エアガン

2025/11/02

20インチ銃身の初期型を再現「タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン」

 

クラシックな雰囲気をまとった初期モデル登場!

 

 天才銃器設計家、ジョン・M・ブローニングが設計した最初のシングルバレルの連発式(リピーティング)ショットガンは、ウインチェスターのモデル1887として知られるレバーアクションだ。ガンファン的には映画『ターミネーター2』(1991)でターミネーターT-800を演じたアーノルド・シュワルツェネッガーが使用して有名になった。あの片手でくるりと回して装填していたソードオフ・ショットガンだ。アメリカで最初に商業的に成功したリピーティング・ショットガンともされる。
 その次にジョン・M・ブローニングが設計したリピーティング・ショットガンが、ポンプアクション(スライドアクション)のモデル1893。しかし黒色火薬用であったことから、普及が始まった無煙火薬に合わせてレシーバーを強化するなどして作られたのがモデル1897だ。

 

タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン

 

 銃身長などが異なる数多くのバリアントが作られ、ハンティングやスポーティング用の一般向けのほか、法執行機関や軍用としても大人気となった。その後、ハンマー内蔵式などほかのリピーティング・ショットガンが作られてもその人気は衰えず、1957年まで製造が続けられたとされる。
 この度タナカがモデルガン化したのは、暴徒鎮圧用として扱いやすいよう銃身を20インチとしたライオットガンの初期型。ストックなどにモデル1893の名残を見ることができるレアなタイプ。ストックやグリップといった木製品に高い技術を持つタナカが、丸みを帯びたピストルグリップ部や、尖った先端を持つバットプレートなどを忠実に再現、クラシカルな雰囲気を完璧に甦らせた。細部では、マガジンチューブは着剣装置と一体のパーツで保持されていたトレンチガンに対して、アーリー・ライオットガンではクランプのようなパーツでバレルに挟んで結合・保持している。さらに、フォアエンドはキャップ状のパーツで前方から留めていたのに対して、横からネジで留める方式になっている。

 

 

タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン
マガジンチューブは、バレルを挟んだクランプ状の新規パーツで結合・保持されている

 

タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン
フォアエンドは、トレンチガンでは前方からキャップ状のパーツで留めていたが、アーリー・ライオットガンにはそれがない

 

タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン
アーリー・ライオットガンのフォアエンドは、側面からねじで留められている

 

タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン
丸みを帯びたアーリー・ライオットガンのピストルグリップ部。ストックは専門職人がモデルガンでも1つ1つ手作業で仕上げているという

 

タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン
新規パーツのバットプレートもトレンチガンとは異なり、上部が尖った形状で、ストックもそれに合わせて手間の掛かる加工が施されている

 

タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン
リアサイトに相当するレシーバー上面の凹み。実銃どおり、浅めに加工されている

 

タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン
独立したセーフティがないので、装填後はハンマーをハーフコックにする(機関部もロックされる)。撃つ時はハンマーを起こすというSAAリボルバーと同じ考え方

 

タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン
トリガー後方に、トリガーストップスクリューがある。調整するには分解しなければならない

 

タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン
7mmキャップを2個使って豪快なファイアリングが楽しめる発火カートリッジ(ショットシェル)が2発付属する

 

タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン
ポンプアクション・ショットガンはいかに速くショットシェルを装填するかが醍醐味のひとつ。楽しく、また腕の見せどころでもある

 

タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン
ショットシェルが装填されていく様、そして排莢される様は、実に魅力的。見とれてしまうという人も多い

 

タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン
ボルトがこれくらい飛び出すので、グリップする手の位置は要注意。ぶつけないよう気をつけたい

 

 クラシック感あふれる名銃、モデル1897ショットガンのアーリー・ライオットガン。コレクションに加える価値ある1挺だ。

 

タナカ モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン

 


 

タナカ
モデル1897“アーリー・ライオット・ガン” ヘビーウエイトVer.2モデルガン

 

DATA

  • 全長:985mm
  • 全高:190mm
  • 全幅:45mm
  • 重量:2,000g(ショットシェル含まず)
  • 装弾数:6発
  • 価格:¥93,500(M1897 Ver.2用ショットシェル型発火カートリッジ2発付属、2025年11月中頃発売予定)
  • お問い合わせ先:タナカ

 

※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

 

TEXT:れお/アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2025年12月号に掲載されたものです。

 

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