2022/09/19
【実銃】こだわりのAKカスタムの実力を実射検証!!
気になる実銃の魅力
昨今では全米におけるAK人気を反映して、国内でAKパーツを自社生産したり、本格的なカスタムを施す会社が増えてきている。今回、元米海兵隊員でスカウトスナイパーの経歴を持つLAPDオフィサーのヴィクター・ロペスはそのメーカーを利用し、希望の仕様にして手に入れていた。今回は彼の入手したAKカスタムの実射レポートを公開しよう。
プライベート射場で実射
今回は慣らし射撃として7.62mm×39と5.45mm×39を撃ちまくるという大きな課題に加え、派手な音を撒き散らすMINI-DRACO PISTOL(ミニドレイコピストル)もあることから、プライベート射場を借りてのテストとなった。
米カリフォルニア州内の一般的な射場では、スチールコア(鉄芯)の入った弾頭を撃つことが禁止されている関係上、いわゆる安価なWOLF製スチールケース/スチールコア弾を持ち込むことができない。我々の目的からすると、プライベート射場を借りるしかないという結論になったのだ。何せ300発以上を2人で撃とうというのだから、ウルフの安価なスチールケース弾にしないと破産してしまう。7.62mm×39弾薬については、ほかに精度テスト用としてユーゴスラビア製M67(1983年製のブラスケースミリタリーサープラス弾)も用意した。
MINI-DRACO PISTOL
マズルデバイスのおかげでマズルブラスト(発射炎)が前に長く伸びている。5発に1発くらい、盛大なマズルフラッシュを吐き出していた。もし要人警護の職にあったら、グッドチョイスになりそうだが、ドットサイトは欲しい。
AK74
AK74の撃ち心地はマイルドだ。USAのAKプロフェッショナルが定評のあるパーツを使って組み上げているので、作動は確実なおかつ精度も悪くない。16インチバレルに長めのマズルデバイスが付くので、やや長く見える。
SAIGA AK CUSTOM
あまりに普通で目立たなかったが、実用銃としてかなり高いポテンシャルを見せた。ここは割り切って、フレームのサイドレールに最新のサイトレールを装着し、ドットサイトを載せるべきかもしれない。
実射してみると100%のコンディションではなかったが、基本的にはいわゆる“AKアキュラシー”というやつで、50ヤードで2インチから6インチにまとまるというのがわかった。つまりMINI-DRACO PISTOLは別として、このままでも精度の高いアモを使いさえすれば、立派な150ヤード射程のバトルライフルとして通用するということになる。これからどんどんリリースされるであろうAKパーツやアクセサリーを使えば、かなり魅力的なライフルに仕上げることができそうだ。
より詳しいレポートは月刊アームズマガジン2022年9月号に掲載されている。AKに興味がある方はそちらも併せてご覧いただければ幸いだ。
TEXT&PHOTO:Hiro Soga
この記事は月刊アームズマガジン2022年9月号 P.194~201をもとに再編集したものです。