2024/04/01
日本軍で唯一制式採用されたサブマシンガン「S&T 一〇〇式機関短銃(改修三型) フルメタル電動ガンリアルウッド」
一〇〇式機関短銃の初期型を電動ガン化
三八式歩兵銃や九九式短小銃、九六式軽機関銃など小銃や機関銃を主力兵器としていた日本軍の中で、唯一制式採用された短機関銃(サブマシンガン)が一〇〇式機関短銃(以下一〇〇式)である。ドイツのMP18(ベ式自動拳銃)やオーストリアのシュタイアーMP34(ス式自動拳銃)は海軍陸戦隊で採用されたものの、国産の機関短銃は一〇〇式だけである。
実銃の一〇〇式は、南部銃製造所(中央工業)が1936年に開発した試製1型、試製2型に始まり、1939年に試製3型が開発される。諸外国の短機関銃に比べてかなり独自性の強かった試製1型や試製2型に比べて試製3型は一〇〇式の原型となったモデルで、筒状のバレルジャケットと左側に水平に突き出たマガジン、円筒形レシーバー、小銃のような木製ストックなど、MP18やMP34などの影響が強く見られるような形状をしていた。このモデルをベースに改修試製3型甲、改修試製3型乙が開発され、改修試製3型乙をさらに改修したモデルが1942年に一〇〇式という名称で採用された。
一〇〇式は初期型、前期型、後期型の3つに分類され、試製が付くものが初期型、一〇〇式の名称になったものが前期型と後期型にわけられる。使用弾は十四年式拳銃などと同じ8mm南部弾、作動方式はオープンボルト/ストレートブローバック方式でフルオートオンリー。湾曲したマガジンの装弾数は30発。落下傘部隊などでの使用を前提としていたためバレル/レシーバー部分とストックが容易に分解できた。広く配備されることがなく終戦を迎え、製造数が少ないことから現存している挺数は極少数だという。
希少な日本軍の短機関銃を電動ガンで楽しめる通好みの1挺
S&Tは一〇〇式のバリエーションの中でも一〇〇式の原型となった改修試製3型乙(改修三型)を電動ガンで初めて再現した。改修三型はバイポッドや分解結合用のテイクダウンレバー、マズルブレーキが備わっていないのが特徴。S&Tは改修三型のフォルムを見事に再現しており放熱孔が開けられたバレルジャケットや着剣装置、円筒形のレシーバーは金属製でストックは実銃と同じく木製。スリムなレシーバーやストック内にメカボックスが巧みに内蔵されており、ストック内にバッテリーコンパートメントが設けられている。
実際に手にしてみると短機関銃としてはやや長いものの、ストックのおかげで構えやすく、タンジェントタイプのリアサイトなので狙いも付けやすい。ショルダーポジションから撃つ際はフォアエンド、腰だめ射撃の際はマガジンをホールドすればマガジンが左側に起因する撃ちにくさは感じない。バイポッドは素早く展開・収納可能だ。
S&Tのこのモデルは他にはない個性的なフォルムを持つ一〇〇式の魅力を存分に味わうことができる。日本軍銃器に興味のある方はぜひともコレクションに加えてほしい。
S&T
一〇〇式機関短銃(改修三型) フルメタル電動ガンリアルウッド
DATA
- 全長:860mm
- 重量:3,800g
- 装弾数:110発
- 価格:¥74,800
- お問い合わせ先:UFC wholesale@ufc-web.com
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TEXT:アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2024年5月号に掲載されたものです。
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