2018/10/02
タナカ モデル1897トレンチガンVer.2モデルガン 製品レビュー【2018年11月号掲載】
名銃トレンチガンがバージョンアップしてついに復活
※実射シーンとインプレッションはこちらの動画をご覧ください。
●塹壕戦で活躍したトレンチブルーム(塹壕のホウキ)
第一次世界戦争が始まると塹壕内における至近距離での戦闘が激化した。アメリカ軍は第一次世界戦争前の19世紀末の米比戦争においてトランス状態のモロ族との戦闘経験から、突発的な至近距離から攻撃には威力抜群で狙いが正確でなくても当たるショットガンの有効性を理解しており、それに応えるかたちでトレンチガンは開発された。標準型の30インチの銃身は接近戦に合わせて20インチにまで切り詰められ、速射時の過熱を想定したバレルジャケットと着剣装置、スリングスイベル等の追加装備が加えられている。また元が一般的なウィンチェスターライフルのようなレバーアクション式のM1893をポンプアクションに変更したため、レシーバーの全長が短くハンマーが露出しているのが特徴だ。
ヒートシールド、スイベルを備えたバヨネットラグはトレンチガンを象徴するパーツだ
速射時の過熱を想定したバレルジャケットを備えた軍用スタイルが人気の秘訣だ
●リアルなスタイルと大迫力のアクション
トレンチガンの最大の魅力はポンプアクションに尽きるだろう。フォアエンドを引いたときのボルトが動く感覚はブローバックガンやリボルバーにはない力強さが感じられる。ポンプアクションと連動してボルトが後方に飛び出すアクションは視覚的にも迫力がある。またVer.2では操作性が向上され、7mmキャップを並列に使用することで安定した発火力を手に入れた。ショットガンの醍醐味である、トリガーを引いたままでポンプアクションすることで連続発火を行なうスラムファイア機能も新たに追加された。
ベーシックスタイルでスリムな木製フォアエンドは操作性にすぐれている
フォアエンドを操作するとボルトとキャリアがレシーバーから飛び出す様子は一般的なショットガンとはひと味違う
木目が美しいストックは光沢が抑えられ、使い込まれた風合いが漂う
軍用をイメージしたレシーバーは派手さを抑えたグレーカラー。数多くの木製ストックライフルを製造するタナカらしく木製ストック&フォアエンドは使い込まれた色合いをリアルに再現しているのは感心させられる。レシーバーも軍用のパーカーライジングに近いグレーに表面処理がされていて全体的に統一感がある。
永らく品切れ状態が続き、プレミア価格が続いていたトレンチガンだけに、このチャンスを逃さず購入しよう。
DATA
- 全 長:985mm
- 全 高:190mm
- 全 幅:45mm
- 重 量:2,400g
- 装弾数:6発
- 価 格:¥62,640
- お問い合わせ先:タナカ
TEXT:IRON SIGHT
この記事は2018年11月号 P.62より抜粋・再編集したものです。