ミリタリー

2023/04/25

【陸上自衛隊】奄美警備隊による射撃訓練の模様をレポート

 

 「島嶼防衛」において最前線に立つ部隊の1つとなっている、奄美警備隊。今回は奄美駐屯地内の覆道射場における9mm拳銃、20式5.56mm小銃、5.56mm機関銃MINIMI、M24SWSによる射撃訓練の模様を捉えることができたので、ご紹介しよう。

 

奄美警備隊についてはこちら

 

 

覆道射場での射撃訓練

 

 奄美駐屯地内に最近完成したばかりの覆道射場で、奄美警備隊の射撃訓練を見せていただいた。覆道(ふくどう)とはトンネル状の建造物を意味し、つまり屋内射場のことを指す。レンジは最大300mとなっており、屋内は外光も採り入れて明るく、空調設備や監的モニター(標的への弾着状況を確認する装置)を完備している。

 

9mm拳銃

 

9mm拳銃による至近距離射撃訓練(射手:兵頭3曹)。射手はツーハンドホールドで、トリガーガードに左手の人差し指をかけてしっかり保持していた。奄美駐屯地の射場はいままで取材した中では一番明るく、その反面撮影でマズルフラッシュを捉えるのは難しかった

 

20式5.56mm小銃

 

20式5.56mm小銃による至近距離射撃訓練(射手:田畑2曹)。ドットサイト等を装着しないプレーンなセットアップで、照準はフリップアップ式のオープンサイトで行なう。視野を狭くしないよう周囲を意識しつつ、目標変換時には一度銃口を下げてから再び照準していた。ストックのバットプレートやチークピースは微調整可能で、B&T製のフォアグリップの位置も前後に変えられるので、射手が最適のポジションを選択できるのも20式の強みだ

 

5.56mm機関銃MINIMI

 

続いては、5.56mm機関銃MINIMIによる射撃訓練が実施された(射手:積1曹)。フィードカバー上にはスコープを装備し、薬莢受けも装着している

 

見事なトリガー操作で、断続的に射撃していく。MINIMIに薬莢受けを装着する場合、空薬莢は薬莢受けに溜まっていくが、機構上リンクは外部に吐き出される。射手は傍らに置かれた監的モニターですぐにグルーピングを確認できる

 

M24SWS

 

M24SWSによる300mでの射撃訓練。標的の指定された部位(頭部、左肩、右肩)を照準し、2秒ごとに1発と一定のペースを保持しながら射撃していく

 

300mの射距離でも監的モニターを通してグルーピングを確認できるため、弾着の修正も容易に行なえる。なお、300m先の標的は肉眼では豆粒のようにしか見えなかった

 

Text & Photos : 笹川英夫

取材協力:陸上自衛隊 奄美警備隊、西部方面隊

 

この記事は月刊アームズマガジン2023年4月号に掲載されたものです。

 

※当サイトで掲示している情報、文章、及び画像等の著作権は、当社及び権利を持つ情報提供者に帰属します。無断転載・複製などは著作権法違反(複製権、公衆送信権の侵害)に当たり、法令により罰せられることがございますので、ご遠慮いただきますようお願い申し上げます。

Twitter

RELATED NEWS 関連記事

×
×