エンタメ

2024/08/11

陸海空ねこの自衛隊日記 第2回「自衛隊東京地方協力本部長にインタビュー」

 

自衛隊をネコの目線から取材!

 

 ある日、とある防衛施設に3匹の猫が迷い込み、そこで面倒をみてもらうことになりました。それぞれ「りくお」「うみすけ」「そらた」と名付けられた猫たち。お守り役の陸上自衛官「陸辺りくべ 周彌あまね」海上自衛官「海瀬かいせ 旭傳あきつぐ」航空自衛官「空本そらもと 祐宇ゆう」を振り回しながら、お気に入りの装備品や手拭いを身に付け、今日も元気に施設を駆け回る日々を過ごしています。
 そんなお気に入りのそれぞれのアイテムを身に着けた「じえねこ」が、今回アームズマガジンの「ねこライター」に就任!
 ねこライター目線での自衛隊に関するレポートをお楽しみください!

 

 

りくお

66式鉄帽がお気に入りの少し丸めなねこライター。真面目な性格。陸上自衛隊を担当

 

うみすけ

水兵帽(猫サイズ)がお気に入りのもふもふなねこライター。マイペースな性格。海上自衛隊を担当

 

そらた

鷲の目型航空眼鏡(猫サイズ)がお気に入りの長身細身なねこライター。考えるより先に手が出る。航空自衛隊を担当

 

 

第2回

自衛隊東京地方協力本部長にインタビュー

 

 アームズマガジン読者の皆様、こんにちは! じえねこの「りくお」「うみすけ」「そらた」と言います! これからぼくたちが「ねこライター」として自衛隊について、ねこ目線でお伝えしていきますのでよろしくおねがいします!

 

りくお早速ですが、今回のテーマは、「自衛隊東京地方協力本部長にインタビュー」です!

 

うみすけそらた自衛隊東京地方協力本部と言えば、略して「チホン」と呼ばれる自衛隊の総合窓口のことで、前回インタビューした「トウチ君」と「さくらちゃん」が所属するところだね!

 

りくおそう、その「チホン」に着任した女性初の東京地本長さんにインタビューするのです!

 

うみすけそらたおおー!

 

 

そらた女性初なの??

 

りくお​実はそうなのです! 新しく就任された本部長にインタビューをするために、ぼくたちは自衛隊東京地方協力本部に行きます!

 

うみすけそらた新しい本部長はどういう人なの?

 

りくお2008年(平成20年)8月1日に第12特科隊第1中隊長に戦闘職種としては初の女性中隊長として着任、2019年(令和元年)8月1日に第9特科連隊長兼ねて岩手駐屯地司令になられたけど、女性として初の戦闘職種の連隊長であり、全国初の女性駐屯地司令になられました。そして2023年(令和5年)2月22日に陸上自衛隊史上初の女性将官かつ防衛大学校(第41期、女性第2期生)出身初の女性将官として女性初の自衛隊東京地方協力本部長に御着任されたんだよ!

 

うみすけそらたおおおおー!「女性初」がいっぱいだ!

 

うみすけすごいひとだなぁ…いまから緊張してきたぁ…

 

そらた新しい本部長は、どういう人なのかインタビューが楽しみだなぁ!

 

 

 じえねこは、東京都新宿区にある自衛隊東京地方協力本部に令和5年12月にご着任をされた自衛隊東京地方協力本部長である横田 紀子(よこた のりこ)陸将補(以下、横田本部長)にインタビュー取材で会いに行くのであった。

 

じえねこの皆さん、いらっしゃい!

 

りくおうみすけそらたこんにちは!

 

りくおお忙しい中ご対応ありがとうございます!

 

そらた本日はインタビュー宜しくお願いします!

 

うみすけ宜しくお願いします(緊張する…)

 

自称「シンプル」な経歴

 

りくお早速ですが、読者へのご紹介のために横田本部長の経歴を教えてください!

 

最初に配属されたのが野戦特科という部隊で、陸上自衛隊には試験を受けるポジションがあり、上級教育を受けて指揮幕僚課程という学校に行きました。そこで2年間学んだあと静岡県にある普通科. 機甲科. 特科の教育訓練を行う富士学校の教官を2年やって、野戦特科の中隊長になりました。
 それが終わって陸上幕僚監部に移動して人事関連の仕事を5年半行いました。その後、富士学校に戻って教官をやって、早稲田大学の大学院に1年間研修に行き専門職修士を取りました。そのあとはまた富士学校に戻って教官をやりました。

 

りくお富士学校の教官を3回ですか?

 

そうなのですよ、富士学校には縁がありますね。学生に教える教官というのは、とても大事なポジションだと思っていて、自分の成長もできました。3回の勤務ごとに全然違ったので、生徒も全然違うし。教官は自分が努力しなかったら教えている人たちに絶対伝わらないというのがあるので、すごく勉強になりました。自分の成長につながったなと思っています。


りくお自分がわからなければ、他の人に教えられないですよね。

 

そういうことですね! 周りからは3回も富士学校に勤務しているので「富士学校好きだろう」と茶化されるのですけど、富士学校には決して手を挙げて行ったわけではない、ということがひとつにはあるのですけど、それを富士学校校長が聞いたら怒られますね(笑)

 

りくお富士学校でそれだけ教えていらっしゃったということが、富士学校にとって必要だったのですね!

 

そう言っていただけるとありがたいですけど、そう思っているかはわからないですよ(笑) ただ野戦特科に勤務していた中で、やはり教育は大事だなと思っていたのと、陸上幕僚監部で人事をしていたのですけど、やはり組織にとって人材育成は大事だなと思ったので、そういう経験を経て2回目3回目の教官というのは非常に大事な期間だったと思います。

 3回目の富士学校が終わったらまた陸上幕僚監部に配置されて、そこで人事教育部の企画班長というのをやりました。その班長というのは、人事教育に関する企画をする役職でした。募集して採用して陸上自衛隊に入った人たちをいかに育成するかとか、その人たちが任期満了や定年になって退官をした後の再就職への活動をしますが、個別の計画は各機能があるのですが、全体的な計画や予算を考えていました。

 それが終わると岩手に赴任をして連隊長を兼ねて駐屯地司令、それが終わったらまた陸上幕僚監部で、今度は広報室長ということで陸上自衛隊の報道対応や広報を2年8か月ほど行いました。その後は昇任をして今の階級になって朝霞にある東部方面総監部で幕僚副長をやって、そののち、今の東京地本長になりました。

 

りくお改めてお伺いすると経歴が凄いです!


経歴は長いですけど、でもシンプルなのですよ! 「人と関わる仕事をしている」ということが大事なのですよね。野戦特科の部隊にいるか、人に関わる人材育成に関わる仕事をしているか、というシンプルな仕事ですね。私は歴代の東京地本長の中では珍しい方だと思います。
 他の地本長の皆様は、どちらかというと防衛正面とかそちらをやってきた方が多いと思いますが、ほぼほぼ人事正面だけできているのは珍しいと言えば珍しい、ユニークと言えばユニークですね。

 

りくお広報を経験されているから広報をわかっているということで頼もしいと思いますね。

 

そこはどうかわかりませんよ(笑)なぜこの写真を使うの? なぜこの色使いなの?構図が…とか色々うるさいですから(笑)

 

うみすけ…(僕たちの記事も採点厳しそう)

 

そらた広報をわかるからの厳しさですね!

 

そうですね、これで何を伝えたいのかとかありますよね。これは報告文書じゃないよ! とか言いますね(笑)訴えたいことが何かを写真ひとつとってもその一枚で伝わるかということがすごく大事だと思うのですよ。

 そういうもののチェックはうるさいかもしれないですね。

 

りくお最近は、報道やバラエティで自衛隊は取り上げられることが多いので、伝え方は大事ですね。

 

野戦特科


うみすけあの…名前が良く出てきた「野戦特科」とは何ですか?

 

野戦特科というのは、大砲とミサイルを主に扱っている部隊と言ったらいいのかと思います。大きな弾を飛ばして目標に向かって撃つのですけど、その目標が平行に動いているものを撃つのが野戦特科、空中に浮いているものを撃つのが高射特科です。なので、簡単に言うと相手が二次元的に動くのか三次元的に動くのかという違いがありますね。

 

 

高校最後の夏に見たパンフレット

 

りくお自衛隊に入ろうと思ったきっかけは?

 

防衛大学校(防大)に進学したのがすべてのきっかけだと思います。

 

そらたどうして防大に入ろうと思ったのですか?

 

防大を受けたきっかけは、高校三年生の夏に家のポストに防衛大学校のパンフレットと募集案内が入っていたのを見たからです。

 

うみすけそれがきっかけ!?

 

そう、それを見て「なんていい大学なんだ」と思って親に受験をしたいことを伝えると、親からも「いいんじゃない」と言われ、先生にも受験を相談したら「いいじゃないか」と言われて受験できました。

 

そらたパンフレットがきっかけになったのですね。

 

ポスティングしてくれた人が誰かというのも大事なのですけど、自衛隊には募集相談員制度があります。ボランティアで自衛隊の募集に関して協力をしてくださる方がいらっしゃるのですが、近所にそういう人がいてポスティングをしていたということですね。
(※自衛官募集やいろいろな広報に対する援助を個人の厚意に基づいて実施していただいている市民の方々)

 

志望動機:関東に行きたい

 

りくお入隊前と後で自衛隊に対する印象は変わりましたか?

 

そもそも自衛隊に対してイメージがあったわけではなくて、こういう言い方をするのは地本長として良くないと思っているのですけど、正直言うと、まず小さい時から東京の大学に行きたかった、東京に行ける方策を一生懸命考えていた、そこに防大の募集要項とパンフレットが入っていた、なので受験したということで自衛隊に対してなにか凄くイメージがあってとか国防意識に燃えてとかそういうタイプの人間ではなかったので、申し訳ないぐらいの状況なのですけど、中学の社会の先生が、自衛隊というのがあるんだよと授業の中で教えてくれるじゃないですか、そのぐらいでした。
 私は佐賀県出身なのですが、私の住んでいた周りに自衛隊がなかったので自衛官を見ることもなく。ただ、いま思い返すと小中の同級生が自衛隊の看護師になりたいというのを聞いて「自衛隊に看護婦がいるんだ」と思った程度で、パンフレットを見てなんて良いとこだと思って受験しました。

 

りくお防衛大学校は、神奈川県横須賀市にありますしね。

 

神奈川も東京も関東なので関東に行きたいというのが理由ですね(笑)

 

防大はリーダーシップとフォロワーシップを学ぶ場所

 

りくお防大はまず入学するのが大変、入学してから大変というのをよく聞くのですが、そういうのを感じられましたか?

 

大変だと言えば大変だと言えるのかもしれませんが、そういうのを感じなかったです。

 私はいわゆる防大女子の2期目なのですが、上級生には2年生に女子の1期生が、3年生と4年生は男性しかいない世界でした。ただひと学年上の先輩がいたというのが心強かった。1期生は大変苦労されたと思います、いろいろな意味で…そういう苦労はあまりなかったので。上下関係も1年生から順当に学年が上がればいつの日かは自分が上級生になっているので、1年生の間は、時が解決するというかそこは気にならなかったですね。

 

りくおその心がけは大事ですね。

 

そらたこれから防大を目指す人の良いアドバイスになっている!

 

防大の4年間はとても大事で、リーダーシップとフォロワーシップを学ぶ時期なので、下級生の間はフォロワーシップ、自分がその中で感じた良かったもの悪かったものをしっかり自分の中でかみ砕いて上級生になるというのがすごく大事だと思います。

 

うみすけあの…自衛隊に入るには自衛隊の知識がないと厳しいですよね…

 

えーそんなのないない! 私は人材育成について業務をやっていると言ったじゃないですか、真っ白できてくれたらいいです! 必要な知識等は教育をするので、知識も体力もみんなとやっていけば徐々に身につきます。地本長だから言っているのではなく、自衛隊は本当に基礎知識が無くてもやっていけると思いますよ。

 

うみすけ(先輩自衛官の心強いお言葉だ)

 

私の防大の同期なんかすごいですよ、防大を自衛隊の大学だと知らずに入ってきましたから!(笑)

 

りくおうみすけそらたえええええ!!!

 

今は周知されていますが、そんな時代もありました。自衛隊の大学って見ればすぐわかるでしょ! と思うのですが、何も考えずに手あたり次第に受けたという子もいるし。当時は学校が、みんなが受けるから一緒にどう? と言われて受験したこともあった時代でした。なので、基礎知識なんてなくて大丈夫、自衛官として必要な教育を行う専門機関があるので安心して来てください。

 

自衛隊に入って知る未知の世界

 

りくお自衛隊に入って良かったことを教えてください。

 

自分の知らない世界を知ることができました。一般的に希望は自分が知っている世界でしか出せないと思うのですけど、正直言って自衛隊の中では自分は希望が通ってきたタイプではないです。自分が知らない世界を提示してもらって、なるほどと思って入っていってそこで新しいことを知るのは自衛隊に入ったからいろいろなことを経験や学ぶことができたから良かったなと思います。それは自衛隊ならではだと思っていますし、それが自分には合っていたのだと思います。

 

りくお好奇心旺盛なのですね(笑)

 

好奇心旺盛じゃなかったら、パンフレットを見て防大に行こうなんて思わないでしょう!(笑) 未知なるものを知りたいということでしょうかね。

 

そらた好奇心旺盛な人にはピッタリな環境ですね!

 

りくおでは、自衛隊に入って苦労したことを教えてください。

 

結構それは聞かれますが、無いですね。無いと言うと何も考えていないように聞こえるかもしれませんが、そうではなくて苦労や大変だと思うことがたとえあったとしても、それを仲間と克服をすることで良かったなと思っているので自分の中ではないという感じですかね。それは今もそうですね、ご存じのように募集採用で人がいなくて大変と言われるけれども、人がいなくて大変かもしれないけどもだからこそみんなでやれることを考えることができることが凄く良いなと思っています。私はどちらかというと超ポジティブ人間なので、あまり苦労とか思うことがないですね。

 

りくお女性という面で苦労したこと、困ったことなどはありますか。


防大に入ってから教育を男性女性関係なく受けているので、階級やポジションになるための教育は男性とか女性とか隔たり無く分け隔てなく教育を受けている。なので、自信を持ってそのポジションに付ける教育を受けていると思っているので。ただ初期段階は幹部に成り立てのころは、野戦特科は特に女性の少ない職場だったので「女性ですか」と言われることは多かったですね。
 今でこそこれだけ迷彩服の女性が増えて認知されていると思うのですけれど、高速道路のサービスエリアの女性トイレに迷彩服で入っていくと「ここ女性トイレです」と言われた時は、「あーそっかぁ」と思ったことはありますね。
 迷彩服を着て髪も短かったので「ここ女性トイレですよ」と注意を受けたことは一度や二度ではないですね(笑) これだけ女性自衛官が増えてきましたから、今はもうそういうことはないですね。当時も苦労というよりはエピソードですね。

 

りくお駐屯地には女性用トイレがありますね。

 

予算を陸幕で担当をしていた時に、女性トイレを増やすとか洋式にする予算要求をしたときに凄い額を要求していたら、「お前は金のトイレでも作るのか」と言われましたね(笑) それぐらい女性トイレを増やすためには、今までのトイレの構造を変えないといけないので、そういうのをやって今は増えたから良いですよね。

 

りくお女性隊員を増やすためには、そういうところからですね。

 

そうですね、そう考えます。

 

東京地本本部長から見た地本

 


りくお本部長としての意気込みを教えてください。

 

地本はいろいろな自衛隊の窓口と思うので、ひとりひとり職員が自分の立場を理解して頑張ってくれることが大事だなと思っています。一人一人がイキイキと自分の仕事に自信を持って臨めるような地本にしたいというのがひとつあって、そうすれば、周りにいる人や地域にいる皆様にも理解してもらえるとか受け入れてもらえるところがどんどん出てくるんじゃないかなと思っています。

 

りくおこれまで携わってきた仕事と比べて異なる部分、難しい所、やりがいなどありましたら教えてください。


部隊と地本の仕事は全然違いますが、地本の特性として人の人生に大きくかかわる時期の仕事だと思うのと、陸海空の自衛官、事務官、非常勤職員などいろいろな人がひとつの目標に向かって頑張る組織だと思うので、そういった意味ではやりがいのある仕事です。特色があるからこそ、その人たちのいろいろな良いところを結集して任務遂行ができるということはとても素晴らしいことだと思います。

 

りくお 自衛隊に入る際に地本を利用しますが、本部長の場合はどうされましたか?

 

私の場合は、防大も学校を通じて受験をしたので、地本、当時は地連(ちれん)でしたが、地連の人と顔を合わせたのは入隊入校激励会だったと思います。

 

りくお学校経由ですと、接点がないですよね。

 

今は学校経由でもひとりひとり広報官が受験生や自衛隊に入りたいと受験をしようとしている人にすごく向き合っていると思います。東京地本にも100人を超える広報官がいますけど、それぞれすごく懇切丁寧に相手に合せたやり取りをしています。私の当時はそういうことがなかったということですね(笑)

 

りくお地本の各事務所様は、自衛官募集業務及び地域と自衛隊の懸け橋として日夜大変な努力をされていると思います。本部長から見た、広報官の皆様の印象を教えてください。

 

ひとりひとり凄く特性を持っている人たちの集まりだと感じていて、みんながみんな同じじゃないから自分の強みとかを生かしながら凄く頑張っています。本当に日々頑張っているなと思いますよ(笑)

 

りくおいつも広報官の姿を見ていてみなさん頑張っているなと思っています。

 

ほんとにそう、やっぱり自分の姿を見てもらって自衛隊を良いところと思ってもらえるかどうかというところはひとりひとり緊張しながらやっていると思うのですよ。
人と向き合って対応できるということをいいと思ってやってくれているとは思います。

 

そらたイベントで会った広報官の皆様、それぞれ個性的でした!

 

広報のやり方はひとりひとり特性が違うので、いろいろな人たちのやり方を見て学んで自分なりにどうやっていくかをひとりひとり真剣に考えています。


りくお今後は本部長を皮切りに地本の各事務所に取材にも伺う予定ですので、際立った広報官にお会いできるのが楽しみです!

 

際立った隊員しかいないから楽しいと思いますよ!(笑)

 

うみすけ僕たちが行きますが大丈夫でしょうか…

 

良いと思います、今は広報官ひとりひとりが対象者の人と向き合って、人間性を伝えたり伝えられたりできることがすごく大事だと思うのです。自衛隊を知るというのは、WEBで知ることができると思うのですが、最後に自衛隊に入りたいかどうかとか、もうちょっと知りたいとか応援したいかどうかは目の前に座っている広報官たちがどうかということが、一番影響が大きいと思う。

 

そらた僕たちが双方の懸け橋になれるようにがんばります!

 

私は「推し広報官」とか作ってほしいし、「推し広報官選手権」とかやりたいぐらいですから!(笑)

 

りくおうみすけそらた推し!?

 

そういう冗談が出るぐらい実は今は「口コミ」が大事です。東京の広報官はいろいろな人がいるので「あの広報官に話を聞くと良いよ」「あの事務所に行くと良いよ」とかあります。いまはWEBで遠くの人も情報を見ることができ話もできる時代です。そういう点で見ると、垣根がないので東京都内でも「あの地本が良い」と住居地とは違う地本に行く人もいます。なので「あの広報官が良いよ」「あの事務所が良いよ」というのが伝われば良いですよね。

 

りくお本部長として、今後東京地本を「こうしていきたい」という思いはありますか。

 

みんなに要望をしているのは「熱意と創意」と言っているのですね。それはなにかと言うと、自分の仕事を好きになって熱意をもってその仕事に取り組むことでもうちょっとああしたいやこうしたいとか、それぞれ想像が膨らむ中で創意を尽くして業務に向きあうことがすごく大事だと思っています。

 同じ状況とか100%全く同じことはない、ですよね。その中でひとりひとりが今の状況だったら何ができるかを考えること、それに喜びを感じることができる組織は強いと思っていて、そういう中ではひとりひとりが頑張ることで組織力が上がっていって、東京地本として良い職場にしたいなと思っています。
 そうすれば周りの人とかにも伝わっていくし、東京地本が良くなれば自衛隊も良くなってみたいな流れから、自衛隊が良くなれば自衛隊に入りたいという人が増えるという相乗効果が生まれるような東京地本でありたいです。
 私はしつこく「明るく楽しく前向きに仕事をやっていきましょう」「熱意と創意を持って仕事に取り組みましょう」といつも言っています。

 

ゆるキャラの癒し効果

 

りくおぼくたち自衛隊だいすきな陸海空(じえいたい)ねこも東京地本のために何かしたいのですが、何かお手伝いできますでしょうか?

 

東京は20か所事務所があって陸海空自衛隊所属の広報官がたくさんいます。陸海空の三匹がいらっしゃるから、井戸端会議から「この事務所はこういうところらしい」とそれぞれの事務所に行っていただきたいです。事務所はそれぞれに特性をもっているので、その良いところをそれぞれの立場でご紹介をしていただけたらいいなと思います。

 

りくお東京の事務所は取材を通してご紹介を頑張ります!

 

わたしは動物をうまく活用していくべきだと思っています。動物はアニマルセラピーと言われるぐらい動物の癒しの力って大きいと思っています。今の時代は自衛官に限らずメンタル的に辛かった時に癒しを求めることがあると思うのですが、動物とかゆるキャラもそうですけど、癒しがあるじゃないですか(笑) 東京地本も「トウチ」と「さくら」がいるだけでも癒し効果ありますよね。

 

りくおトウチ君とさくらちゃんはイベントでも人気者ですしね!

 

札幌地本の「もこちゃん」はよくできていますし、東京地本のトウチとさくらもよく考えられたデザインなっています。陸幕広報室長の時に、大学の専攻でゆるキャラ研究をしている方から問い合わせがあり、自衛隊のゆるキャラについて研究しているということでコメントが欲しいということでした。

 

りくおそれはすごいお話ですね!

 

普通だったら企業にキャラクターはひとつが普通ですが、自衛隊はゆるキャラが乱立していますから(笑) 動物をキャラクターにするのは日本特有の文化なのだろうなとは思っています。

 

気負わず進めば道は開ける


りくお自衛官を目指す皆さんへ、入隊前の心構えや、こういうことをやっておく・用意しておくと良いものがあれば教えてください。

 

ない! 何もないです(笑) 気負わずに白紙のままに来てくれたらと思います。

 

りくお前の質問に関して、女性へのアドバイスがありましたら教えてください。

 

良いところと、まだまだうちの組織も女性という観点においてはまだまだというところはたくさんあると思います。それは世の中の世界と同じだと思いますけど、ある意味、男性女性分け隔たり無く、もちろん給与も一緒ですしその分責任もありますが、そういう点では自分でチャレンジすることができます。また、男性女性関係なく凄くやりがいのある仕事がたくさんあります。
 あとは働き方という観点で言えば、産休育休も取れますし、男性も育児休業を取れます。そこは公務員なのできっちりしていますし働きやすい職場だと思います。
 ただ、いざという時に国民の税金をもらって働いている分、ちゃんと義務をはたさないとならない、それは任務遂行という観点においてはしっかりやらないとならないというのがあります。ただ、メリハリがある仕事というのはできるし、その色々な働き方に見合っていると思います。
 自衛隊は現場でバリバリという人もいれば、広報的な仕事をしている人たちもいて、ひとつの組織として役割があって、その役割はひとつの仕事をずっとやるわけではなくて、いろいろな仕事を経験しながら、仕事を色々できるというのも男性女性関係なくできます。

 

りくお自衛隊に入ってから訓練などで「辛いな…辞めたいな…」と感じることも多いかもしれません。そのような時はどう乗り越えればよいでしょうか?

 

それは同期の繋がりですね、それがすべてだと思います。いままでいろいろな経験をして思うのですけど、自分が悩んだりしたときは助けてくれるのはやっぱり同期でした。先輩後輩含めて同僚というのはいつも同じ目標に向かえる同志というか、仲間というのはすごく大事だなと思うのですよ。なので大変な時こそ、一緒に苦労を分かち合っている仲間というのが凄くあります。じえねこさん三匹も仲間でしょ?

 

りくおうみすけそらたはい、仲間です!!

 

三匹は仲良しだと思います。私たちも仲が良いから言えることもあるしぶつかることもありますけども、仲間だから結束しているからこそ言えることはいっぱいあります。

 

りくお同じ苦労と経験をしている仲間ならではですね。

 

注意してくれることも同期だから「そこはお前ダメだよ」とか「そこは違うんじゃないの」とか言ってくれる。それって腹を割って話せるというのがあるからだと思います。


りくお自衛官を目指す皆様へメッセージをお願いします。


自衛隊ってやりがいのある仕事です。坊さんと葬儀屋以外たいていの仕事はなんでもあるとよく言われますが、いろいろな仕事もありますし、本当にいろいろなチャンスもあります。自衛隊に入って思うのは、自衛隊は良いとこだということですし、今振り返ってもそう思います。

 

りくお一般企業と比較して職種が豊富ですよね

 

ひとつの仕事を何十年とやるのではないので、実際私もいろいろな仕事をしていますが、「自衛隊内転職」を私は推し進めています。希望って先ほども言ったように自分が知る範囲しか出せないですが、違った道を提示してくれるしチャレンジをさせてもらえて、周りから助けられて自分も成長できる。そういう意味からも本当にやりがいのある仕事だと思います。

 

りくお同じ会社内で色々な職種に付けるというのはほかにないですよね。

 

そうですね、正直に言うと私は広報の仕事なんかすると思っていませんでした(笑) どちらかというと海上自衛隊に行きたかったのですが、「陸に行け」と言われて陸に来たのですけど、今思うと陸で良かったなと思っています。そうじゃなかったら、東京地本長に就任していないですし、そういう意味では色々なチャンスを与えてくれるところだと思います。
 自衛隊の中で自分の夢を見つけることができるのではないかと思うので、自衛隊に入りたいと思っている人や自衛隊どうかなと悩んでいる人も一旦自衛隊に入ったら自分がやりたいことが見つかる場所かなとも思います。

 

りくお自分を探せる場所なのですね。

 

その言葉で思い出しましたが、その昔防大のパンフレットに「夢を探しに行くところ」と書いた記憶があります(笑)

 

そらた「夢を探しに行くところ」、素敵な言葉ですね!

 

横田本部長はどういうひと?

 


うみすけ横田本部長について一問一答をさせていただきます! まずは、ご出身は佐賀県とのことで、佐賀県の名物を教えてください。

 

…海苔?

 

うみすけ海苔…おいしいですよね…ご趣味は何でしょうか?

 

旅行ですね。小さい時から国内外問わず色んな土地の風土とか文化に触れるのが好きです。あとは映画観賞ですね。

 

うみすけ好奇心旺盛なのは昔からなのですね!

 

ほんとそうですね(笑)


うみすけ好きな食べ物を教えてください。

 

私は聞かれたら常に同じものを言っています。「シュークリームとコーヒーゼリー」です。小さい時からそうですね。

 

うみすけ甘いものがお好きなのですね!

 

そうですね、ただコーヒーゼリーは甘くないのが好きですね。

 

うみすけ好きな装備品は何でしょうか。理由も併せて教えてください。

 

SSM(12式地対艦誘導弾)も良いけど1番はFH(155mm榴弾砲 FH70)です。なぜかというと脚線美がいいから!

 

うみすけえ、足!?

 

りくお脚線美!?

 

そらたそういうところ!?

 

そういうところです(笑) FHって手がかかるのですよ、一つの射撃をするのにもすごく手間がかかるし扱うのも自動化されているわけではないのだけども、手間がかかるからかわいいというのかですかね。プラスあの脚線美です(笑)

 

りくお扱っていたからこそわかることなのですね(笑)

 

昔から言っていますがあの脚線美は、ごつくないヨーロッパの火砲という感じがしますね、あの姿を見た時に思いますね。

 

うみすけ好きな動物は何でしょうか(ねこだといいなぁ)

 

これはもう一択、ペンギンです。

 

りくおうみすけそらたペンギン!?

 

生まれ変わったらペンギンになりたいと昔から言っています。

 

りくおうみすけそらたペンギン!?

 

りくおどこがそんなに好きなのでしょうか?

 

あの飛べないところがいいというかですかね。

 

りくお動物の癒しに通じるものがありますね

 

そうですね、結構グッズは持っていましたね。異動の引っ越しがあるので今は数が少なくなりましたがいろいろ持っていました。ペンギンのキャラクターグッズも集めた経験もあるので、そこから「キャラクターは大事」というのは昔から思っています。

 

りくお本日はインタビューをお受けいただきありがとうございました。最後にぼくたちじえねこへ一言お願い致します。


自衛隊を好きでいてくれる、まずそれに感謝です。ぜひ陸海空の自衛隊のみならず東京地本の応援してください!


りくおうみすけそらたはーい、頑張ります!

 

 じえねこは、東京地本本部長というとてもえらい方とお話をしたことで、自衛隊について知識をひとつまた増やした。ますます自衛隊を知りたい気持ちが高まったねこライターたちであった。

 

横田本部長、東京地本のみなさま、インタビューのご対応ありがとうございました!

 

ねこライター情報


自衛隊の階級

 

 自衛隊の階級は16級で定められて大きく「幹部」「准尉」「曹」「士」に分かれます。

「幹部」は、3尉以上の自衛官(将・将補・1佐・2佐・3佐・1尉・2尉・3尉)を指す。部隊の骨幹として舞台を指揮する。

「准尉」は、3尉以上の幹部自衛官と曹の間の階級。曹士隊員をまとめて指導し、幹部の補佐を行う。

「曹」は、曹長・1曹・2曹・3曹を指す。専門分野における技能を持ち、士を直接指導し、幹部の補佐を行う。
「士」は、士長・1士・2士を指す。曹などの指揮下で各種任務を直接遂行する。曹士の人数を合計すると自衛官の約8割に及ぶ。

 今回インタビューにご対応を頂きました横田本部長は陸将補ということで、将官(陸上幕僚長・陸将・陸将補)になります。

 

TEXT:じえねこ

TEXTサポート:Ghost(Ghost in the Dark)

イラスト:御山堂

協力:横田紀子氏 自衛隊東京地方協力本部長
自衛隊東京地方協力本部
住所:〒162-8850 東京都新宿区市谷本村町10番1号
TEL:03-3269-3513

 

※当サイトで掲示している情報、文章、及び画像等の著作権は、当社及び権利を持つ情報提供者に帰属します。無断転載・複製などは著作権法違反(複製権、公衆送信権の侵害)に当たり、法令により罰せられることがございますので、ご遠慮いただきますようお願い申し上げます。

Twitter

RELATED NEWS 関連記事

×
×