エアガン

2025/08/31

購入する前に知っておきたい ライフルの選び方・買い方「トレンドと購入方法」

 

購入する前に知っておきたい ライフルの選び方・買い方

 

 2025年6月号のハンドガン編に続くライフル編では電動ガン、ガスガン、エアコッキングガンの発射方式別にライフルの違いや選び方を解説。

 


 

ライフルトレンド2025

 

トレンドその1

“進む電動ガンの電子制御化”

 

 電動ガンの弱点であった弾が発射されるまでのタイムラグやスイッチ焼けを防ぐために導入されたETU(電子トリガー)やMOSFETなどに代表される電動ガンの電子制御化は、もともとはカスタムショップのカスタムメニューからスタートし、海外メーカーを中心に2015年前後を境に市販品に搭載されるようになった。海外メーカーから始まったこのトレンドだが、東京マルイも電動ショットガンAA-12にはじまり、次世代電動ガンMk46 Mod.0やMP5A5に電子制御を採用するなど、電動ガンのさらなる実射性能・安全性向上の切り札として捉えられている。今後は電子制御が当たり前になっていくことだろう。

 

東京マルイの次世代電動ガンMP5A5はマイコンで制御する「M-SYSTEM」(マグネティカル・ファイア・コントロール・システム)を採用している

 

G&GアーマメントのTR16 GMS MK1 9”電動ガンは最新のGATE製光学式電子トリガーシステム「ASTER」が搭載されている

 

 

トレンドその2

“さらに進化したオリジナルコンセプト系”

 

 ミリタリー&リアル系が実銃メーカーのオフィシャルライセンスドモデルが当たり前になりつつある一方で、実銃には存在しないメーカーが独自にデザインした「オリジナルコンセプト系」のエアガンは根強い人気を保っている。単なる空想銃ではなく、実銃にありそうなデザインで実用性も高く、自分好みの1挺が欲しい方には最適だ。また、サバゲプレーヤーの要望を取り入れてデザインされたサバゲ専用モデルも登場しており、ユーザーの多様化に伴いかつては異端と呼ばれていたこのようなモデルも受け入れられるようになった。いずれにしても選択肢が増えることはいいことだ。

 

G&GアーマメントのLevAR7ガスレバーアクションは実銃で流行しているモダナイズドレバーアクションライフルをG&Gアーマメント流にアレンジしたもの

 

マガジンハウジング交換機構を採用したC.A.T.のVersatile (ヴァーサテイル) シリーズの最新作Versatile-8 SMG電動ガン

 

 

トレンドその3

“盛り上がる10禁サバゲやエアコキ戦”

 

 各地のサバイバルゲームフィールドで盛り上がっているのが、対象年齢10歳以上の参加者や親子をメインにしたサバイバルゲーム、いわゆる「10禁サバゲ」だ。そのゲームで使われる対象年齢10歳以上(アンダー18)用エアガンにも注目が集まっており、それらの銃に適した0.12gバイオBB弾が品薄状態だという。また、対象年齢10歳以上用のエアガンは弾が当たった時の痛みに抵抗がある方を中心に広まりつつある通称「痛くないサバゲ」でも人気がある。

 

リアルスケールでセミ・フルの切り替えができることから10禁サバゲで人気がある東京マルイの電動ガンLIGHT PRO M4 CQB ブラック

 

18歳以上用モデルと同様の素材を採用した東京マルイの電動ガンRシリーズM4A1R。見た目、重量感ともに10歳以上用モデルとは思えない

 

 

ライフルの購入方法

 

 エアガンはかつてはモデルガン専門店や町の小さな模型屋、おもちゃ屋でしか購入できない、どちらかと言えば敷居の高いイメージがあった。しかし、現在では量販店やネット通販でも気軽に購入できるようになった。購入しやすくなった反面、専門知識に乏しいショップでは売りっぱなし状態であったり、違法な製品が販売されていたり、アフターケアに応じないなど、問題が起きているのも事実だ。一方、自動車のようなメーカー直営のディーラーやダイレクトショップ、アフターケアを専門に扱うサービスセンターのようなものはほとんどない。そのため、故障・破損した場合の対処方法としてメーカーに直接依頼するか、お店から依頼するか、お店で修理してもらうか、最悪の場合個人で対処することになってしまう。ここでは購入先別に特徴を挙げてみた。

 

 

エアガン&ミリタリー専門店

 

 エアガンの購入先としてお薦めできるのが「エアガン&ミリタリー専門店」だ。銃本体やアクセサリー、サバイバルゲーム用品などが豊富に揃っており、店頭で直接製品を手にとって確認でき、専門知識のある店員さんからアドバイスがもらえる。お店によっては試射もでき、修理やカスタムにも応じてくれる。チェーン店から地域密着型の個人店舗まで形態は幅広い。

 

○専門店ならではの安心感

×お店によってスタッフの質・サービスはまちまち

 

 

模型屋&おもちゃ屋

 

 昭和生まれの方ならエアガンやモデルガンを模型屋やおもちゃ屋で買った思い出がある方が大勢いるはずだ。1980年代のエアガン黎明期には、組み立て式のエアガンが売られていたり、プラモデルメーカーが製造したエアガンがあったりしたことから、プラモデルやおもちゃと一緒に売られていた。現在では店舗数は減ってしまったが、エアガン専門店と同等のサービス内容を提供しているところが多い。

 

○地域密着型が多く親近感がある

×年々店舗数が減少傾向にある

 

 

量販店

 

 1980年後半から1990年代にかけて、東京マルイが開発したエアコッキングガン(通称1,900円シリーズ)や電動ガンに端を発したエアガンブーム以来、家電量販店やドン・キホーテなどのディスカウントストアでもエアガンが販売されるようになった。専門店に比べて低価格で販売されている反面、売りっぱなしに近いので、専門性やアフターケアを求めている方には適していない。

 

○価格が安い、手軽に買える

×専門性が求められない

 

 

無店舗販売

 

 近年増加しているのがネット通販をメインにした無店舗販売だ。品揃えも豊富で、専門性をウリにしている店舗も多い。手軽に入手できる一方、パソコンやスマホで見たものとは違った製品が送られてきたり、破損・故障した際のアフターケアでトラブルになることもある。特に海外メーカー製品に関するトラブルが多く、購入者が泣き寝入りする場合もある。ネット上での評価が高い店舗を選びたい。

 

○お店に行かなくても購入できる

×アフターケアがまちまち

 

 

リサイクルショップ

 

 リサイクルショップといえば中古の家電品や日用品、衣類が売られているイメージが強いが、エアガンも並んでいることがある。低価格が魅力的だが、あくまでもユーズド品なので、基本的にノークレーム・ノーリターンであり、品数や程度は店舗によってまちまちだ。チェーン店の場合は相場が決まっている。ただ、お買い得品が並んでいることがあったりするので、リスクを承知のうえ購入しよう。

 

○低価格、商品によってはお買い得

×ノークレーム・ノーリターン

 

 

ネットオークション/個人売買/フリーマーケット

 

 無店舗販売と並んで盛んなのが、ヤフーオークションなどのネットオークションや個人売買だ。中古品を安く手に入れたり、ショップでは販売していない商品を購入したりするのに便利だ。ただし、リサイクルショップ同様、ノークレーム・ノーリターンがほとんとで、トラブルが起きた場合に解決できない可能性もある。また、違法品が販売されていることもあるので注意が必要だ。

 

○ほしいものが入手できる可能性

×違法品が販売されていることもある

 

 

エアガン&ミリタリーイベント

 

 専門店や個人が出店したエアガン&ミリタリー関連のイベントが年に数回開催されている。店舗よりも低価格だったり、限定品の販売、普段はネット通販のみのショップが出店していることがあるなど、メリットも多い。また、いろいろなショップが集まっているので、ほしかったものが手に入る可能性もある。購入後にトラブルが起きた場合は、イベントで買ったことを伝えれば対処してもらえる。

 

○普段手に取れないものが見れる・買える

×作動確認や試射ができない

 

 

 エアガン購入時のポイント 

●購入する商品を手にとって確認できるか
●商品説明は丁寧・正確か
●作動確認・試射ができるか
●アフターケア・保証の有無
●消耗品・オプション品が購入できるか

 

 

TEXT:毛野ブースカ、風見れん

撮影協力:バトルシティ

 

この記事は月刊アームズマガジン2025年9月号に掲載されたものです。

 

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