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2023/07/21

花火を綺麗に撮るための写真テクニック!!【アームズフォトスキルアップ教室】

 

 「アームズフォトスキルアップ教室」はサバゲーマーやガンマニア向けに「写真をちょっと良く撮るためのテクニック、機材についてちょっと詳しくなるためのHow to」を解説していく記事だ。
 

アームズフォトスキルアップ教室 Vol.2はこちら

 

 

 今回の題材はずばり、花火だ。サバゲーマー、ガンマニア向けとは。

 

 夏の風物詩と言えば花火大会! という方々もいることだろう。

 花火を綺麗に撮るためにはやはりいい機材がいる。一眼カメラを用意して撮影に臨もうという方もおられるはずだ。

 だが、花火は夜間での撮影であり、花火が空を彩っている瞬間もごくわずかだ。一眼カメラで撮影するとなると慣れてない人は「全然うまく撮れない」「ブレブレで全然撮れない……」ということになってしまう。

 

 そこで今回は花火の撮影方法について解説していこう。

 

目次

 

  • 必要な物
    必須機材からできれば欲しい物まで

 

 

  • 撮影設定
    花火の設定お困りのあなたに
     
  • 撮影
    作例を交えてポイントを解説

 

焦点距離 30mm / 絞り F8.0 / シャッタースピード 30s / ISO 100

 

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 花火撮影に必要なアイテム 

 

 カメラ・レンズ 

 

 今回の解説では言わずもがなだ。マニュアルでしっかり設定できるカメラだとなお撮りやすい。後述するBulbモードを使用できるモデルがお薦めだ。

 

 

 レンズについては、花火をどこから撮るかによって変わってくる。

 真下から超広角で大きく撮る方法、あるいは遠くから望遠で背景と共に撮る、など様々な手段がある。一つ一つを解説するとキリがないので、今回はスタンダードな標準ズームレンズによる撮影方法を解説しよう。

 

超広角レンズ(焦点距離14mm)で撮影
打ち上がる場所が近いとレンズによっては見切れてしまう場合もあるから注意だ

 

 三脚 

 

 

 三脚は、花火を撮るうえではマストアイテムだ。

 夜景はわずかな手ブレが命取りだ。手持ちの場合、撮影した写真がブレてしまう。三脚はしっかりとカメラを安定させ、手ブレを抑えることができる。もちろん使用する三脚は自分のカメラを載せても不安定にならない物を使うことをお薦めする。

 

花火撮影にあったら欲しいアイテム①

 

 レリーズ 

 

レリーズの中央にある一番大きいボタンがシャッターボタンと同じ機能を持つ

 

 前述の通り、花火の撮影では手ブレを限りなく抑えたい。だが、カメラ本体のシャッターを指先で触れるだけでもブレが発生してしまい、写真の完成度を著しく低下させる要因になる。そこでオススメなアイテムがレリーズだ。

 これは、カメラを有線もしくは無線で接続し、カメラに触れずとも手元でシャッターを切ることのできるアイテムだ。ブレを抑えるためにもぜひ使用していただきたい。

 

Bulbモードでカメラのシャッターボタンを直接押す、あるいは、セルフタイマーを使わずにシャッターを切ると、このように写真がブレてしまう。微かな揺れでも完成度が著しく落ちてしまう
※Bulbモードについては後述

 

Sony製ミラーレス一眼カメラのアプリ「Imaging Edge Mobile」によるワイヤレス撮影画面。撮影に必要な設定はほぼすべて設定でき、画面上部はライブビュー画面になっている

 

 ちなみに最近のカメラはスマホとWi-fiやBluetoothで連動させることで、シャッターが無線で切れる機能を有するモデルもある。多少のタイムラグが発生することもあるがこれで代用するのも手だ。

 

花火撮影にあったら欲しいアイテム②


 NDフィルター 

 

 恐らく大多数の人には聞きなじみのない言葉だろう。

 NDフィルターとはレンズから取り込む光の量を減らすために使われる黒いフィルターだ。ちなみにNDとは「中立な濃度Neutral Density」の略があり、色には影響を与えず、光の量だけを減らすことができる。

 折角なら花火を明るく撮りたい……と思われるかもしれないが、花火は夜空に比べると圧倒的に明るすぎる被写体であり、そのまま撮影するとあまりに光量が強すぎて花火の鮮やかな色合いが損なわれてしまうのだ。そんな被写体に向けて撮影するときにオススメなアイテムが、NDフィルターなのだ。

 NDには数値があり数値が大きいほど減光効果が大きくなる。花火の場合ND2~8か、バリアブルNDフィルターなどの可変式なフィルターを使用するのがオススメだ。

 

スターマインなど一気に花火が上がる時に左写真のように白飛びしやすい。こういったのを防ぐのにNDフィルターはあると便利だ

 


 

 セッティング 

 

風でブレる可能性があるのでストラップを外し、有線でシャッターを切るためにレリーズを取り付けている

 

 撮影に必要な物を持ち、撮影ポイントについたらいざ撮影の準備だ。

 慣れない機材を使う際、あるいは慣れない場所で撮影する際は用意に手間取る可能性がある。特に夜に用意を始めると周囲が暗く、場所によってはセッティングが困難な場合も想定できる。明るいうちにできるだけ撮影の準備をすることをお薦めする。

 また、撮影場所によってはイベントの影響で混雑する場合もある。その際は他の方の迷惑にならないように必要最小限の高さ、場所で撮影することを心がけよう。

 

三脚は平坦な場所で安定するように展開しよう。その際は右の写真のように足をちゃんと足を伸ばして水平を取る。左の写真は雲台で水平を取っているが、重心が偏っており、実に不安定だ。三脚が倒れると機材を損傷するだけでなく、周囲の人に迷惑をかける可能性がある。花火会場のみならず、イベントではきちんとルールやマナーを守って撮影しよう

 

カメラを三脚にセットし花火が上がるのを待っている

 


 

 撮影設定 

 

撮影中の画面。筆者が花火を撮るときは大体この設定だ

 

 カメラをセットしたらカメラの設定を行なう。適切な設定をすれば、花火をより美しく撮影できる。花火が打ち上がる前に余裕を持って設定しよう。下記は筆者のオススメの撮影設定だ。ぜひ撮影の際の参考にしていただきたい。

 

  •  撮影モード 

 モードダイヤルにBがあればB、なければMに設定。

 多くのカメラはMになる。

 

 「B」はBulbモード、「M」はマニュアルモードの略。Bに設定するとSS(シャッタースピード)をBulbに固定できる。ただし、一部のカメラにしかないモードなので注意。Bulbの説明は後述。

 

多くのカメラで肩についているダイヤルのこと

 

  •  F値 

 花火撮影の際はF8.0~F11.0がオススメ。

 

 F1.8やF2.8など低い絞りで撮影すると白飛びする可能性が高くなる。その明るさを抑えるとシャッタースピードを長く取れなくなり、花火の線が綺麗に出ないので注意が必要だ。

 

  •  SS 

 Bulbに設定。

 

 今回の撮影は花火が上がり始め、大輪を咲かせて消えていくところを写真に収めたい。そこで今回はSSをBulbに設定する。通常、SSは設定した時間だけシャッターを開いて撮影する(例えば、1/100の場合は1/100秒、10″の場合は10秒)が、Bulbはシャッターボタンを押し続けている間、ずっとシャッターを開き続ける。つまり、任意の時間だけシャッターを操作できる。これを活かせば、花火が上がって消えるまでシャッターを開き続けることで、綺麗な花火の軌跡を撮影できる。

 

SSは早すぎてもいけないが、遅すぎても失敗し、ブレブレのボケボケ写真が生まれてしまう。三脚とBulbを上手く利用すれば​​​​​綺麗な花火の軌跡を撮ることができる

 

  •  ISO 

 ISO100~400の間がオススメ

 

 これは周りの夜景を撮影して調整しよう。

 

 


 

 撮影 

 

撮影風景

 

 セッティングと設定を準備したらいざ撮影だ!

 撮影の仕方はカメラの種類や撮影の設定、ロケーション、狙っている写真の構図によってそれぞれ異なる。今回は筆者オススメのやり方を解説する。同じような写真を撮りたい方はぜひ参考にしていただきたい。

 

①ピント合わせ

 

 まずはピント合わせを行なおう。最初1発目の花火をAF(オートフォーカス)でピント合わせ、その後、レンズのスイッチ等でMF(マニュアルフォーカス)に切り替える。こうすることで撮影中ピントがずれることはなくなる。

※シャッターボタンにAFが設定されていると、自動的にピントが修正され、ズレてしまう

 

風景と絡ませて撮る場合、その風景にピントを合わせるのもお薦めだ

 

AFでピントを合わせる場合はフォーカスエリアを設定し、花火の上がる場所にあわせておくとスムーズにピントを合わせてくれる

 

②シャッターを切るタイミング

 

 シャッターを切るタイミングは筆者の場合、大体打ち上がって光の尾を描き始めたらシャッターを開けて、狙ってた花火が消えたら切るようにしている。とはいえ、これは経験と慣れが重要なので、参考程度にしていただければ幸いだ。

 

Bulb撮影モードでは花火の量に応じて柔軟に撮影時間を調整できるのがメリットだ

 

風景と絡ませて撮るときは花火が打ち上がる場所を予想して立ち位置を決めるのが重要

 

天候や撮影場所の事前調査をしっかりと行なえばこのように水面に反射する姿も撮れる。花火はかなり天候に左右されやすいので、このように狙ってた写真が撮れた時はテンションが上がる

 

撮影中あえてフォーカスリングを回して花火を撮ると、このようにちょっと面白い写真も撮れる。時間があったらぜひとも試してほしい

 


 

 いかがだっただろうか?

 少し複雑に思われるかもしれないが、経験して感覚を掴めれば花火を撮るのは難しくない。筆者も最初は試行錯誤していたが、Bulbモードのコツを掴むと、あとはのんびりと花火を鑑賞しながら余裕を持って撮影できている。今年も都内の花火大会で様々な撮影を試みる予定だ。

 

 皆さんも本記事を参考にして、見事な花火の写真を撮影していただければ幸いだ。

 

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番外編:花火撮影にオススメなアイテム

 

 ここまでは撮影機材について説明したが、いざ撮影するとなると意外に厄介なのが暑さだ。花火の日は当然晴れの日が選ばれるため、暑い中で外で待機しなければならない。場所によっては蚊なども厄介だ。とはいえ、カメラや三脚を持って移動するだけで大荷物――虫よけスプレーや小型扇風機など、荷物を増やすのも億劫だろう。

 そこで今回は暑さと汗の匂いに打ち勝てる、筆者イチ押しのアイテムを紹介する。

 

東神電気

クールワーカーポケット

 

 

 東神電気がリリースするプロ仕様の冷感スプレー、クールワーカー。こちらを衣類にシュッとスプレーするだけでヒンヤリ効果を味わえる。しかも冷たくなるだけでなく、消臭効果と汗臭対策も実現。長時間効果は持続し、効果はなんと最長90分だ(※使用する環境によります)。

 このクールワーカーポケットはお出かけにも持っていきやすい180mlのボトル。さらにメンタンジオールの効果で虫が苦手な香りにより寄せ付けにくくなる効果も実現している。お求めやすい価格も魅力的で、筆者も撮影やサバゲーの際に愛用している。

 

 

 東神電気のクールワーカーシリーズは他にも数多く便利な製品をラインアップしている。気になった方はぜひ下記記事をご覧いただきたい。

 

▼詳しくはこちら▼

暑い夏のサバゲーはこいつでノックアウトだ!

「東神電気 クールワーカー」

 

Photo&Text:出雲

 


 

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