2019/06/01
タナカ「三八式歩兵銃&騎兵銃Ver.2グレースチールフィニッシュガスガン」製品レビュー
重厚感溢れる表面仕上げと高い実射性能を得てグレードアップ
三八式歩兵銃Ver.2 グレースチールフィニッシュ
三八式騎兵銃Ver.2 グレースチールフィニッシュ
※実射シーンとインプレッションはこちらの動画をご覧ください。
●ガスマガジンタイプにVer.2が登場
タナカの数あるラインアップの中でもフラッグシップモデルといっても過言ではないのが三八式歩兵銃だ。ガスマガジンタイプのガスガンとモデルガンがあり、特にガスマガジンタイプのリアルなボルト周りの形状と軽快なボルトの操作感から発売以来多くのマニアの支持を受けている。そんな三八式歩兵銃のガスガンがVer.2となって登場する。
レシーバー上面には実銃同様に「三八式」の刻印と菊花紋章が刻まれており、2つの穴は異常砲圧時のガス抜き用の穴だ
レシーバー左側の刻印。左から○で囲まれたカタカナ(=ラ)はいろは順で製造ロットを示し、シリアルナンバー、小倉工廠製であることを示すマークが刻まれている
倒した状態でも照準可能なラダータイプのリアサイト。右が歩兵銃、左が騎兵銃。騎兵銃は射程距離が短く設定されている
同社のガスマガジンタイプのボルトアクションライフルシリーズのVer.2化は初となる。着脱式マガジンにガスタンクとガス放出バルブを設けるシステムを導入し、ガスボルトアクションライフルの常識を打ち破ったガスマガジンタイプ。Ver.2化よりガス効率が見直され、今まで以上に手応えのある撃ち応えを実現している。撃つだけではなくボルトを操作する楽しみがあるのもガスマガジンタイプの醍醐味だ。
マガジンを抜き、レシーバー左側にあるボルトストップを引きながらボルトを後退させると実銃同様にレシーバーから取り出せる
ガスブローバックガンのようにガスタンクとガス放出バルブが設けられた着脱式マガジン。装弾数は10発
マガジンハウジング前方にホップアップ調整用のスクリューが設けられている
●オールドテイストな白磨き仕様のボルト
実射性能だけではなく表面仕上げもグレードアップされた。バレルやレシーバー、ボルトなどの主要パーツには当時の錆防止を目的とした青黒い鉄染めをイメージしたタナカ独自のグレースチール仕上げが施されている。実銃と同じ合わせ式のストックは木目を際立たせて経年変化による渋みを再現したブラウン仕上げ。さらにボルトやボルトハンドル、セーフティは初期型に見られる「白磨き」を再現したシルバーメッキ仕上げも施している。
湿気などによる反りを防ぐために上下で異なる木目を組み合わせた「合わせ式」が再現されたストック
騎兵銃はフォアエンド同様、ストックのスリングスイベルも左側(歩兵銃は下側)に移設されている
グレースチール仕上げのレシーバーと白磨き仕上げを再現したボルト。実銃は鋼鉄製のボルトを磨き上げたものだったため美しい反面、錆びやすかったという
グレースチール仕上げのスリムなバレル。フォアエンドはマズル付近まで延びている
醸し出す雰囲気はまさに歴戦の猛者そのもの。手にした時の重量感、木製ストックならではの温かみのあるフィーリングも申し分ない。先行して三八式歩兵銃がリリースされ、次いで三八式騎兵銃が加わる。マニアならぜひ手に入れておきたい逸品だ。
DATA
三八式歩兵銃
- 全 長:1,280mm
- 全 高:180mm
- 全 幅:99mm
- 重 量:3,450g
- 装弾数:10発
- 価 格:¥98,000
三八式騎兵銃
- 全 長:990mm
- 全 高:180mm
- 全 幅:90mm
- 重 量:2,900g
- 装弾数:10発
- 価 格:¥91,000 (6月中旬発売予定)
- お問い合わせ先:タナカ
TEXT:アームズマガジン編集部
この記事は月刊アームズマガジン2019年7月号 P.66~67より抜粋・再編集したものです。