サバゲー

2024/10/22

フィールドを駆ける! サバイバルゲームの装備を研究しよう!!「映画のワンシーンに溶け込むようなフィクション性と、実在する装備のディテールが両立したセットアップ」

 

SURVIVAL GAMERS LABORATORY

 

 

 サバゲーマーを取材し、注目の装備を研究するコーナー「サバゲーマーラボラトリー」。今回ピックアップするサバゲーマーは、マサクロ。近年、FPSや映画、ドラマなどのワンシーンを体感したいと思ってサバイバルゲームを始める方が多い、マサクロがサバイバルゲームを始めたきっかけは、趣味の映画鑑賞が高じたものであった。そんな彼は、映画のワンシーンに溶け込むようなフィクション性と、実在する装備のディテールが両立したセットアップを心掛けている。

 そんな彼の装備を研究し、その魅力を今回はお伝えしていこう。

 

SURVIVAL GAMER:マサクロ 

 

 

 

CONCEPT:CINEMATIC

 

 

 マサクロのスタイルの主たるコンセプトは「シネマティック」。そのスタイルは、私服とギアをテーマに、アクション映画に登場しそうなコバートオペレーターをイメージしている。最近の欧米諸国で公開されているアクション映画やネット配信ドラマでは、ミリタリーアドバイザーやプロデューサーに元軍人や法執行機関職員が関わっていることが多い。

 

 そのためストーリー展開やガンアクション、スタイリングなど彼らの経歴に裏打ちされたリアルなものになっている傾向がある。マサクロは目指しているコバートオペレーターが活動するミッションは公にはならないため、ミッションに参加しているオペレーターのスタイルの参考資料としてそうした映像作品からヒントを得ることで、理想のスタイルを完成させるための近道としている。

 

 

GUN&EQUIPMENT

 

 

 「今回の装備は私服を生かすシチュエーションとして『街中でのコンシールメント』というテーマで『ひとつのバックパックに装備をすべてコンシールドした状態で目標地域に潜入し、現地で装備を展開してミッションを遂行する』という流れを想定しました」


 コバートミッションを行なう際に重要なことは周囲に溶け込むことである。チェック柄のシャツとブラウン系のボトムにバックパックを背負うスタイルは、人目を引くことがなく街中にいる一般人と見分けがつかない。

 

バックパックとチェストリグの組み合わせが今回のスタイリングの重要なカギとなる。ミッション実行時に装備を素早く展開でき、かつミッション遂行のための戦力を落とさないようにするため、サードラインとセカンドラインの統合や、チェストリグのフロントパネル拡張機能などの工夫がなされている

 

Gear

  • TMC SpiritusタイプMicroチェストリグ 
  • V_XV Concepts The Strap
  • ChaosAirsoft 9BANGタイプスタングレネード
  • No Brand SOCPスタイルダミーダガー
  • Airsoft Artisan SUREFIRE SOCOM556 RC1タイプサプレッサー
  • No Brandメディックシザー 
  • FMA止血帯 
  • セカンダリーウェポン(G17)
  • Motorola xts-5000(特小加工済み)
  • No Brand PTTイヤホン 
  • LEATHERMAN REBAR 
  • Sharpieブラック
  • カービン用スペアマガジン(滑り止めにラグビーテープ巻き)
  • ハンドガン用スペアマガジン 
  • カラビナ 
  • 黒テープ
  • MYSTERY RANCH URBANASSAULT 21L

 

 

 

バックパックに収納していた装備を装着して銃を手にした戦闘時のスタイリング。ウェアはごくありふれたデザインとカラーリングでありながら機能性に優れ、必要以上に目立たないロービジ効果が期待できるものを選ぶ

 

「街中に溶け込む」ことを前提に、機能性に優れたトレッキングシューズを使う場合、ストリートファッションを意識してスニーカーのようなローカットモデルを選びたい

 

WEAR

  • ARC'TERYX Small Bird Hat
  • SHEKKIN GEARS DBTタイプ NSWモデル チキンプレートキャリア
  • UNIQLO ブロードシャツ/ウルトラストレッチカラージーンズ
  • SALOMON XA ROGG2 GTX
  • MTM SPECIAL OPS "BLACK HAWK

 

 

ハンドガンはチェストリグに収納し、ライフルはテイクダウンしてバックパックに収納することで、作戦展開直前まで銃器を携行していることを悟られないようにする。実銃同様にテイクダウンすることでアッパーとロアを分離できる東京マルイのガスブローバックガンM4A1 MWSの特徴を生かしている

 

RIFLE:東京マルイM4A1 MWS

  • Angry Gun BCM ハンドガード10inch 
  • BCM QD End Plate
  • SAA ScalarWorks Peakアイアンサイト
  • SAA ScalarWorks Leapマウント1.54
  • Evolution Gear Aimpoint T2 
  • Airsoft Artisan SureFireタイプハイダー
  • WADSN M600Cタイプ フラッシュライト
  • No Brand ライト用オフセットマウント


HAND GUN:東京マルイG17 GEN5 MOS

  • R技研マルチマウント 
  • DCI Guns ハイサイト
  • SOTAC GEAR SROサイト 
  • No Brand レプリカ XH35
  • GUARDER マガジンバンパー

 

 

CHECK POINT

 

 

装備の展開スピードと携行量の確保

 

 

コンシールド状態から素早い装備の展開を実現しつつ携行量を確保するためMYSTERY RANCH URBANASSAULT 21Lをチョイス。さらにショルダーストラップにチェストリグ連結用のバックルとウェビングを独自に追加。それによりチェストリグとバックパックが直結可能となった

 

MYSTERY RANCH URBAN ASSAULT 21Lはミリタリー仕様のアサルトバックパックをベースにタウンユースを意識したバックパックである。アサルトシリーズの特徴といえる3ジップデザインにより内部へのアクセスが容易で、ワンデイユースを意識した適度なサイズ感から一般ユーザーにも広く浸透している。そのため、街中で見かけても目立つことはない

 

 

装着するフロントパネルもV_XV Concepts The Strapで側面のデッドスペースを埋めて携行量を増やしている。コバートスタイリングでは目立ってしまうベルトキットによるファーストラインを取り入れない代わりにセカンダリーウェポンはチェストリグに収納。右利きの構えの邪魔にならないよう、セカンダリーウェポンを左脇に、ライフル用サプレッサーを右脇に配置してある。スタングレネードは、同列のダガーとの誤操作防止のためにテープでピン留めするなど細部にも拘りがある

 

 

シャツの下にSEALsで愛用されているDBT NSWモデル・チキンプレートキャリアを着用。シャツの下にチキンプレートを着用した状態でチェストリグとバックパックを併用しても違和感がない

 

 

小道具による雰囲気づくり

 

偽造身分のUSパスポートやプロップドル(アメリカ製のラバーバンドで巻いている)に加え、作戦用のスマートフォン、MTM SPECIAL OPS "BLACK HAWK"は、バリスティックバンドに換装し、海外ドラマ『24-TWENTY FOUR-』の主人公ジャック・バウアーが使用したモデルに寄せるなど、装備として見えにくい細部にもシネマティックな要素を取り入れるようにしている

 

 「私服とギアをテーマにしたCasualWearTactics(略称:CWT)というゲームイベントを主催しており、まさに映画のような世界観でサバゲーを楽しめる、特殊なシチュエーションゲームなども用意しています。このイベントや今回の記事で、映画のような装備をセットアップする面白さを広めていけたらと思っています」


 新しいジャンルを開拓していく装備系サバゲーマーのスタイリングは、装備スタイリングを始めたい初心者から装備好きのベテランまで参考になるだろう。

 今後も多くのユーザースタイリングをご紹介していくのでお楽しみに!

 

TEXT:Ghost(Ghost in the Dark)
MODEL:マサクロ 
PHOTO:PASSiVE SHOOT 
SPECIAL THANKS:サバゲーパラダイス

 

この記事は月刊アームズマガジン2024年11月号に掲載されたものです。

 

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