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2023/11/22

エアガンの写真をカッコよく編集しよう!! 明るさ調整についてのイロハ!【アームズフォトスキルアップ教室】

 

 「アームズフォトスキルアップ教室」はサバゲーマーやガンマニア向けに「写真をちょっと良く撮るためのテクニック、機材についてちょっと詳しくなるためのHow to」を解説していく記事だ。

 今回解説していくのはこちら。

 

「写真の編集について」

 

 

 写真は撮った後、編集することでより理想形に近づけることができる。今回はトイガンを撮った後の編集について解説する。


※写真の編集について「加工」「レタッチ」「補正」「修正」といった単語で編集量の違いを表現する場合があるが、本記事は一貫して「編集」として解説する。

 

 

▼前回の記事▼

ライトを使ってエアガンをスタイリッシュに撮ろう!! スマホでも使えるライティング技術

【アームズフォトスキルアップ教室 】

 

▼合わせて読みたい!▼

 

 


 

編集とは?

 

 撮影した写真をソフトなどで調整する行為を編集という。編集ソフトはスマホやPCに最初からインストールされているものから、外部のソフトやアプリなど数多く存在している。今回はその中でもメジャーなソフト「Lightroom(Adobe)」の編集画面と単語を使用して解説しよう。

 

 

Adobe Lightroom 

 

Adobe Lightroom (スマホでのUI)

 

 編集作業は大きく分けて以下の通り。

 

  • 露出補正
  • 色調補正
  • 効果
  • ノイズ除去
  • シャープネス

 

 今回は「露出補正」について主に解説していこう。

 


 

露出補正

 

 露出とは「撮影時レンズに取り込まれる光の量(明るさ)」だ。これを調整するだけでも写真の見映えは大分変化する。早速解説していこう。

 


 

 写真全体を調節する 

 

元画像

 

露光量(明るさ)

 

 ここでは画像全体の明るさを調整する。まずはここを調整して写真の雰囲気を決めるのがお薦めだ。ここを変化させるだけでも大分、写真の印象は変わってくる。

 

プラスにすれば全体が明るくなり、マイナスにすれば暗くなるシンプルな項目だ

 

コントラスト

 

 続いてコントラストでは画像全体の明暗や色調の差をハッキリさせることができる。強くするほどそれぞれの要素がはっきりと分かれた描写になり、弱くすると画面全体が平均的な柔らかい描写になる。

 

こちらもプラスにすれば色味や明暗が濃い写真になり、マイナスにすれば薄い(眠い)写真になる

 


 

 明るい・暗い部分だけを調整する 

 

 Lightroomでは明るい部分のみ、あるいは暗い部分のみを調整することができ、その項目は2種類存在する。

 

元画像

 

シャドウ・ハイライト

 

 シャドウ・ハイライトは特定の明暗だけを調整することができる。画像の白飛びしているポイントを調整したり、影になっており暗い場所を明るくして見やすくするなど、写真の印象を変化させることができる。

 

シャドウを下げた写真(左)ハイライトを上げた写真(右)
Lightroomのスライダーは下げると暗くなり、上げると明るくなるので上げ下げの説明が逆になる

 

 両方のバーをいじる事でコントラストを高めることができる。コントラスト高くするだけならば、もちろんコントラストの項目でもできる。だが。その場合は中間の明るさや色味にも影響が出てしまう可能性がある。

 自然な雰囲気で明暗差をつけて仕上げたいのであればシャドウとハイライトを調整するのがオススメだ。

 

コントラストを上げた写真(左)シャドウとハイライトを調整しコントラストを強めた写真(右)

 

白レベル・黒レベル

 

 ここでは画像全体の明るい・暗い部分の最大値を調節し、全体的に明るく・暗くすることができる。

 言葉だけ見るとなんのこっちゃといった感じだが、ハイライト・シャドウで調整するのが特定の明度だったのに対し、ここでは明るさ・暗さの上限を上げることにより全体的に特定の明るさを調整する項目と覚えておけば大丈夫だ。

 

黒レベルを下げた写真(左)白レベルを上げた写真(右)
より広範囲に適用されているのがわかる


 これら「ハイライト」「シャドウ」と「白レベル」「黒レベル」はそれぞれ対になっている編集項目だ。言葉で覚えるよりどれを調整したらこんな雰囲気になると覚えておくとよい。

 


 

番外編

ヒストグラムで調整を覚える

 

 数値やグラフで覚えたい人は写真撮影や編集の際目にするかもしれないこの図(ヒストグラム)を見るとわかりやすい。それぞれ青・緑・赤の色ごとに明るさがグラフで可視化されている

 

写真撮影、レタッチの基準となるのがこのヒストグラムだ。明るさや色は個人個人の環境によって左右されるがヒストグラムは影響を受けないので、ディスプレイをキャリブレーションすれば全ての環境で同じ写真が見れる


 例として明るい部分を調整してみよう。

 ハイライトを調整すると画像の位置のグラフが大きく変化し、他はわずかな変化となっている。

 

右側の線が前の写真に比べて高くなり、中央が少し下がっている

 

 それに対して、白レベルを調整すると明るい部分全体が調整され、グラフが全体的に右に寄っていることがわかる。これは暗い場所を調整する時もまた然りだ。

 

グラフ右側がより平坦になっており、ハイライトをいじった時よりも最大値が右にある。
また、左右にグラフが寄っており中間層が少なくなっている。これが数値で見るコントラストが高い写真だ

 

露光量を調整し写真を明るくすると、しっかり全体的にグラフが右に寄っているのがわかる

 


 

実践編

 

 ではここからは実践編だ。エアガンを撮った写真でやってみよう。

 今回のロケーションは筑波環境開発機構、被写体はGeissele SMR Mk4 FEDERALタイプハンドガードをつけたM4 HRT仕様だ。 

 

元画像

 

 この写真の場合室内でかなり明暗が強い状況だったので写真もコントラストが高くなってしまってる。なので最初にコントラストを少し弱くする工程を行なう。

 

 

 次は黒レベルを上げて影になっている箇所のディテールを浮かび上がらせ、白レベルで光が差し込んでいる場所を少し明るくした。

 

 

 大体のコントラスト調整をしたので露出を上げて完成形に近い明るさにしてみた。

 

 

 前の工程で全体を明るくしたことによって、光が当たっている場所が少し明るすぎると感じたので、ハイライトを下げて気持ち暗くする。本来であれば撮影する際に、C-PLフィルターを使用してレシーバーに当たる反射を抑えたいところだ。

 

 今回解説した内容のみでも調整はここで完成だ。

 最初の写真に比べて影になっている場所を浮かび上がらせたので奥行き感が向上して、より立体的な写真になったと思う。

 

 

 全体の露出補正を行なったら、本来であれば色調補正や効果の追加なども行なうがこれは次回解説する。他、細かい調整を行なうことで写真を完成させた。

 

露出補正した後、マスクを使用して被写体となるエアガンとプレキャリ以外の色を少し寒色にした後、彩度をガッツリ落とした。その後明瞭度やテクスチャなどを調整し、最後に露出をわずかに調整。本来であればここまで行なうことが多い

 


 

 いかがだっただろうか?

 写真撮影後の編集は料理の味付けと同じくかなり大事な作業である。もっとハイクオリティな編集をするにはRAWデータ(※)で撮影し、それを編集すると本格的だ。機会があればそれも解説しよう。

 

※RAWデータ:デジタルカメラ、デジタル一眼レフカメラ、ミラーレス一眼カメラなどに搭載されている写真編集の記録形式。RAWデータ形式では、カメラ内部で画像に処理を行なわず、データを非圧縮または低圧縮率で保存している。現在、多くのカメラでは、基本の画質設定としてJPEGとRAWデータを選択できるようになっている

 

 続いては色の調整について解説する。

 

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PHOTO&TEXT:出雲

 


 

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