エアガン

2024/02/24

オリジナルモデルで初めてポンプアクションを搭載したエアガン「マスダヤ ミニットマン10」【ヒストリカルトイガン】

 

昭和期のポンプアクション方式エアガン

 

 BB弾を撃つたびにピストンをコックしなければならないエアコッキングガンは連射には不向きだ。しかしそのデメリットを解消する手段として生まれたのがポンプアクションだ。ミニットマン10は、オリジナルモデルで初めてポンプアクションを搭載したモデルだ。今回はこのヒストリカルトイガンについて解説しよう。

 

前回のヒストリカルトイガン

タカトク SSオートマグカスタムのレポートはこちら

 

 

マスダヤ

ミニットマン10

 

 

DATA

  • 価格:¥6,500
  • 全長:895mm
  • 全高:174mm
  • 全幅:50mm
  • 重量:1,500g
  • 装弾数:10発
  • 使用弾:7mmツヅミ弾

※データは当時のものを参照

 

オリジナルのデザインだからこその大胆さ

 

 ショットガンに代表されるポンプアクション方式は、トイガン黎明期から絶えずモデルアップが続けられている。エアコッキングとしては驚異的な速射性はもちろんだが、フォアエンドを激しく前後動させるアクションは視覚的にも訴求力が高い。デザインこそオリジナルデザインであるが、マスダヤのミニットマンは、ポンプアクションの持つダイナミックさを最大限生かしたモデルであるといえるだろう。むしろ、オリジナルだからこそできた大胆なデザインは、この銃をことさら印象づけている。
 

ショットガンを思わせるマズル周り。フォアエンドとアウターバレルが一体となっているため、コックすると全長が短くなる

 

コッキングの動作そのものはスムーズ、かつ力の入れやすいデザインのフォアエンドと相まって速射性は意外と高い

 

リアサイトは前進した位置に搭載されているが、これはリアサイト後方にオプションのスコープを搭載するためである

 

 

 最大の特徴は、フォアエンドとアウターバレルが一体となっており、コッキングのたびにフロントセクションが丸ごと後退するダイナミックなアクションだ。また、アサルトライフルを思わせるデザインとマガジンは、発売当時に黎明期を迎えていたサバイバルゲームのニーズにマッチしており、ロングマガジン化などの改造を施したミニットマンが多数見受けられた。
 実際に構えてみると、お世辞にも構えやすいデザインとはいえないが、ポンプアクション方式による速射性の高さは当時としては画期的であった。カートはショットガンのカートリッジを意識したかのような赤いカートを使用しており、地面に落とした際の視認性の高さも魅力的であった。

 

エジェクションポートからは特徴的な赤いカートリッジが顔を覗かせる。サバゲーではカートを紛失防止の努力がなされていた

 

シリンダーの影響で後方に延長されたレシーバー。ストックの位置が少々低いためにサイトが覗きにくくなってしまっている

 

10発という控えめな装弾数のマガジン。同時期の他社製品よりも少ない装弾数だが、多くのゲーマーがこの銃を手にした

 

 エアコッキングが主流であった初期のサバイバルゲームにおいて欠かすことのできない1挺であり、ケースレス方式で6mmBB弾仕様のバリエーションモデルであるZAP20とともに、特に古参ゲーマーの間では必ず話題に上る1挺である。

 

 


 

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​​​​​​※こちらのサンプル写真は権利の都合により画像補正させていただいています

 

 


 

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