2021/03/17
【実射】驚異のフルオート集弾率を誇る「FERFRANS SCW」をレポート!!
FERFRANSが独自に開発したD.S.A.S.(ディレイドシアアクティベーションシステム:DelayedSearActivation System)を組み込みフルオートでの集弾性能を高めたマイクロAR、SCW。今回はそのSCWの性能を実射レポートによって紹介しよう。
実射
まずは習熟のため、15ヤードから数マガジンをフルオート射撃してみる。ここで驚いてしまった点が2つあった。まず、ショートバーストで撃っている限り、ドットサイトのドットがターゲットから逸れることがない、つまり全弾がターゲットに着弾しているのがわかってしまうという点だ。ドットは激しく上下左右に動きはするものの、両目で照準している限りドットの軌跡がターゲット内に収まっている(=フルオート射撃時のマズルライズが少ない)のである。そしてフルオートにおけるショートバーストも、1発、2発、3発とトリガーのコントロールだけで容易にできてしまうのだ。これはひとえにD.S.A.S.の恩恵で、発射サイクルの抑制がコントロールのしやすさを実現したのである。
それにしても、SCWの発射音はバレル長とマズルデバイスの相乗効果で、うるさいことこの上ない。そこで登場するのがOSS製サプレッサーだ。こいつを装着すると発射音の軽減に加え、発射ガスをマズル方向に噴き出してくれるので、従来のサプレッサーのように行き場を失ったガスが顔面に噴き出してくることが少ない、という大きなアドバンテージもあるのだ。
撃ち慣れたところで、フルオートで15ヤードからIPSCターゲットに28連射してみた。そして、モデルになってくれたマーカスも私も全弾命中させることができたのである。もっと練習すれば、ターゲットのBゾーンにも集弾できそうで、まるで自分が上手くなったと勘違いしてしまいそうだった。
まとめ
結論としては、近距離で複数のターゲットへのエンゲージや狭い場所での制圧という用途であれば、フルオート射撃において高い集弾性を備えたこのSCWはすばらしいツールになり得る、というところだろう。また、この大きさなら肩から吊ってコートを着てしまえば、これも最強のコンシールドウェポンとなり得る。ただし発射音はバカでかいので、ノイズキャンセリングイヤプロテクターの着用が推奨されるが、要人警護や車載ウェポンとしても最適だと思われる。
この実銃のレポートは月刊アームズマガジン2021年4月号に詳しく掲載されている。D.S.A.S.の構造についての解説なども掲載されているので、詳しく知りたい方はぜひお手に取ってご覧いただきたい。
この記事は月刊アームズマガジン2021年4月号 P.70~77より抜粋・再編集したものです。