エアガン

2024/02/25

自分好みのスタイルが楽しめた昭和のエアガン「マスダヤ アセンブリーG-1」【ヒストリカルトイガン】

 

エアガン黎明期のトレンドはオリジナルデザイン

 

 エアガン黎明期は実銃の外観を模したリアルなモデルよりも、オリジナルデザインのほうが主流だった。中でもグリップやストック、バレルを交換して自分好みのスタイルが楽しめるモデルは人気を博した。マスダヤアセンブリーG-1はその代表的モデルだ。今回はこのヒストリカルトイガンについて解説しよう。

 

 

マスダヤ

アセンブリーG-1

 

 

DATA

  • 価格:¥2,500
  • 装弾数:5発
  • 使用弾:7mmツヅミ弾

 

簡単に換装できるバレルやグリップ

 

 ぱっと見た姿はBSバッファローと同じくターゲットピストル風の外観だが、バレルやグリップが簡単に取り外せる構造になっている。このG-1モデルはただ単に取り外せるというアクションのみだが、G-3というモデルにはストックやロングバレル、スコープなどが搭載されたモデルも存在した。

 

特徴的なデザインのマズル周り。フロントサイトベースの形状は独特で、スリットがまた印象深い。ワンピースバレルを採用

 

バレル基部のナットを回すと簡単にバレルが取り外せる。機構的なメリットや命中精度うんぬんをこの銃で論ずるのは野暮である

 

コッキング方式は独特だ。まずトリガーを引きながらボルトを後退させ、後退しきったところでトリガーを放してボルトを押し込む

 

 

 ユーザーの手で自由に組み替えられるスタイルが人気を博したが、当時は徐々にBB弾がエアガン業界を浸食しつつあり、BB弾の波に乗れなかったマスダヤは、その後エアソフトガン事業から撤退してしまう。しかし、こういったコンセプトを持った銃はこの時代、ASSEMBLYシリーズだけである点は特筆に値するだろう。

 

セーフティはスライドタイプで、右側グリップ直上に設置。ストロークは少々長いが、トリガーフィンガーで操作できなくもない

 

銃に内蔵されているマガジン。ボルトを後退させて給弾口に1発ずつ弾を込め、手動でマガジンを回転させて5発の弾を装填する

 

左側グリップ後方にあるボタンを押すと、グリップが着脱可能。ベアリングが内臓されており、クリッカブルな操作感が得られる

 

 バレルが取り外しできる機構であるがゆえに低いパワーや命中精度、トリガーを引いてからボルトを後退させる独特な操作性、ぱっと見てどこから弾を装填していいのか分からない回転式のマガジン。そういった点もすべて、この銃の持つ性格からすれば微々たる欠点だ。弾を発射することよりも、様々なスタイルに変貌を遂げることができるこの銃は、少年たちのイマジネーションを大いに刺激したのである。
 

 


 

関連書籍

1970~80年代 ヒーローとともに輝いた銃

 

 

英雄たちの銃器が集結!!

 

 いまだに根強い人気を誇る第二次世界大戦後から1980年代にかけて製造された銃器。それらを再現したエアガン・モデルガンの新製品が各社から毎年コンスタントに発売されています。本書ではそうした最新の銃器よりは古く、西部開拓時代~第二次世界大戦前に製造された銃器よりは新しい、いわゆる「ネオクラシック」な銃器を取り上げました。
 40~50歳代の方たちが子供時代や青春時代を過ごした1970年~80年代にかけて上映・放映された映画やTVドラマ、アニメなどに登場する主人公(ヒーロー)が持っていたハンドガンやライフルをフィーチャー。それらの実銃の特徴はもちろん、エアガン・モデルガンも紹介。映画やTVドラマの解説、80年代における日本のプロップガン事情も併せて掲載しています。気になる方はぜひご覧ください。 

 

映画やコミックの関係会社の協力により、豊富な資料で作品を紹介
​​​​​​※こちらのサンプル写真は権利の都合により画像補正させていただいています

 

 


 

 Arms MAGAZINE WEBでは気になるエアガン&サバゲー情報を毎日発信中!! 気になる方は公式X(Twitter)を要チェック♪

 

 

※当サイトで掲示している情報、文章、及び画像等の著作権は、当社及び権利を持つ情報提供者に帰属します。無断転載・複製などは著作権法違反(複製権、公衆送信権の侵害)に当たり、法令により罰せられることがございますので、ご遠慮いただきますようお願い申し上げます。

Twitter

RELATED NEWS 関連記事

×
×