エアガン

2025/09/12

「東京マルイURG-I 11.5インチソップモッドブロック3」 発射方式別 特徴比較

 

 次世代電動ガンとガスブローバックガン見た目は同じだけど何が違うの? 

東京マルイURG-I 11.5インチソップモッドブロック3

発射方式別 特徴比較

 

 ライフルの代表的な発射方式である次世代電動ガンとガスブローバックガンでは発射方式が異なることで実射性能や操作方法がどのように変わるのだろうか。次世代電動ガンとガスブローバックガンが製品化されている東京マルイのURG-I 11.5インチモデルを用いてそれぞれの特徴を解説する。

 


 

東京マルイ

 次世代電動ガン 

URG-I 11.5インチ ソップモッドブロック3

 

 

 次世代電動ガンはパワーソースに8.4Vのニッケル水素バッテリーを使用しているため、外気温に左右されずに一年を通して安定した射撃を楽しむことができる。また、電動ガンでありながらリコイルショックを体感することができるシュート&リコイルエンジンを搭載しており、強烈なリコイルショックが発射と同時に肩に伝わってくる。オートストップ機能も装備されており、マガジンが空になると発射動作がストップする。外装はすべて金属製で構成されており、剛性と質感も非常に高い。初心者からベテランまで幅広い層にお薦めできるモデルである。

 

 

 DATA 

■全長:750mm / 825mm(ストック伸長時)
■重量:3,150g(空マガジン、バッテリー含む)
■装弾数:82発

■価格:¥93,280

 

 

東京マルイ

 ガスブローバックガン 

URG-I 11.5インチ ソップモッドブロック3

 

 

 ガスブローバックガンは専用ガス(ガンパワーHFC134aガスもしくはノンフロン・ガンパワー)をパワーソースとして用いる。そのため、ガスの気化効率が最大化する気温が高い季節が得意なモデルである。季節が限定されると聞くと少しピーキーなモデルに感じられるかもしれないが、それを加味しても充分な魅力を秘めているモデルである。ハイレスポンスなトリガーフィーリングは電動ガンでは味わうことはできない。また、実銃に近い操作感でシューティングを楽しむことができるため、電動ガンとは違った味わいのあるカテゴリーである。

 

 

 DATA 

■全長:750mm / 825mm(ストック伸長時)
■重量:2,935g(空マガジン、バッテリー含む)
■装弾数:35発

■価格:¥98,780

 

 

レシーバー(左側)

 

細かな点だがロアレシーバーのピン類に注目してほしい。次世代電動ガンはハンマーピンとフルオートシアピンがモールドになっているのに対し、ガスブロはハンマーピン、トリガーピン、フルオートシアピンでトリガーユニットを固定しており、実銃に近い外観になっている

 

レシーバー(右側)

 

マガジンキャッチの固定方法に差があり外観にも影響を与えている。次世代電動ガンはネジで固定しているため、マガジンキャッチボタン中央部分にネジの頭が露出している。対してガスブロは実銃と同様の固定方法を用いており、マガジンキャッチをボタンに対してねじ込んで固定をしている

 

ボルト/エジェクションポート

 

次世代電動ガンはダミーボルトを後退させるとホップアップ調整ダイヤルが現れるトイガンらしい外観。対してガスブロは前後に可動するボルトキャリアに発射に関する機構が詰め込まれており、マガジンを撃ちきると写真の位置で実銃のようにホールドオープンする

 

グリップ

 

どちらもM4A1カービンとしてはオーソドックスなA2タイプのグリップが採用されているが、次世代電動ガンはグリップの内部にモーターが搭載されており、ガスブロよりも一回り大きい。ガスブロはモーターが内蔵されていない分、実銃同様のサイズ感を再現

 

マガジン

 

次世代電動ガンの装弾数は82発でBB弾を収納するだけの役割。一方でガスブロは装弾数が35発。マガジン自体がパワーソースを蓄えるタンクとしての役割を果たす。その分重量が嵩むが実銃のマガジンに実弾をフル装填した重量になっており、重さまでリアルに再現されている

 

チャージングハンドル

 

次世代電動ガンはホップアップ調整の際に、ダミーボルトを可動させるために使用する。ガスブロは初弾の装填時にボルトキャリアを引ききる必要があるためチャージングハンドルの後退量に差異が生じている

 

パワーソース

 

次世代電動ガンはバッテリー(SOPMODバッテリー)を使用する。バットプレートを外し専用のバッテリーを差し込むだけで発射準備が整う。ガスブロはマガジンに専用ガスをチャージする必要がある。使用するマガジンの本数分この準備を行なう必要があるため、マガジンごとのガスの残量の管理も行わなければならない

 


 

次世代電動ガンの内部構造

 

次世代電動ガンはメカボックスというギア類を収納している機関部パーツがロアレシーバー内に収納されている。このパーツで発射モードの切り替えやBB弾の発射が行なわれる

 

メカボックスを開けると内部には3種類のギアとタペットプレート、シリンダーアッセンブリが顔を覗かせる。エアを圧縮してBB弾を飛ばす構造はエアコッキング式と同じ

 

バッファーチューブ内にはリコイルユニットがレイアウトされている。ピストンが前進する際にウエイトも勢いよく前進することで強烈なリコイルショックを発生させている

 

 

ガスブローバックガンの内部構造

 

ガスブロは実銃同様にテイクダウンできる。ロアレシーバーにはトリガーユニットがレイアウトされており、トリガー及びハンマーの操作、発射モードの制御を行なっている

 

アッパーレシーバー内にボルトキャリアとチャージングハンドルが内蔵されている。ボルトキャリアにはブローバックさせるためのシリンダーとピストンが組み込まれている

 

ホップアップ調整ダイヤルはアッパーレシーバーの先端部分、チャンバーの手前部分にレイアウトされている。本来実銃には搭載されていない機構であり、リアルさを損ねない配慮であるといえる

 

 

操作方法

 

 次世代電動ガン 

次世代電動ガンはバッテリーをストックに収納したら発射準備完了。あとはセレクターレバーをセーフティポジションからセミオート(単発)もしくはフルオート(連射)に操作するだけでBB弾が発射できる

 

 ガスブロ 

ガスブロはまず、ガスを注入したマガジンを挿入する。次にチャージングハンドルを引いてボルトを後退させて初弾をチャンバー内に送り込む。初弾が装填できたらセレクターレバーを切り替えて発射する

 

 

剛性・重量感

 

 次世代電動ガン 

重量は3,150gとガスブロとほぼ同じ。しかし、重量バランスはバッファーチューブ内にリコイルウェイトが内蔵されているため若干リア側に重量を感じる。ハンドガードのガタはなく、しっかり握り込んでホールドできる

 

 ガスブロ 

スペック上の重量は2,935gとなっているが全体的に重量バランスがよく、構えにくかったり違和感は感じられない。フルメタルな外装をしているため、構えた際にガタつきは一切感じられず、安定した射撃ポジションをとることができる

 

 

実射フィーリング

 

 次世代電動ガン 

発射と同時にダミーボルトとリコイルウエイトが可動し、爽快なシューティングを味わうことができる。フルオート射撃の場合、しっかり頬付けして構えないと命中率が低下するほどだ。マガジンも軽量なため複数携行しやすい

 

 ガスブロ 

リコイルショックだけではなくトリガーを引いた瞬間にBB弾が発射されるレスポンスの高さはガスブロでないと体感できない。トリガーフィーリングはシアが落ちるタイミングが掴みやすいため狙って当てやすい

 

 

20mセミオートでの集弾性

 

 次世代電動ガン 

実射性能に関しては市販されている電動ガンの中でもトップクラスの性能を誇る結果になった。このグルーピングであれば30mでもヘッドショットが容易に行なえる

 

 ガスブロ 

実射性能面では次世代電動ガンに譲った結果になった。しかし、20mでこれだけの集弾性をマークできていればサバゲやシューティングでも充分活躍することができる

 

 

※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

 

TEXT:風見れん/アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2025年9月号に掲載されたものです。

 

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