エアガン

2024/11/19

MP5モダナイズドカスタム3挺を撃ち比べ! フィールドインプレッション

 

モダナイズドMP5電動ガン3挺を撃ち比べ!

 

 

 近年実銃におけるMP5のモダナイズドカスタムの波がトイガンにも押し寄せている。特に海外メーカーからトレンドを取り入れたオリジナリティ溢れるモデルが続々リリースしている。ここでは前回紹介したG&Gアーマメント、ICSエアソフト、BOLTエアソフトのモダナイズドMP5それぞれの実射性能を徹底チェックする。

 

 

 

ユーザビリティチェック

 

コッキングハンドル/ハンドガード

 

 3機種ともにコッキングハンドルは金属製であるため、HKスラップの動作を気兼ねなく行なうことができる。また、MPR-9 P.E.A.K.E.R.はボルトを後退させた位置でリコイルをオミットして射撃できるギミックも搭載されている。

 

G&Gアーマメント TGM R5 ETU電動ガン

 

ICSエアソフト CES-P MS1 S3 SFSストック電動ガン

 

BOLTエアソフト MPR-9 P.E.A.K.E.R.

 

 

マガジンキャッチ/マガジン

 

 TGM R5 ETUはプッシュ式のマガジンキャッチに変更されており、AR15系の銃に近い操作感が特徴。他2機種はセンターレバー式のため、サポートハンドでマガジンを掴み、親指でレバーを操作してマガジンを交換する。

 

G&Gアーマメント TGM R5 ETU電動ガン

 

ICSエアソフト CES-P MS1 S3 SFSストック電動ガン

 

BOLTエアソフト MPR-9 P.E.A.K.E.R.

 

 

グリップ/セレクターレバー

 

 3機種ともにセレクターレバーのアングルやポジションに違いはあれど、グリップした手の親指で操作が行なえる。また、共通してアンビセレクター仕様であるため操作性が高い。CES-P MS1 S3 SFSストックには標準でラバーグリップが付属する。

 

G&Gアーマメント TGM R5 ETU電動ガン

 

ICSエアソフト CES-P MS1 S3 SFSストック電動ガン

 

BOLTエアソフト MPR-9 P.E.A.K.E.R.

 

 

ストック

 

3機種それぞれ異なる形状をしているが、使い心地に差を感じることはなく、しっかり頬付けしてサイティングできた。CES-P MS1 S3 SFSストックはチークパットの高さも調整が可能であるため、多様な光学機器に対応可能な柔軟さを備えている

 

G&Gアーマメント TGM R5 ETU電動ガン

 

ICSエアソフト CES-P MS1 S3 SFSストック電動ガン

 

BOLTエアソフト MPR-9 P.E.A.K.E.R.

 

 

20mのセミオートでの集弾性

 

G&Gアーマメント

 

 

 M-LOK規格のスリムなハンドガードのため、サポートハンドで握り込みやすく、ハンドリング性能は良好。このことは実射性能にも反映されており、両テスターともに全弾を得点圏にグルーピングさせた。射手の腕前もさることながら、高い集弾性を確認することができた。

 

 

 

ICSエアソフト

 

 

 毛野ブースカの外れた3発は弾道のクセを読みきれていなかったことが原因。順応した後のグルーピングはマシンスペックの高さを表している。風見れんのリザルトも良好である。アイアンサイトでここまで当たればサバイバルゲームでも充分に活躍することができる。

 

 

 

BOLTエアソフト

 

 

 検証においてはハードなリコイルショックがデメリットとなると思われたが、20mのトライアルで最も高いグルーピング性能を記録した。また、グルーピングパターンに上下のバラつきがほとんどないことがポイントであり、弾速が非常に安定していることを表している

 

 

 

30mのセミオートでの集弾性

 

G&Gアーマメント

 

 

 フロントサイトの上部が切り落とされたデザインのため視野を確保しやすく、アイアンサイトであってもサイティングしやすかった。屋外で微風が吹く環境で、0.2g弾を使用したトライアルであったが、ほぼすべての弾をマンターゲットに着弾させることができた。

 

 

 

ICSエアソフト

 

 

 両テスターともに9発をマンターゲットに着弾させることができた。アイアンサイトでも高い集弾性が記録できるのは、マシンスペックが高くなければ実現し得ない。ホップ性能も良好であり、0.25gや0.28gといった重量弾にも対応できる性能が確認できた。

 

 

 

BOLTエアソフト

 

 

 20mのトライアルと同様に今回の検証で唯一リコイルショックが搭載されたモデルでありながら、高い命中精度が得られることが確認できた。リコイルショックをコントロールできれば、より良い結果になったはずであるため、実戦ではフォアグリップを装着したい。

 

 

 

MP5モダナイズドカスタム3挺総評

 

G&Gアーマメント TGM R5 ETU電動ガン

 

エアガンとしての実用性を追求したオリジナルモデルを得意とする同社らしく、このモデルも一見すると奇抜そうに見えるが、実際には非常に使い勝手がいい。特にARP556 3.0などに採用されているフォールディングストックは構えやすく、非常に優れたデザインである。また、ETU搭載なのでトリガーフィーリングも申し分ない

 

全体的に実在しそうなデザインとなっていることに好感が持てる。特にロアレシーバーはAR15系の要素も取り入れられており、MP5系に対する練度に自信がなくても操作が行ないやすい。また、充分な実射性能を備えながら、ストックを畳むとリュックにすっぽり収まるサイズ感であるため、電車移動のユーザーには非常にありがたい

 

 

ICSエアソフト CES-P MS1 S3 SFSストック電動ガン

 

オリジナルデザインの電動ガンを得意とする同社の中でも洗練された印象が強いこのモデル。グリップの滑り止めやフォールディングストックはシューター目線で作られており、使い心地は上々。ピカティニーレールのハンドガードでも充分だが、M-LOKスロットを採用するなど今後のモディファイを期待したい

 

ICSらしさが存分に味わえる1挺である。リトラクタブルストックのロッドが通るレシーバー側面の溝を専用パーツで埋めてしまうなんて発想はどこのメーカーにもない。内部パーツは非常に高性能であり、バッテリーを接続すると自動で適切な位置にプリコックを設定する電子トリガーが採用されている

 

 

BOLTエアソフト MPR-9 P.E.A.K.E.R.

 

外観は他の2挺に比べて地味な印象を受けるが、モダナイズドカスタムとしては必要にして充分なもの。BOLTエアソフトらしい剛性感溢れるボディと小気味よいリコイルショックは撃っていて楽しい。実射性能も素晴らしく、フォアグリップや光学機器を装着すればさらに実射性能が上がるだろう

 

よくぞKACタイプのハンドガードを採用してくれた! と思わずガッツポーズをしてしまった。これこそ私の思うモダナイズドMP5であり、あえてストレートタイプのマガジンを採用したことも定番外しのようで好印象。実射性能も文句の付けようがない。一世代前のモダナイズドMP5の決定版と言える

 

 

※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

 

TEXT:風見れん/アームズマガジンウェブ編集部

撮影協力:ユニオンベース 、Condor Outdoor Japan 

 

この記事は月刊アームズマガジン2024年11月号に掲載されたものです。

 

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