エアガンを実銃風に再現する方法
今回はタナカのガスブローバックガン「SIG P220 IC 航空自衛隊」を、実銃風に再現していく。被膜の剥がれや金属の質感を塗装で表現する塗装テクニックを解説し、実銃の持つオーラを再現するので、塗装をしてみたい人はぜひ参考にしていただきたい。
実銃「9mm拳銃」の参考資料はこちら
ベースガン
タナカ
SIG P220 IC 航空自衛隊
ガスブローバックガン
- 全長:208mm
- 全高:141mm
- 全幅:36mm
- 重量:890g
- 装弾数:20発
- 価格:¥29,480(ABS樹脂モデルは¥27,280)
- お問い合わせ先:タナカ
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ベースガンはタナカ「SIG P220 IC 航空自衛隊」。箱出しでも充分質感は高いが、ここでは実銃写真を参考に使い込まれた状態を塗装で再現してみよう。
使用する塗料
- ガンショップ・インディ
- ブライトステンレス
- ダークパーカー
- パーカーシール
- クリアパーカー
- GSIクレオス
- Mr.カラー シルバー
- Mr.カラー ウィノーブラック
- Mr.クリアカラー GXクリアブラック
- Mr.シリコーンバリアー
分解方法
トイガンを塗装する場合、分解してパーツごとに塗装するのが望ましいが、手間がかかるので今回はスライドなど部分的な分解にとどめ、あとはマスキングで対処することにした。
塗装前の下処理
実銃の表面をよく観察すると、荒れていたり加工時の切削痕が残っていたりするのがわかる。塗装の前にそれを再現するためのパーツ加工と下地処理を行なう。
塗装の準備
塗装の前に、塗料をかけたくない部分にはマスキングテープを貼ったり、塗膜剥がれを防ぐためパーツ表面を脱脂し、プライマーを吹くなどの下地処理を行なう。
下地の塗装
バレルとスライドは、後述する技法の前段階としてまず下地となる金属色を塗装。質感の異なるフレームは、通常手順で塗装していく。
シリコーンバリアー技法による塗装
スライドは被膜剥がれを表現するため、上の塗膜を剥がして下地を見せるシリコーンバリアー技法を使用。アウターバレルはクリアー塗料を上がけして下地を透過させてみた。
塗装完了
完成
スライドとバレル、フレームはそれぞれ異なる塗装法を用いることで、材質と仕上げの違いによる質感や色合いを再現。スライドストップやデコッキングレバーなど、指先が接触する部分はエッジをヤスリで少し削っている。
アウターバレルはクリアー塗料で下地の金属色を透過させることで、黒染めされたスチール削り出しバレルの質感を演出。スライドとの接触により上部の被膜が削れた様子や切削痕を再現した。
まとめ
ここまでトイガンのリアルフィニッシュの手法をいくつかご紹介してきたが、いかがだろうか。エアブラシなども使用するので少々ハードルは高いものの、こうした塗装技術を応用することで、樹脂製のトイガンに実銃のようなリアルな質感を与えることができるのだ。ぜひチャレンジしてみてはいかがだろうか?
この記事は月刊アームズマガジン2021年7月号 P.62~67より抜粋・再編集したものです。