2021/06/09
グロック17シリーズパーツ互換性徹底チェック【東京マルイ】
グロック17は主に4タイプに分類することができるが、実は4タイプすべてに共用できるパーツは限られている。もっともバリエーションが多いグロック17サードジェネレーションのパーツは、グロック17 Gen.4に対して一部のパーツしか互換性がない。そこで今回は、グロック17 Gen.4とグロック17サードジェネレーションのパーツを徹底的に比較し、その互換性をチェックする。
目次
比較箇所
リコイルスプリング
上がサードジェネレーション、下がGen.4。Gen.4はデュアルリコイルスプリングになっているためガイドのパーツ構成がまったく異なるので付け替えもできない。
ショートリコイルシステム
上がサードジェネレーション、下がGen.4。Gen.4は近年の東京マルイ製品と同じくアウターバレルがポジティブにショートリコイルするように構造変更されている。
アウターバレル
上がサードジェネレーション、下がGen.4。ショートリコイルの方式が変更されているため共用はできない。Gen.4は表面に塗装が施されてよりリアルになっている。
チャンバーカバー
上がサードジェネレーション、下がGen.4。ホップダイヤルの枚数と位置が変更されているため、チャンバーカバー、ホップダイヤルともに共用できない。Gen.4は分解しなくてもホップ調整が可能。
ホップアップシステム
左がサードジェネレーション、右がGen.4。サードジェネレーションはホップダイヤルが1枚でチャンバーカバーに中に設けられているのに対して、Gen.4はホップダイヤルは2枚で外側に設けられている。パーツの互換性はない。
ホップアーム
左がサードジェネレーション、右がGen.4。Gホップチャンバーに接触する部分が前後逆に設定されている。ダイヤルと接する突起もダイヤルの位置にあわせてサードジェネレーションは内向き、Gen.4は外向きになっている。
インナーバレル
上がサードジェネレーション、下がGen.4。数少ない共有できるパーツがインナーバレルだ。長さ、根元の切り欠きなどすべて共通。
Gホップチャンバー
上がサードジェネレーション、下がGen.4。インナーバレル同様、共有できる数少ないパーツだ。
ピストン
上がサードジェネレーション、下がGen.4。Gen.4はボアアップされているため共用できない。シリンダーバルブの形状、固定方法も異なる。
ピストンカップ
上がサードジェネレーション、下がGen.4。Gen.4はボアアップされているため共用できない。シリンダーバルブの形状、固定方法も異なる。
シリンダー
上がサードジェネレーション、下がGen.4。Gen.4はボアアップされているため共用できない。シリンダーバルブの形状、固定方法も異なる。
シリンダーのボア
左がサードジェネレーション、右がGen.4。Gen.4はサードジェネレーションに比べて直径が1mm大きくなっている。わずかな差だがブローバックスピードやリコイルショックの向上に寄与している。
フロントサイト/リアサイト
上がサードジェネレーション、下がGen.4。Gen.4のフロントサイトはネジが貫通式になっているもののリアサイトとともに共用できる。
スライド(外側)
上がサードジェネレーション、下がGen.4。前後長はほぼ同じだが、高さが異なるのがわかるだろうか。Gen.4はリアルサイズで設計されており実物ホルスターに収納可能。もちろん刻印も異なる。
スライド(内側)
上がサードジェネレーション、下がGen.4。形状が異なる以外にもスライドストップがかかる部分の補強がサードジェネレーションではピン1本だったのが、Gen.4はプレート状になっている。またGen.4はエキストラクターが別パーツになっている。
スライドロック
上がサードジェネレーション、下がGen.4。わずかだが形状が異なる。ちなみにGen.4用のパーツには小さく「174」の刻印が入っている。
フロントシャーシ
上がサードジェネレーション、下がGen.4。Gen.4は全体的にスリムになり、専用パーツであることを示す「174」の刻印が入っている。
トリガーセーフティ
上がサードジェネレーション、下がGen.4。形状が異なるために共有できない。刻印が左右逆(写真だと上下逆)に施されているのが興味深い。
スライドストップ
上がサードジェネレーション、下がGen.4。これも数少ない共有できるパーツのひとつ。スライドストップトーションも共有できる。
マガジンキャッチ
上がサードジェネレーション、下がGen.4。Gen.4は大型化されているため共用できない。マガジンキャッチスプリングの形状もまったく異なる。
トリガー/トリガーバー
上がサードジェネレーション、下がGen.4。トリガーは細部に渡って形状が微妙に異なるが共有はできそうだ。トリガーバーはシアのかかる部分やスライドと接触する部分の形状だけではなく素材も異なるため共用できない。
フレーム(外側)
上がサードジェネレーション、下がGen.4。Gen.4はリアルサイズになっており、バックストラップが交換できる。グリップ部分の滑り止めの違いがよくわかる。
フレーム(内側)
左がサードジェネレーション、右がGen.4。フロントシャーシとリアシャーシにわかれている構造は同じだが、ともに形状が異なるため共用できない。
リアシャーシ前部
左がサードジェネレーション、右がGen.4。Gen.4はマガジンガイドが追加されている以外にも微妙に形状が異なる。
ノッカーロック
左がサードジェネレーション、右がGen.4。Gen.4用には「174」の刻印が入っており、わずかだが形状が異なる。
ノッカー
左がサードジェネレーション、右がGen.4。Gen.4用に「174」の刻印が入っているものの大きな違いは見いだせない。
ハンマー
左がサードジェネレーション、右がGen.4。ハンマートーションがかかる部分の形状がわずかに異なっている。共用できなくはないがパフォーマンスに影響を及ぼしそうだ。
シア
左がサードジェネレーション、右がGen.4。トリガーバーの形状は異なるものの、シアの形状は同じになっている。
ハンマートーション
左がサードジェネレーション、右がGen.4。わずかに色が違うものの共用できる。テンションもほぼ同じようだ。
シアトーション
左がサードジェネレーション、右がGen.4。トリガーバーの形状は異なるものの、シアの形状は同じになっている。
グロック17 Gen.4とグロック17サードジェネレーションでパーツが様々に異なることがお分かりいただけただろうか。カスタムする際は互換性をよく確認することが大事だ。また、基本的には適合するカスタムパーツを選ぶのが無難である。
TEXT:アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2021年6月号 P.38~41より加筆・再編集したものです。