車・バイク

2024/09/12

じゃじゃ馬娘、ヤマハ「XV250S ビラーゴ250」の不具合を見つけ出す

 

国産アメリカンの草分け的な存在、ビラーゴシリーズ

 

 

About XV250S ビラーゴ250

 

 ヤマハ・ドラッグスターやホンダ・スティード、カワサキ・バルカンといった本格的な国産アメリカンクルーザーがバイク業界の一世を風靡する前夜1988年、その草分けとして、ロングホイールベースの車体にVツインエンジンを搭載した本格的な国産アメリカンクルーザーとして登場したのが、このビラーゴシリーズだ。ホンダ・スティードや後継車種ヤマハ・ドラッグスターの人気の陰に隠れてしまっている感が否めないが、国産アメリカンの礎を築いた一台といっていいだろう。

 

 ビラーゴ250は、乾燥重量が130kgほどで取り回しがしやすく、街乗りでも過不足ない性能で、気楽に乗れる。また、幹線道や高速道路上でも、十分に他車の巡航速度にもついていけるので、中~長距離ツーリングにも使える一台だ。座面も広く、スポンジも柔らかいのでお尻も痛くなりづらい、ステップもフォワードコントロールなのでゆったりドカッとしたクルーザー特有のポジションで乗車できる。

 

 ちなみにサブネームである「Virago」とは、口やかましい女と訳される英単語で、流暢に英語を話す前オーナーからこのバイクを譲り受けた時、「良い嫁ぎ先が見つかってよかった」と言われ、「??」と思ったが後日、和訳を調べてみてその意味を理解したことを思い出す。

 

タンク周りから異音が…

 

 そんなビラーゴから、いつの頃からかタンク周りから異音が発生するようになった。特にガソリンが少なくなってタンクが軽くなるとその異音発生が顕著だった。
 金属同士が干渉して発しているような非常に不快なビリビリ音が鳴っている…。気になり、タンクをちょっと動かしてみると、数センチ左右に動くではないか! 普通フレームとタンクに間にダンパーラバーが付けられていて、よっぽどの力が加わらないと動くことはない。
 もしかして、ダンパーが脱落していたのか、もしくは整備などでタンクを外した際に落としてしまったのか。いずれにしてもタンクを一回外して確認する必要がありそうだ。

 ということで、いざチェック!!

 

タンクを外すためには、まずシートを取り外す必要があるので、シートを固定しているボルト(2本)を外す

 

シート下には、バッテリーや配線類が配置されている

 

タンクを固定しているタンク後方のボルトを外す。タンク自体はこの1本のボルトで固定されている

 

燃料コックは、ONかRESにしておく。PRIにしてしまうとガソリンが漏れてしまう

 

燃料ポンプを外す

 

燃料コックから、右下と左上のホースを取り外す

 

タンクを斜め後方に引き上げながら、慎重に外す

 

やはりダンバーラバーが紛失しており、フレームに設けられているダンバーを取り付けるための突起が抜き出しになってしまっている。ここがタンクと当たっていたようだ

 

このダンバーラバーを取り付ける。品番が分かれば、ネットで購入できる

 

ダンバーラバーを取り付けて本来の姿に戻った

 

ラバーをずらさないように後方からタンクを取り付ける。新品のダンバーラバーを取り付けたので、かなりキッチリはまった感じ

 


 車体の構造を分かっていれば、ちょっとした不具合が発生した時に自分で対処できる場合もある。重整備は、専門ショップに任せたほうがよいが、この程度のメンテナンスを自分で出来るようになるとバイクライフをより楽しむことができるだろう。

 

TEXT:アームズマガジンウェブ編集部

 

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