2023/08/20
スタンドアローンでも活用できる優れたグレネードランチャーを再現「S&T M320A1 グレネードランチャー」
“USMCトイガン”をピックアップ
独立した軍隊であるアメリカ海兵隊U.S.MARINE.CORPS.(USMC)は、任務の特性上アメリカ陸軍が制式採用した銃器を中心に独自に採用している銃器もある。それらアメリカ海兵隊を支えてきた銃器たち、いわゆる“USMCウェポン”はトイガンでも多数再現されている。ここでは月刊アームズマガジン2023年8月号と2023年9月号のアメリカ海兵隊特集と連動し、米海兵隊の銃器を再現した“USMCトイガン”をピックアップしていく。今回は「S&T M320A1 グレネードランチャー」を紹介しよう。
アメリカ軍に長く採用され続けたM203の後継モデル
グレネードランチャーはベトナム戦争で大きな成果を上げて以降、アメリカ軍にとって欠かせない兵器となった。M79グレネードランチャーにはじまり、1960年代後半からM203がアメリカ軍におけるグレネードランチャーの中心となる。イラク戦争ではIED(爆発装置)の処分にも用いられるなど活用方法が広がり、グレネード弾のバリエーション増加に対応するために2006年、アメリカ軍はM203の更新を目的としたコンペティションを行ない採用されたのがヘッケラー&コックのM320だ。
S&Tが再現したこのモデルはガス式の40mmグレネードカートリッジが撃てるもので、実銃同様にバレルをサイドスイングさせてカートリッジの装填・排莢が可能。ランチャーサイド、フォールディングフォアグリップ、リトラクタブルストックが装着されている。もちろんスタンドアローンで使用する以外にピカティニーレールを介してM4などに装着することもできる。
M320はG36用のグレネードランチャーAG36を再設計したもので、長年採用され続けてきたM203が前後スライド式バレルであるのに対して、こちらはサイドスイング&ダブルアクショントリガー方式となっている。理由としてM203では不発が起きた場合、バレルを前にスライドさせて装填をやり直すのだが、その際に暴発事故の危険があったからだ。このようにM320は安全性においても優れた設計となっている。
S&T
M320A1 グレネードランチャー
DATA
- 全長:356mm/490mm(ストック伸長時)
- 重量:1,865g
- 装弾数:1発
- 価格:¥30,800
- お問い合わせ先:UFC
TEXT:アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2023年8月号に掲載されたものです。
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