2025/01/19
フィールドを駆ける! サバイバルゲームの装備を研究しよう!! 日本最大級のミリタリーフォトセッション「ZERO OPERA TORS 2024」
世界中の装備系コレクターも注目する日本最大のミリタリーフォトセッション
過去数回にわたって開催された「ZERO OPERATORS」シリーズは、装備系プレーヤーでありサバイバルゲーマーでもあった創設者とその有志によって立ち上げられ、ミリタリーフォトセッションにふさわしいロケーションで装備を愛する仲間とともに撮影を楽しむイベントである。
2023年10月22日に開催された「ZERO OPERATORS NOT FINAL」から約1年後となる2024年10月20日、日本で開催された装備系撮影会の会場としては最大規模の東京ドーム10個分以上の広大な敷地を持つ千葉県鋸南町に会場を移して「ZERO OPERATORS 2024」が開催。当日は約150名の参加者が集まりロケーションを生かした撮影が各所で行なわれた。
ここではイベントで撮影された貴重な写真をもとに、ミリタリーフォトセッションに参加する方法と、多くの方が興味を持っているアメリカ軍特殊部隊のスタイリングを楽しむうえで知っておきたい各部隊の特徴とその任務について解説する。
ドレスコード
ミリタリーフォトセッションで重要なドレスコードとは、シチュエーションに応じた服装の基準やルール(服装規定)のことであり、その場の雰囲気を壊さず、他の参加者の気分を害さないために定められている。例えばグループ撮影時にドレスコードを規定することで同じ参加者が集まり、イメージの沿った撮影が可能になる。ドレスコードはリアル、フィクションを問わず重要だが、特にリアルスタイリングの場合、自分が再現したいスタイリングに用いる装備やアイテムが間違っていないかどうか(設定どおりか)細かく考証しなければならない。
今回のZERO OPERATORS 2024のドレスコードは「1990年以降の装備でOK」ということで軍系の特殊部隊装備からLE装備、退役軍人系、UO(アンノウン・オペレーター)、FW(フィクション・ウォーリア)までリアル、フィクションを問わない形式だった。
Military Photo Sessionとは?
ミリタリーフォトセッションとは、サバイバルゲームのように参加者どうしが撃ち合うのではなく、ドレスコードに則したスタイリングを身にまとった参加者が集い、写真撮影のみに特化したイベントである。このため、通常のサバゲイベントとはルールやレギュレーションが異なる。
まず安全管理に加えて、今回のイベントのようにサバイバルゲーム専用フィールドでない場所で開催されるため、電動ガン用バッテリーやガスガン用ガスボンベ、BB弾の持ち込みは禁止されている。もちろんBB弾を発射することは厳禁となっている。一方で、サバイバルゲームでは持ち込めないが、スタイリングに不可欠なアイテムの持ち込みは許されている。ミリタリーフォトセッションイベントはサバイバルゲームとは違う楽しみ方が体感できるのだ。
過去に本誌で取り上げたことがあるZERO OPERATORSを主催するKJさん。彼は「ミリタリーオールドスクール」というジャンルを得意とし、アメリカ陸軍特殊部隊デルタフォースのスタイルを好んでいる。
今回は2000年中期に極少数納品されたPARACLETEのSOF BDUセットと呼ばれるデザート3カラーパターンのカスタムBDUの上下に、スリックタイプのアーマー、PARACLETEのライフルマガジンポーチ、ピストルマガジンポーチ、ラジオポーチを装着したBLACKHAWKのベストを着用。プライマリーウェポンはナイツのサプレッサーとMAGPUL PRSストックを装着したSR-25をチョイス。靴や小物まで当時の物を装着していることにも注目したい。イベントの参加者の多くがアメリカ軍特殊部隊カテゴリーで参加した。
United States Special Operations Command
1987年4月16日に設立したアメリカ特殊作戦軍(United States Special Operations Command=USSOCOM)。USSOCOMは統合特殊作戦コマンド(Joint Special Operations Command)、陸軍特殊作戦コマンド(United States Army Special Operations Command)、海軍特殊作戦コマンド(Naval Special Warfare Command)、海兵隊特殊作戦コマンド(Marine Corps Forces Special Operations Command)、空軍特殊作戦コマンド(Air Force Special Operations Command)といった陸軍、海軍、空軍、海兵隊の各特殊作戦コマンドを統合指揮している。ここではUSSOCOMの主要活動であるダイレクトアクション、特殊偵察、治安部隊支援、非正規戦、心理戦などの活動に従事している隊員をイメージした参加者を集めてみた。
Direct Action

Special Reconnaissance

Security Force Assistance

Unconventional Warfare

アメリカ特殊作戦軍の活動内容は、その他にも民事作戦、人質救出と奪還、対反乱作戦、軍事情報支援、テロ対策、大量破壊兵器への対策、対外人道支援といったものがある。USSOCOMに関わるスタイリングを行なう場合、まずは自分が所属するコマンドをどこにしたいのか、そのコマンドが行なう任務はどういうものか、そこから考察してみることもスタイリングを構築するうえで重要である。
Joint Special Operations Command
統合特殊作戦コマンド(JSOC)はアメリカ軍の「Tier1」と呼ばれている。Tier1のティアとは「階層」という意味があり、Tier1は一般的に階層構造の最上位を示す言葉だ。アメリカ陸軍特殊部隊1st SFOD-D(通称デルタフォース)やISA(アメリカ陸軍情報支援活動隊)、アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズチーム6、アメリカ空軍特殊部隊24th Special Tactics Squadron(第24STS)を束ねる組織として有名だ。JSOCのユニットは最新装備と銃器を手にアメリカの敵を追跡するハンターだ。
The 1st Special Forces Operational Detachment-Delta
アメリカ陸軍における対テロ特殊部隊である1st SFOD-D (The 1st Special Forces Operational Detachment-Delta)は、JSOCの指揮下で作戦を行うSMUs (Special Mission Units : 特殊任務部隊)だ。名称は随時変更される秘匿性の高い部隊であるがゆえに、報道写真や退役した隊員の写真といった断片的な情報からそのスタイルを推測していくしかない。特徴としては、どの時代もメーカーのプロトタイプや自分たちでカスタムした装備を多用している印象が強い。彼らの任務が他の部隊とは違うため、それに合う最良なものを使うためなのかもしれない。
United States Naval Special Warfare Development Group
1980年11月に創設されたSMUsであるアメリカ海軍における対テロ特殊部隊であるシールチーム6は、冷戦下の混乱した世界情勢に合わせたかのように活動を始めたテロリズムに対抗するべく組織された。デベロップメントグループという名称通り、数多くのメーカーの装備やBDUを使用しているが、彼らが採用しているAOR(Area Of Responsibility)と呼ばれるカモフラージュパターンの中でも特に写真の参加者が着用しているデザートパターンのAOR1を用いたコンバットスーツ(コンバットシャツ&パンツ)や装備は彼らの代名詞といえる。
24th Special Tactics Squadron
アメリカ空軍特殊部隊24th Special Tactics Squadron(第24STS)は、アメリカ空軍特殊作戦コマンド(AFSOC)の地上部隊であり、JSOCの指揮下で作戦を遂行する。Tier1の作戦行動に航空支援や戦闘救護活動などを行なう関係上、攻撃力の高い武器と装備を使用するが、最大の武器である航空支援を行なうための大型通信機器を含めた専門機材を携行している。
U.S.Army Special Forces
U.S. Army Special Forcesは第1特殊作戦コマンドに通称グリーンベレーを擁するUSASOC (アメリカ陸軍特殊作戦コマンド)傘下の特殊部隊だ。マルチカムパターンやアメリカ陸軍が制式採用しているOCP(オペレーショナルカモフラージュパターン)のウェアと装備を主に使用しつつ、ダイレクトアクションから同盟国との共同訓練まで幅広い任務を遂行するため、それに対応できる汎用的なスタイリングが彼らの特徴だ。
U.S.Army 75th Ranger Regiment
第75レンジャー連隊はUSASOCの傘下の部隊で、通常作戦と特殊作戦の両方に対応でき、さらに緊急即応部隊として世界中に展開することができる。オールラウンドプレイヤーのような部隊特性はアメリカ軍の中でも特異な存在である。年代ごとに支給された装備は異なるが、現在はマルチカムパターンが主流となっており、彼らの特徴といえるレンジャーグリーンカラーの装備を使う隊員もいる。
CST(Cultural Support Team)
Cultural Support Team(CST)は、女性兵士によって構成されたチームだ。USSOCOM傘下の特殊部隊に帯同して女性にしかできない任務を遂行したCSTは2009年の発足から2014年の活動終了時まで「Cultural Support Program(文化支援プログラム)」に基づいて部隊が編成されていた。特殊部隊に帯同するため男性と同様の装備を携行したり、女性や子供たちと交流するために現地で馴染みやすいスタイルを選ぶなど、一般的な女性兵士とは異なるスタイリングが特徴だ。
Marine Raider Regiment (MARSOC)
Marine Raider Regiment (MRR)の前身組織であるMARSOC(アメリカ海兵隊特殊部隊作戦部隊コマンド)は2006年2月14日に創設された。Marine Raidersの実働部隊であるMarine Special Operations Teams(MSOTs)の代表的なスタイリングは、ウッドランドパターンのコンバットスーツにタンカラーやマルチカムの組み合わせだった。その後、ウェアもマルチカムを使用していたが、ウェアはMARPAT、装備はODに切り替えるという噂もある。アメリカ海兵隊らしい独自路線は継続するようだ。
United Kingdom/Rzeczpospolita Polska/Republic of Korea
アメリカ軍特殊部隊カテゴリーでの参加者が多い中で、デザートDPMと3カラーデザートパターンウェアを着用したイギリス特殊部隊と、ポーランド迷彩Wz.93の砂漠仕様ウェアを着用のポーランド特殊部隊の隊員、さらに韓国軍採用のデジタルカモフラージュパターンのウェアと装備を着用した大韓民国国軍兵士の姿を見ることができた。最近ではアメリカ軍以外のライフルやハンドガンがトイガン化される機会が多いのに加えて、装備についてもショップや個人バイヤーを通しての入手が容易になり、様々な国のミリタリースタイルを目にする機会が増えた。
PICKUP ITEMS
Mk46やMk48のような分隊支援火器(SAW)や軽機関銃、DMR(ディジグネイテッド・マークスマン・ライフル)やバレットのようなアンチマテリアルライフルなど、通常のサバイバルゲームでは運用に工夫が必要なエアガンが、ミリタリーフォトセッションにおいて重量な役割を担っている。銃本体に加えて各種アクセサリーも撮影の小道具として見栄えするものが装着されている。スタイリング同様に普段見ることがないトイガンを見ることができるのもミリタリーフォトセッションならではと言える。

ZERO OPERATORSは一見すると敷居が高そうに思えるが、実際に参加している方たちはみなさんフレンドリーで、リアル、フィクションを問わないドレスコードは装備好きなプレーヤーなら参加しやすい。まずはZERO OPERATORSの公式サイトにアップされているドレスコードに即した洗練されたスタイリング画像の中から気になったものをピックアップして、それを参考に自分自身のスタイルを作ってみよう。そしてイベントに参加して、同じスタイリングの方たちとの交流を通じてさらにブラッシュアップしてほしい。
主催のKJさんは「参加基準は装備に興味さえあればOKです。実物レプリカは一切問いません。皆で集まって交流するだけでも楽しいです。また、どんなカメラでも撮影(参加費無料)で参加も可能です。まずは見学がてら遊びに来て頂き、さらに装備に興味を持っていただければ、良き仲間となれると思います」とコメントしている。
この記事が次回開催時の参加者の増加に繋がれば幸いだ。
TEXT:Ghost(Ghost in the Dark)
PHOTO:いな / ドンキー
主催:ZERO-OPERATORS
開催日:2024年10月20日(日)
この記事は月刊アームズマガジン2025年2月号に掲載されたものです。
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