アウトドア

2023/09/30

ソロキャンプ用のナイフといえばこれ!! サバゲー男が認めたシースナイフ「モーラナイフGerberg」~真夏の島根県でソロキャンプ~【アラフィフのブツヨクは止まらない!】

 

 自他共に認める「アームズの物欲大王」こと毛野ブースカが自腹購入したグッズ、気になるグッズをピックアップする「アラフィフのブツヨクは止まらない」。前回のソロキャンプでの経験からテントとナイフを新調した毛野ブースカ。第4回目はついに手に入れたツーリングキャンプ用シースナイフを紹介する。

 

第3回はこちら

 

※正当な理由なくして包丁やナイフなどの刃物を持ち歩いたり携帯することは法律で禁止されています。刃物は露出させて持ち歩かず、バッグやポケット、あるいはベルトのポーチなどからすぐに取り出せるような状態や、刃物であることが周囲にわかるような状態で携帯すると、銃刀法に該当しなくても軽犯罪法の対象となることがあります。移動・保管には充分注意するよう心掛けましょう

 

念願だったモーラナイフをゲット

 

今回購入したモーラナイフの「ガーバーグ マルチマウント」。オーソドックスなスタイルのフルタングタイプのシースナイフだ。ブレード右側には「MADE IN SWEDEN」と入れられている

 

 

 ソロキャンプにとって欠かせないアイテムといえばナイフである。ナイフは食材を調理したり、食材が入っている袋を切ったり、木を削って焚き火用の小枝を作ったりするのに使う。さらにブレード(=刃)とハンドル部分が1枚の金属で作られた「フルタング」タイプなら「バトニング(薪割り)」にも適している。

 

モーラナイフ初のフルタングナイフであるガーバーグ。手入れしやすいステンレススチール製のブレードに、中央部分にやや膨らみがある一体成型のポリアミド製ハンドルが組み合わされている

 

 ナイフには折り畳むことができる「フォールディングナイフ」と、フルタングタイプに代表されるシースナイフ(もしくはフィクスドブレード=折り畳めないナイフ)の2種類に大別できる。私は今までブローニングやスミス&ウェッソン、スパイダルコのフォールディングナイフをキャンプに使ってきた。その理由は携帯しやすく持ち運びしやすいからだ。しかし、ホンダ400Xに乗り換えてからはベレッタのシースナイフも携行するようになった(このコーナーの第1回目参照)。理由は単純でバイクの積載量が増えたからだ。それまで乗っていた250㏄のオフ車では積載量に限りがあり、少しでも荷物を軽くコンパクトにする必要があった。

 

ナイフとしての機能性を重視したシンプルなデザイン。ブレード部分の実際に刃にあたる部分はブレードの1/3程度の刃付けがされたスカンジグラインド仕様

 

 2つの異なるタイプのナイフを使い続けてきて感じたことは、携帯性の違い以外にシースナイフのほうが力が入れやすく、ブレードも長いことから野菜などの食材が切りやすい。ただ「シース(鞘)」というようにシースに入れて携帯する必要があり、収納するのに工夫が必要だ。どちらも一長一短はあるものの、さらにバトニングをするようになってからはフォールディングナイフの出番が多くなった。

 

 このコーナーの2回目でキャンプで焚き火をした時、今まで使ってきたベレッタのシースナイフでバトニングした。このナイフでも充分使えて気に入っているのだが、ブツヨクが湧いてきた私はバトニングはもちろん調理などの細かな作業にも使えるシースナイフが欲しくなり、キャンプから帰ってきて即購入してしまった。

 

刃厚は3.2mmで厚みがしっかり確保されているのでバトニングで安心して使える。もちろん食材の調理などの細かな作業にも適している

 

 前回紹介したogawaのステイシーST-Ⅱと同様、買い足すと決める前から欲しいナイフは決まっていた。ただ買い足すきっかけが欲しかっただけだ(→言い訳)。そのナイフとはモーラナイフ(MORAKNIV)のフルタングタイプのシースナイフ「GARBERG(ガーバーグ)」である。実はこのナイフと一緒にもうひとつモーラナイフのシースナイフを購入しているのだが、それは別に機会に紹介しよう。

 

 

モーラナイフとは?

 

 モーラナイフはスウェーデンを代表するナイフメーカーである。アウトドアやハンティングに興味のある方なら一度はその名前を耳にしたことがあるのではないだろうか。スウェーデン中部に本拠地があるモーラナイフは、125年以上の歴史を持つ老舗ナイフメーカーだ。高炭素鋼のブレードにこだわったナイフは切れ味がよくて研ぎやすく、スウェーデン王室御用達の認定を受けているという。またリーズナブルな価格設定のナイフとして人気がある。

 

ハンドルエンドからはフルタング部分が露出しており氷を叩き割ったりするのに使える。グリップにはパラコードなどが通せるランヤードホールも設けられている

 

 実はモーラナイフを購入したのは初めて。モーラナイフを選んだ理由は知名度や入手しやすい価格、バリエーションが豊富というのは建前で、その実力を試してみたかったというのが本音だ。今回選んだガーバーグは同社初のフルタングナイフであり、ヘビーデューティー仕様の上位モデルである。ガーバーグのバリエーションの中から携行方法が選択できるマルチマウントを購入した。

 

 ブレードの素材はステンレススチール、ハンドルの素材はポリアミド(ナイロン)を使用。全長は229mm、ブレード長(刃長)は109mm、ブレード厚(刃厚)は3.2mm、スカンジグラインドされたスカンジブレード仕様。先ほど述べたようにフルタングタイプである。露出したハンドルエンド部分はハンマーのような使い方ができる。

 

ガーバーグを握ったところ。全体のサイズ感がわかるだろうか。ハンドルの握り心地は絶妙で、サイズは大きすぎ小さすぎず。手の大きな方でも不便は感じないはず

 

マルチマウントには標準装備の脱落防止用ストラップが付いた樹脂製シースに加えてベルトループ、MOLLE/PALSシステムに対応したマウントベースとベルクロテープが付属している

 

 実際に手にしてみると、ヘビーデューティーな感じを思わせる程よい重さでバランスは良好。ハンドルは丸みを帯びたシンプルでデザインで、日本人の手でも持ちやすい。両側面の滑り止めのテクスチャーはそれほど鋭くはないが、それが却って力を入れた時に手を傷めない。滑りにくい素材なので素手でもグローブをしていてもしっかりグリップできる。切れ味は良好。柔らかい野菜やパンでもスッと切れる。

 

焚き火の相棒にピッタリ! バトニングで使ってみた

 

道具は使ってみないことはわからないということで早速ソロキャンプに実戦投入。薪はソロキャンプとしては充分すぎるほど確保できた。あとはガーバーグでバトニングするだけだ

 

 今回のキャンプでバトニングで使ってみた。刃長と刃厚があることから躊躇なく叩けて薪がスムーズに割れていく。10本近く割ってみたが刃こぼれせず、傷がほとんど付いていない。使い勝手はなかなかいい感じで、実用性の高いナイフだと実感した。あとは耐久性が気になるところだが、比較的入手しやすい価格なのでガンガン使って買い替えるというのも手だ。もちろん長く使い続けることも大切なことだ。

 

躊躇することなく薪でブレードを叩いて薪を小割にしていく。木目に沿って割っていくが、薪によっては硬くて割れにくい場合があるので、無理せずに気持ち小さめに割っていくといい。また、バトニングする時は手袋を忘れないようにする。私はノーメックスグローブを使っている

 

※ノーメックスグローブ:耐熱性、難燃性に優れたアラミド繊維、ノーメックスを使用したグローブ。焚き火の際にオススメのグローブ

 

ガーバーグを使って割った薪。割れた時の充足感は他では代えがたい。このまま燃やしてもいいが、さらに小割にすれば火付けしやすく、火加減も調整しやすい。キャンプ場は直火禁止のところが多いので、焚き火台を使ったりBBQスペースのあるところで焚き火しよう

 

 モーラナイフを使ってみて、このナイフが多くのアウトドアマンに支持されて愛用されているのがわかる気がした。虚飾を排した飾り気のない見た目は派手さはないものの実用主義的・機能的でコストパフォーマンスに優れており、まさに質実剛健という言葉にあう。ソロキャンプの道具として1本買っておいて損はなさそうだ。私もすっかりモーラナイフが気に入ってしまった。

 

焚き火ができれば充実したキャンプ時間が過ごせる。これから寒くなる季節ならなおさらだ。ガーバーグはバトニングに向いているので、やってみたことがない方はぜひチャレンジしてほしい

 

TEXT&PHOTO:毛野ブースカ

 

※正当な理由なくして包丁やナイフなどの刃物を持ち歩いたり携帯することは法律で禁止されています。刃物は露出させて持ち歩かず、バッグやポケット、あるいはベルトのポーチなどからすぐに取り出せるような状態や、刃物であることが周囲にわかるような状態で携帯すると、銃刀法に該当しなくても軽犯罪法の対象となることがあります。移動・保管には充分注意するよう心掛けましょう。

 


 

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