2021/09/11
【実射】定番スナイパーライフル「レミントンM700」の実力
日本でも免許を取得できれば民間人が猟銃や競技銃として所持することが可能であるレミントン モデル700(以下M700)。それを所持する月刊アームズマガジンのフォトグラファー、須田壱に今回はディテールについて、国内ユーザーならではの視点から詳細に解説していただきつつ、実射の様子を見せていただいた。
狩猟に合わせたセッティング
筆者のフィールドは主に北海道で、エゾシカやヒグマなど大物猟のためにM700Pを愛用している。獲物は確実に仕留めてありがたく食す「キャッチ・アンド・イート」がモットーで、筆者の場合射程500m以上では狙わない。半矢(急所を外し致命傷に至らない)になる確率が高く、怪我を負わせて逃がすのがかわいそうだからだ。そのため確実に仕留められる2 ~ 300mくらいの射程で、なおかつ獲物を回収しやすい場所かどうか判断してから撃つように心がけている。またスコープはナイトフォースのNXS 3.5-15×50を搭載している。その実力は以前のレポートで解説しているので、そちらもチェックしていただければ幸いだ。
「NIGHTFORCE NXS RIFLESCOPE」のレポートはこちら
実際に狩猟でM700Pを使ってみると、山林を歩き回るには26インチバレルの重さと長さが煩わしくなってきた。そこで銃砲店に相談し、先端を2インチカットして24インチに短縮化。これにより取り回しの改善と軽量化がなされ、俄然携行しやすくなった。
トリガーも交換した。ノーマルではトリガープルがやや重く「バチン!」というフィーリングなので、Jewell Triggersのカスタムトリガーに交換。安全を考慮して競技銃のようなフェザータッチにはせず、ある程度重めのセッティングにはしているが、フィーリングは格段によくなっている。
実射
狩猟用ライフルとしてはSAKOのボルトアクションやH&Kのセミオートなども気にはなるが、日本ではアメリカのように何挺も所持できない。そこで、まずはM700を極めていきたいと考えている。現在は.308と.223の2挺に加え、シーレン(Shilen)製の24インチステンレスバレル(ツイスト1-14)を所持。いずれ6.5mmクリードモアのバレルも購入したいが、日本国内ではまだ普及していないので様子見中だ。ほかにもM700はアフターパーツが豊富でカスタマイズの選択肢が多く、夢は膨らむばかり。M700は射撃ライフを満たしてくれる、素敵な相棒なのだ。
Text & Photos:須田壱(スタジオゼット)
この記事は月刊アームズマガジン2021年9月号 P.200~207より抜粋・再編集したものです。