2021/10/08
【実銃】アメリカ在住の一般人が所有できるベスト護身用ライフルとは?
アメリカ国内で護身用に適した銃とは?
アームズマガジンが1988年に創刊されて30年以上経った今、銃器は目まぐるしく進化している。1988年はまだM4が登場せず、20インチバレルM16A2のシビリアンモデルがAR-15として出回り始めていた頃だった。時代は移り変わり、今やセミオートピストルがハンドガンの主流になっている。
今回は激動の時代を過ごしてきたアメリカ在住の実銃ライターに「米国在住の一般人が現時点で所有できるセルフディフェンスガン」をチョイス、その銃についてレポートしていただいた。
Remington Model 870
家族を持つ人の自衛を考えると、複数の飛翔体を発射でき、オーバーペネトレーション(標的周囲の壁などを貫通し2次被害を及ぼす)を抑えられるショットガンがクローズアップされる。その中で1つピックアップするならば、私としてはやはりレミントンM870を選びたい。。弾薬はOOバックがいい。9粒の.32口径鉛弾を1,300fpsで飛ばしてくれるこの弾はストッピングパワーに優れ、練度の低い射手が撃っても標的にダメージを与えられる可能性が高く、ハウスプロテクションに適しているのだ。
Geissele Super Duty GA-15
では、ショットガンでハウスプロテクションが完璧かと言われれば、答えはNOだろう。1992年に起きたロサンゼルス暴動事件において、私はLAダウンタウンから10マイ
ルほどしか離れていない自宅で暴動に備えていたが、6連のショットガンとハンドガンしか所持していなかった自分の迂闊さを後悔したものだった。これでは暴徒に押し入られたときに弾をすぐに撃ち尽くしてしまうからだ。
だからこそ選ぶ1挺はAR-15(M4のシビリアンモデル)である、ガイズリー)のSuper Duty GA-15だ。ライフルはハンドガンに比べてしっかり銃を保持できるので、正確な一撃を放ちやすく、拳銃弾よりもライフル弾の方が威力が強い。有効射程距離も申し分なく、さらにこのSuper Dutyなら30連マガジンを使用できるので制圧力も申し分ないのだ。
ガイズリー Super Duty GA-15の詳しいレポートはこちら
問題はその長さと重量による取り回しと携帯性の悪さである。だがこれもハウスプロテクション用と考えると、それほど大きな障壁とはならないのだ。
ただここで挙げた銃器はハウスプロテクションに最適ということであり、外出先で持ち歩くには少々不都合が生じる。そこで次回は持ち歩きに優れたハンドガンの中でベストな護身用の銃をチョイスしたい。
Text & Photos:Hiro Soga
この記事は月刊アームズマガジン2021年10月号 P.150~157より抜粋・再編集したものです。