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2023/09/24

ライトを使ってエアガンをスタイリッシュに撮ろう!! スマホでも使えるライティング技術【アームズフォトスキルアップ教室 】

 

 「アームズフォトスキルアップ教室」ではサバゲーマーやガンマニア向けに「写真をちょっと良く撮るためのテクニック、機材についてちょっと詳しくなるためのHow to」を解説していく。今回はこちら。

 

「光を使ってトイガンをカッコよく撮ろう!」

 

今回ライティングをしてスマホで撮影した1​​​​​​枚だ

 

 「Photograph」という単語は本来直訳すると「Photo-光の」「-graph 描く」という意味になり、光は撮影において大事な要素となる。以前の記事では軽く触れたが、今回は少し踏み込んでライティング、つまり撮影する際の照明技術について解説していこう。

 

目次

 

 

 

 

 今回書いたことをベースに応用した写真

 

※前回の記事では基本的に撮影機材はスマホ・一眼カメラのみで撮る方法として紹介しましたが、今回は光を扱うため、照明機材を使用する場合があります。予めご了承ください。

 

 

▼前回の記事はこちら▼

スマホ・一眼で使える写真撮影の基礎テクニック!! エアガンをカッコよく撮る!! Part 2【アームズフォトスキルアップ教室 Vol.2 】

 

 

▼合わせて読みたい!▼

 


 

 ライトってどんな物がある? 

 

 

 ライトは撮影用に作られたものとそうではないものがあり、今回は撮影用ライトについて解説する。撮影用のライトは2つに大別でき、それぞれメリット・デメリットが存在する。

 

  • 定常光:常に光っているライト
  • ストロボ:瞬間的に光るライト

 

 定常光(主に映像向け)

 

定常光のライトは、このように板状のものが多い


常に光っているのでどのように光が当たっているか分かりやすい
比較的小型なモデルが多い
モデルによっては本体のみで色の調整が可能

幕切れがないのでシャッタースピードに左右されない

スマホでも使用可能


✖ 常に光っているので熱を持ちやすく、撮影時に長時間視界に入るとまぶしい
✖ 常に光るので、瞬間的な光としては弱い
✖ 外部アクセサリーを付けにくく、光をコントロールする幅は狭い

 

ダイヤルやボタンで簡単に操作できるので、初心者でも直感的な操作ができる

 

 ストロボ(主に写真向け)

 

メーカーによっては様々な形状が存在する


シャッターを切った瞬間だけ光るので、一瞬で強い光源を作ることができる
アクセサリーが豊富
定常光と比べると、綿密なライティングを組みやすい


✖ 設定項目が多いうえ撮影する瞬間しか光らないので、慣れないと操作や設営が困難
✖ 単体で様々な色味に対応することができない
スマホでの使用は難しい

 

ストロボは特殊な形状のモデルでも様々なアクセサリーが用意されていることが多い。また、規格や形状が共有化されてることが多いので、ライティングアクセサリーの流用も可能だ

 

 エアガンを撮影するのに適したライトは? 

 

 このようにライトの種類によって様々なメリット、デメリットが存在する。エアガンのような小物を撮るような使い方であれば、定常光、中でも小型で手軽に使えるLEDライトを活用するのがお薦めだ。今回は定常光、ストロボ、どちらのライティングでも重要になるポイントを解説する。

 

ちなみにスマホにも撮影用にライトはついている。これを活かすこともできるが、できれば撮影用のライトを用意したほうが良いだろう

 

小さめなLEDライトと比較してもこれだけ光源に差がある。また、点光源であるスマホはかなり固い光になってしまう。そして、照明位置の変更、色味や強弱の調整ができない。こだわった写真を撮る場合はやはり、照明は別で用意したい

 

スマホカメラ&スマホライトで撮影した写真。お分かりいただける通り、カメラの位置でしか照らすことができない。どこか安っぽい映りになってしまいがちだ

 


 

 ライトの当て方 

 

 ライティングにおいて重要なポイントが「ライトの当て方」だ。どこから光を当てるかのよって写真の見映えは大きく変化する。ここではハンドガンを「カッコよく」「お洒落」に撮ることができるライティングをいくつかご紹介しよう。

 

真横から光を当てて真上から撮る

 

横から光が当たるので、左右でコントラストがかなり強く出るのが特徴だ

 

斜めから光を当てて真上から撮る

 

構図の対角線に影が落ちる。斜めに影が落ちて立体感が綺麗に表現される

 

奥から光を当てて真上から撮る

 

全体的に光で照らされながらも、コントラストが出てカッコよく撮れる

 

上から光を当てて正面から撮る

 

スポットライトみたいな雰囲気になる撮り方。ライトを少し高めにして撮るのがポイントだ。背景をわずかに取り入れることができるのも特徴

 

 1つのライトでシンプルに撮るならば以上の撮り方がお薦めだ。銃の形状や置き方によっても映り方は異なるので、ぜひ工夫していただきたい。光の当て方を踏まえたうえで、次はライトの「位置」と「距離」について解説していこう。

 


 

ライトの位置と距離

 

 写真撮影はライトの当て方だけでなく、位置や距離も大事な要素になってくる。まずは以下の2枚を参考に、ライトの位置について解説しよう。

 

位置

 

銃を台に置き、真上から撮影。このとき、光源の位置を銃の真上に設置して撮影する。すると、光が当たったスライドが強調されつつも、光が遮られるトリガー周りなどは影が落ちた写真に。陰影がはっきりした、力強い雰囲気になる

 

今度は台の上に光源を置き、斜め上からハンドガンに向かって光を当てて撮影。全体的に光が回ったため、陰影が落ち着いている。迫力は少なくなったが、銃の全体像がよくわかる

 

 ライトの当て方と共通するところもあるが、光の位置をわずかに変えるだけでも印象は変化してくる。どこかを強調させたい場合は、光の位置を変えて陰影を意識してみよう。

 

距離


 被写体とライトの距離は光量やコントラストに大きく関わってくる。被写体からライトの距離を2倍離すと光量は1/4になり、コントラストは被写体とライトの距離が近いと弱く、遠いと強くなる。

 

位置や距離を少し変化させて撮った2枚。ライトの方向は同じ右斜め上に設置しているが、少し変えるだけで​​影の出方や、被写体のコントラストに大きく差が出る

 

 ちなみにさらに光の位置を遠くすると、壁などで光が反射することで発生する影が柔らかくなる(薄くなる)こともある。ライトの位置や距離を変えるだけで、写真の雰囲気は変化する。写真の出来映えに満足できない場合はぜひこの2点を思い出し、試行錯誤していただければ幸いだ。

 


 

 あると便利な小物たち 

 

 続いて紹介するのはライティングを手助けしてくれる、あると便利な小物たち。これらを駆使すれば光の性質を上手く変化させ、撮影に適した光に変えることができる。

 

ライトスタンド

 

LEDライトで撮るならこんな小さいスタンドでも1個あると便利だ


 文字通りライトを立てるためのスタンドで、写真で使う三脚に近い形をしている。このスタンドがあるだけでライトの置き場所が格段に自由になる。モデルによっては高さだけでなく、角度などを柔軟に変えることもできる。

 

レフ板

 

持ち運びやすいコンパクトなレフ板だ、収納時は右下の黒いケースに収まるサイズになる。色によってちょっと効果が変わる
「白:光を柔らかく反射する」
「銀:光を固く反射させ、反射率も高いので明るい」
「黒:反射はほぼなく、より被写体のコントラストを引き締めたいときに使う」


 光源の対面に置き光を反射させるための道具だ。白、銀、黒などあり、色によって光の反射具合が変わるので被写体にあわせて変化させよう。  

 ちなみにレフ板とは要するに白い板(布)なので、画用紙やスチレンボードなどでも代用可能だ。      

 

ディフューザー

 

写真はドームディフューザー
これは小さいので効果はかなり弱いが、これでもやはりあると少し違う


 光を円状や面光源にするなどして拡散させ、柔らかい光を作るためのアイテムだ。身近にあるものとして、ライトと被写体の間に白い薄めの紙や布、乳白色のアクリルを張ることでも代用できる。

 

バーンドア

 


 LEDライトは特に顕著なのだが、ライトはそのまま使用すると光があらゆる方向に拡散してしまう。それを抑えつつ、光の方向を決めることができるのがバーンドアだ。
 板型のLEDライトであれば、厚紙などで代用できる。

 


 

 応用編 

 

 以上を駆使すれば様々な写真を撮影することができる。ここでは応用して撮影した写真をいくつかご紹介しよう。

 

二灯ライティング

 

光の強弱だけでなく色でも遊べるようになるとより楽しくなる

 

 紫と青の光に照らされたハンドガン。このライティングは単純で、左右から別々の色のライトで照らしているだけだ。ライトを2つ用いることでこのように2色で被写体を照らすことができる。

 

 

 一灯ライティング

 

 

 車内にエアガンを置いていたので、ライトの芯はエアガンに向けながらもLEDライトを遠くに置いて車内全体にある程度光が拡散するようにして撮影。撮影位置によっては構図内に自分やカメラの影が落ちる場合があるので注意しよう。

 

 

小物を使った撮影

 

 

 斜め奥に光源を置き、その対角線上にレフ板を置いた撮影。ライトのみの場合、コントラストが強くなりがちだが、レフを配置し柔らかい光を対角線から跳ね返すことで、全体に光を回している。このようなやり方でコントラストを抑えることも可能だ。

 

 

小物を使った撮影2

 

 

 この撮影ではライトを直接銃に向けず、一度白い壁にバウンズ(反射)させて撮影している。白い壁を介することで光が分散し、柔らかい光となって銃全体を照らしているのだ。分散した光のおかげで、影もどこか柔らかい。銃全体を写しつつ、コントラストが低めな写真を撮りたい際はこのようなテクニックがお薦めだ。

 

撮影風景。左の壁に当たった光は分散し、銃や装備全体に光を当てている

 

同じ位置から光を直で当ててみる。マズル側とグリップ側で明暗の差が激しくなっている。また影が強く出ており、下に敷いた迷彩装備の雰囲気を損なっている。銃のどこかを強調させたい場合ならば有用だが、このような撮影では不向きだ

 

PHOTO&TEXT:出雲

 


 

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