2018/10/12
台湾トイガンメーカー直撃取材!! ~「LCTエアソフト」編~【2018年11月号掲載】
100%自社製造にこだわる電動ガンAKシリーズの最有力メーカー
AKシリーズの電動ガンで日本でもよく知られているLCTエアソフト。実銃同様のプレス(スタンプド)製レシーバーを採用し(限定モデルのAK47は実銃同様の削り出し/ミルドレシーバーを採用)、AKMやAK74MN、AK104などのロシアオリジナルモデルからAMD-65やM70Bなどの旧共産圏ライセンスドモデル、PMCが使っているモダナイズドモデル、PP-19-01やSR3などの派生型、さらにAK用カスタムパーツまで幅広くラインアップしている。ちなみに、AKシリーズの中でもっとも人気があるのはLCK74MNだという。最近では出荷国先のリクエストに応えてM4(L4)シリーズを加えたり、AKと同じプレス製レシーバーの電動ガンLC-3(G3)シリーズやLMGタイプのRPD、PKPがリリースされて人気を博している。
今回対応していただいたベラ氏
LCTエアソフトといえば電動ガンAKシリーズが有名だ。AKMなどのノーマルモデルからモダナイズドモデル、RPK、VSS、SR3まで幅広くラインアップしている
昨年発売されたLC-3シリーズは実銃同様のプレスレシーバーを採用したことで日本でも話題を呼んだ。さらに電動ガンM4系やAK用パーツもリリースしている
LCTエアソフトはもともと金属加工メーカーとして誕生し、2000年代に入ってトイガンを製造を始め、自社のプレス加工技術が生かせるのがAKシリーズだったのだ。金型製造から組み立てまで100%自社で行なっており、技術力の高さが伺える。金型を自社で製造できるトイガンメーカーはそれほど多くはない。今回取材した時も工場ではAKシリーズやPKP、LC-3シリーズが絶賛製造中だった。
工作機械が並べられた工場内。100%自社製造にこだわっているため、単純なパーツの組み立て以外の作業も行なわれている
工場の2階には各パーツの金型が保管されている。どのパーツの金型が当てられたらかなりのマニアだ
AKシリーズやPKP以外にLC-3シリーズも製造していた。これはアウターバレルにフロントサイトを固定しているところ
レーザー溶接でレシーバーを作っているところ。LC-3シリーズは実銃同様の製造方法で作られているのが魅力のひとつだ
新製品としてリコイルショックが体感できるAKシリーズEBBキットが控えており、電動ガンAKシリーズを極めつつある。これからもAKマニアを唸らせそうなLCTエアソフトから目が離せそうにない。
では、ここからは今回の取材で得た新製品の情報を一部ご紹介しよう。
AK SERIES EBB KIT
LCK74MN EBB
TX-74 UN EBB
リコイルショックが体感できる電動ガンAKシリーズが登場
一見するとLCTエアソフトの人気商品であるLCK74MNやTX-74 UNのようだが、実射すると思わず「オオッ!」と驚きの声を上げてしまうはずだ。実は両銃とも実銃さながらのリコイルショックが体感できるEBBキットが搭載されているのだ。AKシリーズのリコイルショック機構付きとしては後発だが、同社の電動ガンAKシリーズに搭載可能なアップデートキットとしてリリースされる。リコイルショックの発生はもちろん、フルサイズのボルトキャリアも前後動する。その様子はまるでガスブローバックガンのようだ。リコイルショックはヘビーで、フルオートで撃つとまともにサイティングできないほどだ。AKシリーズを得意とする同社らしいアプローチだ。
EBBキットを組み込んだAK74MNを実射したところ。まるでガスブローバックガンのような肩を激しく揺さぶるリコイルショックとともに金属製ボルトキャリアが前後動する
アームズマガジン2018年11月号では、昨年発売されて人気を博しているLC-3(H&K G3タイプ)シリーズにEBBが搭載されたモデルなど、LCTエアソフトらしさを強く感じさせる新製品を多数紹介している。くわしくは本誌で確認していただきたい。
G3シリーズ初となるリコイルショック機能付きモデル「LC-3A3 EBB」は、オーバー4kgのフルメタルボディながらバトルライフルらしいヘビーなリコイルショックが肩を襲う。もちろんAK EBBシリーズ同様、ボルトが前後動する
* 今回取材した一部の商品については、試作品のため日本市場への導入が決まっておりません。また、製品版とは細部で仕様が異なる場合があります。
TEXT:毛野ブースカ
PHOTO:勝田哲平(スタジオゼット)
この記事は2018年11月号 P.40~43より抜粋・再編集したものです。