エアガン

2024/01/10

フィクションの銃を作る「ハイキャパD.O.Rカスタム“MIZUCHI”後編」

 

清水に棲まう龍神

 

 

 こんにちは、結利晴信ゆうりはるのぶです! 本コーナーでは「ストーリーと世界観を持った空想カスタムを製作してみよう」をコンセプトに、一作品の企画から完成までを前後編に分けて詳しく解説していきます。

 

前回はこちら

 

 前回に引き続き「戦闘競技に特化した架空未来銃」を作っていきましょう。

 

用意する塗料

 

  • 染めQテクノロジィ「ミッチャクロン マルチ」
  • ソフト99「ボデーペン ウレタンクリアー」
  • GUNショップ インディ「ブラックパーカー」
  • キャロムショット「ステンレスシルバー」
  • ソフト99「タッチペン ホンダ BG53M ブリリアントスカイM」
  • ソフト99「エアータッチ」
  • GSIクレオス「Mr.カラースプレー S62 つや消しホワイト」
  • キャロムショット「ジルコニアクリスタル」

 

 

パーツの塗装

 

まずはプライマー(素材との密着剤)として染めQテクノロジィ「ミッチャクロン マルチ」(20分乾燥)をすべてのパーツに塗装します。プライマーは薄く塗るのがコツ

 

前回製作したフレームアーマーパーツにGUNショップ インディ「ブラックパーカー」(30分乾燥)を塗装します。完全乾燥させると細かな隙間や継ぎ目が浮き出てくるので、瞬間接着剤で埋めて#400の紙ヤスリなどで表面を完璧に整えましょう(この時点でベースフレーム部分にのみマスキングを追加)。その他のパーツにはキャロムショット「ステンレスシルバー」(48時間乾燥)を塗装します

 

フレームアーマーパーツは前回フォーレックス(低発泡塩化ビニール)素材で製作しました。この素材は爪で押さえただけで跡が残ってしまうくらい表面硬度が低いという欠点があります。なので今回はこれにソフト99「ボデーペンウレタンクリアー」(1週間乾燥で完全硬化)を塗装して表面をカッチカチにコーティングしました(゚∀゚)

 

あらためて塗装するために再度染めQテクノロジィ「ミッチャクロン マルチ」(20分乾燥)、続いてキャロムショット「ステンレスシルバー」(48時間乾燥)を塗装

 

下地が乾燥したらソフト99「タッチペン ホンダ BG53M ブリリアントスカイMとエアータッチ」(5分乾燥)を使ってすべてのパーツをスカイブルーに塗装します。塗装のコツはすべて「薄く・何度も・重ね塗り」です

 

ステンシル塗装&デカール貼り

 

塗料が乾いたら、フレームアーマーパーツに「蛟(みずち)」の一文字をステンシル塗装します。A4ノーカットの普通紙ラベルシール(印刷用紙)に、丁度いい大きさで蛟の文字を印刷してアートナイフで切り抜きます。左右側面に貼りつけて周りをすべて紙とテープで隙間なくマスキング!

 

GSIクレオス「Mr.カラースプレー S62 つや消しホワイト」(1時間乾燥)を塗装してマスキングをすべて剥がすと文字部分だけが白く綺麗に塗装されました(´∀`)

 

各パーツにプラモデル用の水転写デカールを貼りつけます。今回使ったのはHIQパーツ「TRデカール3」「JPNデカール0」「スポンサーロゴデカール01S」「RBコーションデカール02ホワイト×オレンジ」。どれも慎重に位置を検討しながら転写していきます。今回MYKデザイン「GMラインデカール・ニューロン(シルバー)」も貼る予定だったのですが、微妙にざらついた今回の表面には相性が悪かったようで完全に剥がれてしまい断念しました。残念!

 

トップコーティング

 

最後にすべてのパーツにキャロムショット/ジルコニアクリスタル(乾燥3~4日)でコーティング塗装をして、塗装完了!

 

あとはホビージャパン刊「トイガン解体新書」などを参考にすべて組み立てたら完成です!

 

完成!!

 

 

空想銃の世界観説明

 

 この銃は近未来の戦闘競技において使われる銃をコンセプトに製作された1挺だ。大型のコンプやリングサイトといったパーツを装着し、レースガンと同等の精度を持ちながら、過酷な戦闘にも耐えられるように多大なコストを掛けて各部に補強が施されている。アーマードガンと呼称されるこれらの銃は、特化型オーグメントボディに改造された選手が使う特殊な銃であり、彼らはこの銃に命を預けて戦闘競技に臨むのである。

 

.45ACPの強装徹甲弾を使用することからマズルには大型のコンプが装着されている。フレームアーマーに包み込まれるように装着されており、強力なリコイルを吸収し、剛性と耐久性を確保した設計となっている

 

この銃を使うファイター「ミズチ」は次世代の選手であり、破竹の勢いで勝利を重ねている。ミズチのチームをバックアップするスポンサー企業「巴工業」のテクノロジーを象徴するように、ロゴが貼り付けられている

 

蛟(ミズチ)のステンシル塗装が目立つ大型のフレームアーマー。フレームとスライドの一部を覆う大胆なデザインであり、ミズチの力強い印象を決定付けている箇所だ

 

トリガーやグリップセーフティなど細かいパーツまでブルーに塗られている。サムセーフティとハンマーのシルバーが程よいアクセントなっており見ていて飽きることがない。グリップは鱗を連想させるテクスチャーパターンとなっており、マガジンウェルは大型のものが装着されている

 

 というわけでハイキャパD.O.Rカスタム“MIZUCHI”完成です。東京マルイのガスブローバック・ハイキャパD.O.Rをベースに「戦闘競技に特化した架空未来銃」にアレンジしてみました。こんな風に明確なイメージと結び付けて製作すると工夫次第でとても存在感のあるオンリーワンなカスタムガンを作ることができます。もしお家に使わずに眠っているエアガンがあれば、ちょっと想像力を広げてあなただけの「空想銃」を作ってみてはいかがでしょう?(*´ω`)

 

 本作品はYuriCustom WorksのHPでもストーリー設定付きで詳しく紹介しています。よろしければご覧ください。

 

作例製作・文:結利晴信

 

この記事は月刊アームズマガジン2024年2月号に掲載されたものです。

 

※当サイトで掲示している情報、文章、及び画像等の著作権は、当社及び権利を持つ情報提供者に帰属します。無断転載・複製などは著作権法違反(複製権、公衆送信権の侵害)に当たり、法令により罰せられることがございますので、ご遠慮いただきますようお願い申し上げます。

Twitter

RELATED NEWS 関連記事

×
×