2022/06/12
知っておきたい!! ショットガンの基礎知識【初心者向け】
ショットガンとひとくくりに言っても、現在市場には特徴や特性はもちろん、パワーソースの違いや発射機構に関してはまさに多種多様なショットガンが流通しており、初心者にとってはとっつきにくいと感じるかもしれない。そんな不安を解消すべく、このコーナーでは代表的なモデルを参考にショットガンの特徴や魅力を解説しよう。それぞれのショットガンの特徴を見極めて自分に合ったショットガン選びの参考にしてみてほしい。
ショットガンのパワーソースは大きく3つに分けられる
エアコッキング
ショットガンの中で最もスタンダードな作動方式がエアコッキング式だ。ガスやモーターを使わず、手でフォアエンドを引いてピストンをコッキング、トリガーを引くとピストンが前進して空気を圧縮してBB弾を飛ばすという仕組みだ。このモデルはショットシェル型のマガジンにBB弾を装填し、3発同時にBB弾が発射できる。コッキングは少々重いが、トリガーを引き続けたままフォアエンドを前後させると連続して発射できるラピッドファイア機構が搭載されている。
ガス
ガスタンクに低圧ガスを充填し、ガスの圧力でBB弾を飛ばすのがガス式だ。ガスを使用するのでランニングコストがかかるのと、外気温が低いとガスの圧力が低下して連射し続けると弾速が下がりやすいデメリットもあるものの、エアコッキング式に比べてコッキングが軽く連射しやすいのがメリットだ。東京マルイのガスショットガンは3発同時発射と6発同時発射が切り替えられる機構が備わっている。
ライブカート式ガス
マルゼンのライブカート式ショットガンは実銃と同様のリアルな装填・排莢アクションを楽しめる。ショットシェルにはBB弾を1~3発詰め込むことができ、このM1100はオートマチックタイプで、ローディングゲートからシェルをチューブマガジンに給弾し、コッキングハンドルを引いてシェルを装填、トリガーを引くとBB弾の発射と同時にダミーボルトが勢いよく後退し、ショットシェルが排莢される。まるでモデルガンのような楽しみ方ができる。ただしサバイバルゲームではカートをなくしやすいので注意が必要だ。
電動
バッテリーを動力源にしてモーターでピストンをコッキングしてBB弾を発射するのが電動ガンである。通常のショットガンは1発撃った後にポンプアクションを行なって次弾を装填、コッキングをしなくてはならないが、電動ガンは自動的に装填、コッキングされるので素早く連射できる。さらに東京マルイの電動ショットガンは3発同時発射に加えて秒間約10発のフルオート射撃が可能だ。バッテリーが別途必要なのと本体重量が4.4kgと重めだが、圧倒的な弾幕による制圧力を一度味わったら病み付きになるだろう。
ショットガンに使用されるマガジンとは?
ショットガンにおいて最もスタンダードなマガジンがショットシェルをイメージしたショットシェル型マガジンだ。装弾数は30発程度のものが多く、エアコッキング式とガス式に用いられることが多い。
ボックスマガジンはマルゼンのCA870シリーズなど単発発射機構を備えたモデルに用いられることが多い。チューブラーマガジンはKTWのイサカM37シリーズに使用されており、46発という装弾数の多さが魅力だ。
電動ショットガンSGR-12に採用されている透明なアウターケースからダミーのショットシェルが見えるリアルなボックスマガジン。装弾数も96発と多めだが、フルオートで撃つとあっという間に空になってしまう。
マルゼンのライブカート式ショットガンシリーズに対応したショットシェル。シェルの内部は中空構造となっており、弾頭側からBB弾を1~3発装填できる。発射時にガスがシェル内に流入することでBB弾が発射される。
作動方式の違い
ショットガンには「ポンプアクション」と「レバーアクション」という2種類の作動があり、現在主流なのはポンプアクション式のものだ。他にもオートマチック式やボルトアクション式があるが、ここでは割愛させていただく。
ポンプアクション
ポンプアクションはショットガンのなかで最もベーシックな作動方式だ。バレル下部に備わったフォアエンドをサポートハンドで握り…
後方に引くとハンマーがコッキングされて…
フォアエンドを前進させるとマガジンから弾が送り込まれてボルトの前進とともにチャンバー内に弾が装填され射撃準備が完了する。発射後はフォアエンドを引くとボルトが後退してエンプティケース(空薬莢)が排出される。
レバーアクション
ウィンチェスターライフルなど西部開拓時代に登場したライフルを中心に採用されている作動方式がレバーアクションだ。
グリップの近くに備わった楕円形のレバーを手で下げるとボルトが後退してハンマーがコックされ、同時にマガジンから弾が送り込まれる。
レバーを元の位置に戻すとボルトの前進とともにチャンバー内に弾が装填されて射撃準備が完了する。発射後はレバーを下げるとボルトが後退して空薬莢が排出される。
TEXT:津軽太郎/アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2022年6月号 P.26~27をもとに再編集したものです。