2024/05/06
ヘッケラー&コック ポリマーフレームオート対決!
東京マルイ USP
vs
東京マルイ HK45
1990年代以降、ヘッケラー&コックは先進性を取り入れつつも、それまでの独創的なメカニズムの追求からコンベンショナルなメカニズムを採用する方針へとシフトした。その代表例がUSPに代表されるポリマーフレームオートだ。ここではUSPと、USPを発展させてストライカーファイア式のVP9へと続く基礎を作ったHK45の比較を通して、ヘッケラー&コックのポリマーフレームオートの特徴を探っていく。
東京マルイ
ガスブローバックガン USP
DATA
- 全長:195mm
- 全高:135mm
- 全幅:38mm
- 重量:720g
- 装弾数:25発
- 価格:¥18,480
- お問い合わせ先:東京マルイ
東京マルイはUSPを再現するにあたり実銃から採寸し、各部の形状や刻印はもちろん、スライド右側に露出しているエキストラクターが金属製の別パーツで再現されている。フレーム左側に付属するコントロールレバーは、DA/SA、デコッキングとコックアンドロック、セーフティオンの機能を持つ「バリアント1」をセレクト。ブローバックエンジンには直径15mmのラージボアシリンダーを採用している。
東京マルイ
ガスブローバックガン HK45
DATA
- 全長:204mm
- 全高:150mm
- 全幅:39mm
- 重量:782g
- 装弾数:26発
- 価格:¥18,480
- お問い合わせ先:東京マルイ
2005年にUSSOCOM(アメリカ特殊作戦軍)が行なった特殊部隊向け次世代拳銃を選定するためのプログラム「Joint Combat Pistol(JCP)」(通称USSOCOM JCP)用にUSPをベースに開発されたHK45。結果的にJCPプログラムが中止されたため民間向けに作られることとなった。東京マルイはHK45をガスブローバックガンで再現、実銃同様にバックストラップが交換でき、スライドストップはアンビタイプとなっている。
■オーバービュー
9mm×19弾仕様のUSPに比べて.45ACP弾仕様のHK45は全体的にやや大柄な印象。しかし巧みなグリップデザインによりHK45のほうが握りやすく感じる。操作性は両銃とも共通。
■マズル/スライド前部
角ばった印象のUSPに対してHK45は角が落とされている。どちらもブッシングは備わっていないもののHK45はバレル先端のOリングに加えてフロントコッキングセレーションが追加されている。
■アンダーレール
USPは他社に先駆けて独自規格のアンダーレールを設置。HK45のアンダーレールはスタンダードなピカティニーレール規格となっている。どちらもシリアルナンバープレートが組み込まれている。
■トリガー/スライドストップ/マガジンキャッチ
トリガーはシングル/ダブルアクション、トリガーガード基部にあるパドル式のマガジンキャッチはUSPとHK45ともにアンビタイプだが、HK45はスライドストップもアンビタイプとなった。
■コントロールレバー
どちらもコントロールレバーはデコッキング、ハンマーダウン時のセーフティオン、コックアンドロックが可能なバリアント1を装備。レバーの形状が微妙に異なり、HK45のほうが指を掛けやすい。
■フロント/リアサイト
USPはコンバットハンドガンとしてはシンプルな3ドットタイプ。それに比べて、HK45のリアサイトはノバックスタイルのロープロファイルタイプを採用しており、スライド各部のエッジも落とされて衣服などへの引っかかりにより配慮されている。
■グリップ
USPは滑り止めのテクスチャーが施された角ばった印象のグリップに対して、HK45はエルゴノミクスタイプの通称「スパイダーマングリップ」と呼ばれる独特なグリップ形状となっている。
■バックストラップ
両銃の違いで大きいのがバックストラップ。HK45は現代的な交換式バックストラップを採用している。両銃ともグリップ下部にはランヤードリングが備わっている。
■マガジン
9mm×19弾仕様のUSPは装弾数15発(エアガンは25発)、.45ACP弾仕様のHK45は装弾数10発(エアガンは26発)。実銃の素材はUSPは強化樹脂製、HK45はスチールプレス製。
※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。
TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2024年5月号に掲載されたものです。
※当サイトで掲示している情報、文章、及び画像等の著作権は、当社及び権利を持つ情報提供者に帰属します。無断転載・複製などは著作権法違反(複製権、公衆送信権の侵害)に当たり、法令により罰せられることがございますので、ご遠慮いただきますようお願い申し上げます。