エアガン

2021/10/25

大注目!エアガンニューモデルピックアップ【2021年版】

 

 早いもので2021年もあと2カ月と少しを残すばかりである。今年も数多くのエアガンが発売され、界隈を賑わせてくれた。そこで今回は、2021年に発売・発表された最新エアガンの中でも、特にアームズマガジン編集部が注目したものをピックアップしてお届けしよう。

 


 

東京マルイ

次世代電動ガン MP5A5

 

 

新開発「M-SYSTEM」を搭載 次世代電動ガン初の3バースト機能を実現

 

 東京マルイの次世代電動ガンシリーズ最新作となるこのモデル。内外装ともに完全新規で、亜鉛ダイキャスト製アッパーフレーム、アルミ製コッキングチューブ、ハンドガードやロアフレームは実物に近い強化ナイロン樹脂製。専用開発されたFET内蔵のNEWバージョンメカボックスにはマイコンで制御する「M-SYSTEM」(マグネティカル・ファイア・コントロール・システム)を採用。3バーストシュートやFET破損時の暴発防止、バッテリー電圧の監視、異常発生時の作動停止などの機能に加えて、セクターギアを常に一定の位置に停止させるブレーキ機能、万が一バッテリーを繋いだままにしてもバッテリーの過放電を防ぐスリープ機能が搭載されている。スリムなボディながら約300gのリコイルウエイトを内蔵。作動停止後コッキングハンドルを引きロックさせてからマガジンを装填、コッキングハンドルを戻すと再び射撃できる実銃同様のローディングプロセスが楽しめる。さらに今後発売予定の同社初となる純正リポバッテリーにも対応。今年誕生30周年を迎えた東京マルイの電動ガンを飾るのにふさわしい1挺だ。

 

DATA

  • 全長:500mm/660mm(ストック伸長時)
  • 重量:3,100g(空マガジン、バッテリー含む)
  • 装弾数:72発 
  • 価格:¥65,780
  • 問:東京マルイ

 

 

M-SYSTEMの搭載により次世代電動ガン初の3バーストを実現。アンビタイプのセレクターレバーは左右貫通式

 

実銃同様にロックと叩いて戻すことができるコッキングハンドル。アッパーフレームとコッキングチューブのつなぎ目は精密なCNC加工により境目がほぼわからない

 

ホップアップ調整ダイヤルはエジェクションポート内に搭載。ダミーボルトはBB弾の発射にあわせて前後動する

 



東京マルイ

SAIGA-12K

 

 

3発同時発射する東京マルイ初のガスブローバックショットガン

 

 「3発(もしくは6発)同時発射」をキーワードにした東京マルイのショットガンシリーズ。エアコッキング式、ポンプアクションガス式、電動フルオート式に続いて東京マルイ初となるガスブローバックショットガンが登場する。シリーズ第1弾はロシア・イズマッシュ製のセミオートショットガン「SAIGA-12」のショートバレル(約17インチ)タイプを再現。専用ブローバックエンジンを採用し、セミオートで3発同時に発射することが可能。同社のガスブローバックガンAKMと同様、マガジン内にガスが残っていても作動が停止する「オートストップ機構」を搭載。ホップアップは固定式となっており拡散型ではなくストレート弾道型が採用されている。セレクターレバーやマガジンキャッチなどの操作系もAKシリーズと共通。ボックスマガジンの装弾数は54発。ガスタンク背面にはガスの温度調整に便利な「温度測定シール」が貼付されている。ショットガンらしい豪快なブローバックと撃ち応えが体感できる。先日、さらなるクオリティアップのために発売日が2022年春に延期されると発表された。今回紹介した試作品よりもさらにハイクオリティになったSAIGAの登場を楽しみに待とう。

 

DATA

  • 全長:895mm
  • 重量:3,100g
  • 装弾数:54発 
  • 価格・発売日:¥54,780(2022年春発売予定)
  • 問:東京マルイ

 

ボルト後退させてホールドオープンしたところ。エジェクションポートはショットシェルの大きさにあわせて拡げられている

 

ビーズタイプのフロントサイトが付いたバレル上面に設けられたリブサイト。専用のツールを使って上下に微調整可能

 

ガスタンクとマガジンインナーが別体となっているボックスマガジン。装弾数は54発となっており3発同時発射=18連射できる

 

マガジンケースからマガジン内部はワンタッチで取り出し可能。ガスタンク背面には温度測定シールが貼られている。性能を最大限に引き出すには25度以上での使用が適しているとのこと

 


 

東京マルイ

AKM

 

 

東京マルイのこだわりが垣間見える今までにないリアリティと撃ち応え

 

 このモデルの特徴は徹底したリアリティの追求にある。外観は実銃から採寸し、亜鉛ダイキャスト製レシーバーのザラ目状の質感は塗装で再現。実銃のAKMの特徴である合板製のストックとハンドガードは、樹脂製ながら特殊印刷によって合板特有の木目と艶のある質感がリアルに再現されている。それに対して実物のベークライト製グリップの質感は塗装により再現。色見の違いだけではなく素材の違いも絶妙に表現されている。AKMのコダワリは外観だけではない。ボルトストップ機構のないAKシリーズの操作プロセスが体感できるように、マガジン内の弾を、マガジンにガスが残っていても、撃ち切ると実銃同様にボルトが完全に前進、ハンマーがダウンして作動が完全に停止するオートストップ機構を搭載。再び撃つには新しいマガジンを装填し、ボルトを引いてコッキング、BB弾をチャンバーに送り込まなくてはならない。さらに専用ブローバックエンジンによる肩を激しく揺さぶるハードなリコイルショックは撃つ者を虜にする。外観、操作性、実射性能すべてにこだわったモデルだ。

 

DATA

  • 全長:890mm
  • 重量:3,550g(空マガジン含む)
  • 装弾数:35発 
  • 価格:¥65,780
  • 問:東京マルイ

 

 

一見すると本物の合板製ストックのような樹脂製ストックは継ぎ目がわからないように、張り合わせた状態で特殊印刷を施すことで合板特有の木目を再現

 

マガジンはアルミダイキャストの一体成型で背面の溶接痕など複雑な形状をリアルに再現。装弾数は35発

 

直径約19mmの大型ピストンを採用した専用ブローバックエンジン。実銃と同じ操作方法が楽しめるオートストップ機構を搭載している

 



G&Gアーマメント

Type64 BR電動ガン

 

 

最新の電子制御を搭載した究極の64式小銃が登場

 

 このモデルの特徴は、エアガンとしての使い勝手を追求してきた同社の製品らしく、専用コントローラーによって各種設定ができる画期的な電子制御システムが搭載されていることだ。バーストモード(3連、5連)やAUGモード(トリガーの引き具合でセミ・フルの切り替可能)、トリガーストロークの設定などボタンひとつで設定ができる。さらにバッテリー保護機能、警告音機能、バッテリー取り外し後も設定が維持されるメモリー機能など、電子制御らしい安全対策も盛り込まれている。さらにこうした機能に加えて、光学式センサーによる電子トリガー、150段階もの細かなホップ調整が可能、残弾がなくなると自動的に作動が停止するなど電動ガンとしての実射性能も申し分ない。もちろん複雑な形状をしたレシーバーやハンドガード、実銃同様に展開・収納できるバイポッド、引き上げてから回すセレクターレバー、木製ストックやグリップなど外観の完成度も高い。ストック内にバッテリーを収納すればほぼ実銃に近い重量となるのもリアルだ。

 

DATA

 

 

レシーバー右側のセレクターレバーは引き上げながら回転させる。ア(安全)は9時方向、レ(連発)は3時方向に対してタ(単発)は7時方向にある

 

ホップアップ調整用ダイヤルを兼ねたフロントサイト下のガスレギュレーター。工具を使わずに調整ができる

 

ホップチャンバーにはホップアップのかかり具合がわかる目盛りが追加された

 

付属のコントローラーで各種設定ができる。セミ、フル、バーストモード(3発、5発)トリガーストローク(3段階)、AUGモード(トリガーを浅く引くとセミ、一気に深く引くとフル)などが設定できる

 


 

G&Gアーマメント

PCC45 電動ガン

 

 

.45ACP口径のPCCをイメージしたスタイリッシュな電動ガン

 

 同社のARP9はPCC仕様のM4カービンを元にデザインされているのに対して、このモデルはM-LOKハンドガードやアンビタイプのセレクターレバーやボルトキャッチ、M4スタイルのグリップ、UMPタイプのフォールディングストックなど、最新のアサルトライフルやH&K UMPの特徴が絶妙にブレンドされている。さらにアッパーレシーバー側面にハンドガードのM-LOKスロットと同じカットを施して連続性を持たせるなどデザインも凝っている。内部メカはG2ギアボックスに最新のGen.4 MOSFET&ETUが組み合わされている。バッテリーは工具なしで取り外し可能なアルミ製M-LOKハンドガード内に収納される。センターレバー式のマガジンキャッチは素早い交換には不向きだが、左右どちらからでも操作できてしっかり装填できる。見た目や実射性能だけではなくエアガンとしての実用性も徹底的に吟味されておりG&Gアーマメントらしさが漂う。ARP9に次ぐ人気モデルになる予感がする。

 

DATA

 

ロックを解除してハンドガードを前方に引き抜くとアウターバレル上部に設けられたバッテリーコンパートメントが現れる

 

トリガーやセレクターレバー周辺はM4カービンだが、マガジンキャッチはARP9と同様のセンターレバー式を採用。アンビボルトキャッチはレバー式で押し下げるとダミーボルトが前進する。トリガーから離して伸ばした人差し指が添えられる窪みが設けられている

 

伸縮機能はないもののしっかり肩付けできるUMPタイプのフォールディングストック。右側に折り畳まれた状態でも射撃可能だ

 



VFC/Umarex

HK MP5K-PDW V2

 

 

MP5シリーズの末っ子を内部メカを中心にバージョンアップ

 

 ヘッケラー&コックのオフィシャルライセンスドモデルを続々リリースしているVFC。特にV2タイプへと進化したMP5A5、MP5SD3アーリーモデルはリアルさと優れたブローバックアクションから人気を集めている。そんなV2タイプのMP5シリーズに、MP5Kにサイドフォールディングストックを装着したMP5K-PDWがラインアップ。実銃同様に取り外しできるユニット化されたトリガーグループ、ブローバックアクションとリアルさを両立した新規デザインのボルトグループ、耐久性を向上させたホップチャンバーなど、内部メカを徹底的にブラッシュアップ。さらにリアルさとガス効率を向上せたマガジンとあわせてスピーディーかつ安定感のあるブローバックアクションを実現している。外装部分に目を移すと、スチールプレス製アッパーレシーバー、通称“ネイビートリガー”と呼ばれるセミ・フル仕様のロアレシーバー、ヘッケラー&コックのロゴ入りサイドフォールディングストックなど、オフィシャルライセンスドモデルらしい完成度を有している。

 

DATA

  • 全長:403mm/638mm(ストック展開時)
  • 重量:3,120g
  • 装弾数:30発 
  • 価格:¥74,580 
  • 問:VFC-JP

 

MP5K-PDW用に開発されたトリガーグループはセレクターレバーを外すことでロアレシーバーから取り出すことが可能

 

アメリカ海軍ネイビーシールズが採用したことから名付けられたセミ・フル仕様のネイビートリガー。セレクターレバーはアンビタイプ

 

スタンダードなMP5に比べて短くされたコッキングレシーバー。コッキングハンドルは実銃同様に後退させてロックさせることができる

 


 

S&T

Lee Enfield No.1 MkIII*エアーコッキングライフルリアルウッド

 

 

大英帝国の制式小銃をエアコッキングガンで再現

 

 ドイツのモーゼルKar98k、アメリカのスプリングフィールドM1903、ロシアのモシンナガンM1891/30、イタリアのカルカノM1938、そして日本の三八式歩兵銃に並ぶ傑作軍用ボルトアクションライフルにのひとつであるイギリスのリーエンフィールド。1895年にイギリス軍に採用されて以来、60年以上に渡り制式小銃として君臨し続けた。S&Tが再現したこのモデルは、リーエンフィールドのバリエーションの中でもっとも有名で、第一次世界大戦中から第二次世界大戦後まで使われたMkIII* と呼ばれるモデルだ。SMLE (ショート、マガジン、リー・エンフィールド)という別名のとおり、ストンと断ち切ったかのようなかたちをしたマズルや短くされたバレル全体を覆うように装着された木製ハンドガード、複雑な形状のレシーバーを忠実に再現。ストックは木製で、グリップ部分の付け根に設けられているマニュアルセーフティはライブ。実銃はプッシュコック式だがS&Tは扱いやすいプルコック式。着脱式マガジンは実銃と同じポジションに装填する。チャンバーパッキンとインナーバレルはVSRシリーズと互換性があり実射性能は申し分ない。リアルな外観はオールドガン好きだけではなくモデルガン好きにもお薦めだ。

 

DATA
全長:1,135mm 
重量:3,450g
装弾数:35発
価格:¥52,800 
問:UFC

 

ボルトを引いてコッキングしたところ。コッキングストロークは短めで実銃同様素早くコッキングできる

 

リアルなポジションに設けられている装弾数35発の着脱式マガジン。実銃はレシーバー上面からクリップを使って装填することが多く、着脱して装填することは少なかったという

 



東京マルイ

コンパクトキャリーガスガン LCP&ボディガード380

 

LCP

 

ボディガード380

 

固定スライドガスガンのメリットを生かした手のひらサイズのサブコンパクトオート

 

 ブローバックしないスライド固定式の東京マルイのコンパクトキャリーガスガンLCPとボディガード380は、実銃では「サブコンパクト」と呼ばれるカテゴリーに属しており、東京マルイ製品の中ではもっともコンパクトなハンドガンだ。この2挺は内部メカニズムとマガジン本体を共有しており、各銃に合わせた外装パーツが組み合わされている。マガジン上部に設置されたノズルがトリガーの前進・後退にあわせて前後動することでチャンバー内にBB弾を装填し発射するダブルアクションオンリーのメカニズムを採用している。インナーバレルは固定式で、コンパクトモデルとは思えない命中精度を発揮する。外装はリアルサイズとなっており、実銃用ホルスターに収めることができる。可動部分は少ないものの、シンプルな構造からくる信頼性の高さは固定スライドガスガンならではだ。

 

DATA
LCP

  • 全長:131mm
  • 重量:255g
  • 装弾数:10発
  • 価格:¥8,788
  • 問:東京マルイ

 

ボディガード380

  • 全長:133mm 
  • 重量:270g 
  • 装弾数:10発
  • 価格:¥8,778 
  • 問:東京マルイ

 

 

LCPはコンシールドキャリーしやすいように凹凸の少ない角が落とされた、スナグフリーデザインのスライドを持つ

 

マガジンは本体部分は共通でマガジンバンパーが各銃に沿ったものが装着されている。写真はLCP。装弾数はどちらも10発

 

ボディガード380にはフルサイズオートマチックピストル並みのしっかりしたサイズのフロント/リアサイトが付属している

 

LCP、ボディガード380ともにトリガーはダブルアクションオンリー。コンパクトなので手の大きい方だと指が余ってしまう

 


 

 今回紹介したエアガンたちは、今年発売・発表されたうちのほんの一握り。他にもたくさんのエアガンが発売され、これから年末にかけても各メーカーが魅惑の新商品ラッシュを仕掛けてくることだろう。しっかりお財布と相談しつつ、各自お好みのエアガンをお迎えしてあげてほしい。それでは、よいエアガンライフを。

 

TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2021年10月号付録 エアガン完全ガイド P.12-25より加筆・再編集したものです。

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