Rを配備しているのは埼玉県警だけだ。しかしながら、すでに配備開始から20年が経過しており、今も現役とはいえ、いつ引退してもおかしくない状況だ。こうしたことから、このR34目当ての見学者が多かった。なお、このR34は毎回車輌行進を行なっていたが、今回は残念ながら展示のみであった。

 

女性白バイ隊員による走行展示。乗車している白バイはホンダのCB1300

 

埼玉県警のみが配備するスカイラインGT-R(R34)パトカー。引退は近いと言われている

 

 

Text & Photos:菊池雅之

 

この記事は月刊アームズマガジン2025年4月号に掲載されたものです。

 

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