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2023/03/17

日本有数の軍港をクルージング!YOKOSUKA軍港めぐりを紹介!【WEB限定】

 

 

 今年の1月末より桟橋のリニューアル工事やターミナルのフルチェンジにより運休中だった「YOKOSUKA軍港めぐり」の運航が、先日3月7日(火)にリニューアルして再開した。暖かい日も多くなり、出かけるのにちょうどいい時期にもなってきたところで、都内から行きやすく、日本でも数少ない日米共同使用の軍港が見られるクルーズを紹介していこうと思う。

 

 

 

 


 

~軍港めぐりについて~

 

 横須賀は1853年にペリーが来航してからわずか30年のうちに、フランス人技師による造船所の建設、軍港に適した立地から明治政府による横須賀鎮守府が開設され、以後今日まで国防を担う重要な港として近代史を歩んできた。

 

 そんな横須賀は東京からおよそ1時間の場所にある都内から最も近い現役の軍港になり、アメリカ海軍と海上自衛隊の基地が隣接している。これにより国内外問わず多くの艦船が見られる有数の港として有名だ。

 

 「YOKOSUKA軍港めぐり」はそんな海上自衛隊・アメリカ海軍の艦船基地を間近に見られる唯一無二のご当地クルーズである。

 

吾妻島を中心に、コースカベイサイドストアーズに隣接する桟橋を出発。右に米海軍基地、左に海上自衛隊基地を見ながら東京湾の方に出る。そこから島をぐるりと回る様に進み長浦地区に入り新井掘割水路を通って横須賀本港に帰ってくるルートだ

 

 公共交通機関で向かう場合、最寄りの京急線 汐入駅からは徒歩約5分。JR 横須賀駅からはヴェルニー公園から軍港を横目に徒歩約15分で「YOKOSUKA軍港めぐり」受付の「コースカベイサイドストアーズ」2階 汐入桟橋に到着する。

 車で行く場合は「コースカベイサイドストアーズ」内の駐車場がアクセスよくお薦めだ。

 

 

個人的にはJR 横須賀線 横須賀駅から、ヴェルニー公園沿いに歩いていくルートが横須賀の軍港らしさを感じられてオススメだ。電車内からも護衛艦の姿が見える、気分が上がるだろう

 

 乗船チケットに関しては事前予約がオススメ。人気のクルーズなため、週末は数週間前から予約が埋まってしまっている場合も。行きたいと思ったらすぐに予約しよう。一応当日券も数は少ないが販売しており、電話もしくは汐入ターミナルにて購入できるが、天候によっては当日券の販売が無い時もあるので注意だ。

 

 こういったチケットや運航情報は「YOKOSUKA軍港めぐり」を運行する株式会社トライアングルのTwitterアカウント、Tryangle_infoでも発信されているのでチェックだ。

 

SeaFriend 7  2016年4月に就航、以後YOKOSUKA軍港めぐりの顔を務める

 

 同船の一階客室は全天候型となっており、雨や猛暑日でも気にせず快適に過ごせる。

 2階デッキは屋根が装備されており、雨や直射日光を避けつつ、海風を浴びながらクルージングを楽しめる。

 

Sea Friend 7 

  • 全長:26:20m
  • 全幅:7.00m
  • 喫水:0.75m
  • 定員:平水250名

 


 

魅力1 数多の艦船を間近に感じられる!

 

 軍港めぐりの魅力と言ったらやはり何と言っても艦船を間近に見られる事だ。軍港という性質上、港の周囲は山に囲まれており陸上から艦船を眺められる場所はほぼ存在しない。また、東京湾もあるため海を挟んで見るのも不可能だ。

 しかし、船上からであれば海の上から艦船をゆっくりと眺められる、やはりこれが一番の魅力だろう。

 

 

1枚目(上)は海上自衛隊横須賀地方総監部、2枚目(下)は米海軍基地
数多の艦船が並ぶ姿は圧巻だ

 

軍港めぐりに乗り沖の方から撮影、背景には山が広がり天然の要塞らしさが伺える。写真は国際観艦式に参加した艦艇で、左からパキスタン海軍のフリゲート艦シャムシール、補給艦ナスル、シンガポール海軍のフリゲート艦フォーミダブル

 

米海軍は横須賀基地を空母の母港としているため、停泊している空母を見られる時もある。陸地からは見られる場所がほぼないため軍港めぐりの特権だ。写真はアメリカ海軍の原子力空母CVN-72 エイブラハム・リンカーン

 

横須賀本港の海自基地側に停泊する艦船は午前中逆光となり、米海軍側は順光になる。午後になるとその逆になるので注意だ。写真はドイツ海軍のフリゲート艦F217バイエルン

 

 停泊している艦船は記念艦や退役艦ではなく、実際に第一線で活動している現役艦船。出入港の激しい日だと第一便と最終便で違う光景が広がっている場合もある。

 艦船の出入港や艦上での訓練だけではなく、自衛隊創設日、天皇誕生日、建国記念の日といった日には満艦飾が見られる。珍しい光景を見ようと何度もリピートする人が多いのも納得だ。

 

このように入港している姿を横目にクルーズを行なうことも多々ある写真の艦船はアメリカ海軍のタイコンデロガ級巡洋艦CG-62ロバート・スモールズ

 

入港するえのしま型掃海艇のネームシップえのしま

 

運が良ければ潜水艦の姿も見られるだろう。普通の潜水艦は就役してすぐに秘匿性のため、番号を消してしまうのでこの姿は激レアだ。写真はそうりゅう型でリチウムイオン電池搭載の新鋭艦とうりゅう

 

バイエルンのヘリコプター甲板に駐機するリンクス哨戒ヘリコプターを露天整備するドイツ海軍兵士

 

掘割水路から見る満艦飾の護衛艦達、この日は停泊数も多く圧巻だった

 


 

魅力その2 案内人それぞれオリジナルの解説!

 

 クルーズ中は軍港めぐり案内人が停泊をしている艦船などの解説を行なうのだがこれもまた魅力的だ。

 

 上記の通り現役の艦船なので、出入港によって停泊状況も変化する。もちろん、入港情報が出るわけでもない。そんな中、どの様にして45分間休まず解説を行なうのかお分かりだろうか? 正解は、すべて案内人それぞれの知識を活かした台本無しのアドリブだ。

 

この日は沖に多くの艦船が停泊していた。望遠レンズでもないと種別が付きにくいような艦船も、シルエットやちょっとした特徴から艦名を当てて解説する姿は見事だった

 

 海外の艦艇が訪日していたり、艦船の入港を横目にクルーズしたり、空母の入港により周辺警備がなされ周回ルートが変更されたりと、イレギュラーな要素が数多く存在するこのクルーズ。案内人それぞれが知識をフルに活用しながら、難なく解説をこなしていた。

 

 

空母の入港時は厳重な警備体制が敷かれる、通常ルートであればこのまま東京湾に抜けていくところだったが、艦船の入港作業を妨げないよう警戒挺から忠告を受けて掘割水路へ向かう事となった

 

解説できるのは艦船についてだけではない。この写真の背景にある住友重機械工業の造船ドックに、日産追浜工場、JAMSTECといった周辺施設の解説も行なわれる。知識量の多さに目を引かれる

 


 

まとめ

 

 いかがだっただろうか、今回の記事で紹介した所は軍港めぐりに乗った時のほんの1シーンでしかない。

 

 また、軍港めぐりでは普段便として設定されていない夕方にクルーズを行なう「サンセットクルーズ」や、新年を祝う花火と護衛艦の電灯艦飾を優雅に楽しめる「カウントダウンクルーズ」といった特別なクルーズも稀に行なわれている。

 

横須賀本港の夕刻(地上から)。
普段の軍港めぐりとはまた違った景色が広がっている

 

 

こちらは新年を迎えるとともに打ち上がる花火と電灯艦飾をする護衛艦たちだ。
カウントダウンクルーズではこの景色を船上から優雅に眺める事ができる贅沢なクルーズだ

 

 今後も、機会があれば同社の別路線である「猿島航路」や「第二海保上陸クルーズ」や、他の横須賀市の観光地についても紹介したい。

 

 

 

 

YOKOSUKA軍港めぐり

  • 住所:

 神奈川県横須賀市本町2-1-12

 コースカベイサイドストアーズ 2階

  • 運行時間:

 平日 11:00 ~ 15:00

 土日祝 10:00 ~ 15:00

  • 乗船時間:

 約45分

  • 乗船料金:

 休日料金 大人2,000円 小学生1,000円

 平日料金 大人1,800円 小学生900円

 小学生未満無料

  • お問い合わせ先:

 YOKOSUKA軍港めぐり

 

TEXT&PHOTO:出雲

Special Thanks:株式会社トライアングル

 


 

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